鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

シーズンの行方を象徴するような敗戦をした中日ドラゴンズに暗雲

2010-04-14 | Weblog
 プロ野球が開幕して2週間余経ったが、セリーグは対戦相手が一巡してようやく力の具合いの見極めがういてきた。ひいきの中日ドラゴンズは開幕の広島戦こそ落としたものの、その後巻き返し、巨人戦までは首位に上り、巨人との初戦も7対4で快勝し、ことしこそ宿敵巨人を倒して優勝するのか、と期待を持たせた。ところが、10日の対巨人第2戦で終盤まで接戦でいいところまで戦っていたのに、采配ミスで最後は11対3と大敗した。明らかに采配ミスで、こんなことでは巨人からなめられて今年も善戦止まりを予感させる大きな敗戦だった。そんな折りの13日、今度は落合博光監督に関する良からぬうわさが飛びこんできて、ますますその思いが強くなった。
 10日の対巨人戦は8回表に中日が1点入れて、1点差まで迫り、逆転ムードが出てきた。その裏、巨人は2死で、高橋由伸がヒットで1塁に行くと中日は投手を交代させ、左の小林正人から右の鈴木義広に切り替えた。次打者は投手でバッティング実績のない越智大祐なので走者を気にすることなく敬遠でいいのにしきりに代走の1塁ランナーを牽制し、エネルギーを使い切ってしまった。ベンチが敬遠でいいときちんと伝えなかったことが悪いが、冷静さを欠いてマウンドに登った鈴木投手がもっと悪い。
 案の上、越智に走者一掃の2塁打を浴びて、あがくの果て坂本勇人以下アレックス・ラミレスまでいいように打たれ、決定的な7点を計上し、11対3で負けた。4番のラミレスには満塁本塁打までサービスするという気前の良さに思わずNHKBS2のテレビのチャンネルを切りたくなるほどだった。基本的にはエースのチェン・ウェインが4点を取られたことが一番の敗因ではあるが、それにしても首位を走るチームの戦いぶりではなかった。
 ここまで中日は阪神に3勝、広島、横浜に2勝1敗、ヤクルトに1勝2敗できていて、巨人とは初戦をものにし、首位固めに入るはずの第2戦だった。初戦を快勝して、エースのチェンを立て、勢いに乗るはずだった。巨人を倒さない限り、優勝はない。大事な初顔合わせだった。
 それなのにマウンドに登る前からびびっていたのが手に取るようにわかる鈴木投手のお粗末な投球内容だった。敬遠するのがわかっていて、投手交代はないのではと思わないでもないが、空気が読めない選手がいる、ということはそれだけで対戦相手からなめられてしまう。その流れが翌日も続いたのか、対巨人第3戦も7対1と大敗し、巨人戦は1勝2敗と負け越した。
 単なる1敗でなく、今後に尾を引きかねない象徴的な敗戦であった。今年も憎い巨人の前に苦杯をなめなくてはならないのか、とほぞをかんでいたら、13日にネット上で落合監督に関する情報が流れだした。というのは落合監督の年棒が4億円にものぼることが明らかになり、中日の選手がやる気を失くしてしまっちえる、というものだった。昨年、ロッテオリオンズを退いたボビー・バレンタイン監督の成績が振るわなかったのはバレンタイン監督の年棒が5億円もあることがわかって、選手がやる気を失くしたからで、その同じ現象が中日にも起きている、というのだ。
 優勝すればという成功報酬の可能性もあるが、それにしても勝たなければ意味がない。特に巨人に勝たなければ、優勝はありえない。幸い、中日は13日の横浜戦は延長サヨナラで制し、後遺症からは立ち直った。問題は対巨人戦に10日の鈴木投手のようなおびえた雰囲気を持ったような戦いをしないことで、首脳陣が心を入れて、戦いに臨むしかないだろう。
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