鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

トイレで歯を磨く奴

2005-12-25 | Weblog
 最近、会社のトイレで歯を磨く奴を見かけることが多くなった。昔はそんな奴はいなかったのに、戦後やたら幼少期から歯を磨く習慣づけが叫ばれた結果なのだろうか、衛生的になったのだろうか、それとも男子が格好や匂いを気にするようになったせいだろうか、よくわからない。女性トイレに入ったことがないので、女性にもこうした傾向が見られるのか、わからないので、奴というが、昼間っからトイレでのんびり歯を磨いているような神経がまず理解できない。会社は戦場でまずプライベートなことは持ち込まない、「男たるもの、そんな時間があったら、一生懸命仕事に精を出しなさい」とでもいいたくなる、のは当方が年をとっている証拠なんだろうか。
 一人は同じ仕事をしている奴で、午後そっと席をはずして何をしているのか、と思うとトイレでせっせと歯を磨いている。トイレで行き交い、洗面場の鏡で目が会うとこちらが困るくらいだ。むしろ、向こうの方が堂々としているのに妙な感じがする。奴は机の前では居眠りばかりしていて、ほとんど仕事らしい仕事をしない、昼間から歯を磨くほど自らの健康に気を遣っているのなら、仕事にも同じような気を遣ったらどうだ、と言いたくなる。
 もう一人はやたら権威を振りかざす輩で、とにかく形式を重んじる奴である。最初、トイレで姿を見た時は驚いたが、とにかく女たらしであることを考えたら、納得がいった。いつもプライベートなことを平気でしゃべりまくり、仕事は部下に言いつけるだけで自らやろうとはしないタイプである。
 さらなるもう一人は米国式の思考を持つ、徹底した合理主義者なので、トイレで歯を磨く行動はすんなり理解できる。女性に対してもやたら積極的で、時にトラブルも起こす。見知らぬ路上喫煙者に注意し、暴力沙汰になったこともある。言いつけられたことはこなすが、部下を従え、責任を持たせられるとマネージャー拒否症候群となる。最近は肉親にも暴力を振るい、性格破綻になりかけている。
 これ以外にも超真面目な人でトイレで歯を磨く奴が数人いる。概して、真面目であるが本質的には仕事をしないのに多い。それと、女たらしが第三の共通項といえそうだ。一般にトイレで歯を磨いているのを見られるのはなにか恥部を見られているような気がして、とてもできない、と思うのが普通ではなかろうか。そうした心理にならない、というのは自らを客観視できない、一種の異常性格者ではなかろうか。



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