鳩山由紀夫首相が2日、民主党の両院議員総会で辞任を表明した。前日までの小沢一郎幹事長らとの話し合いで、続投を匂わせ、会議を終えて出てきた際に報道陣に対して、笑顔で親指を立てて「グー」のサインを出していたので、誰もが辞める気はない、とすっかり思い込まされていた。親指を立ててのグーサインをめぐっては2日朝のテレビのワイドショーでは幸夫人のあてたものだろうとか、果ては「指圧に行くのだろう」とか揶揄されて、結局は「宇宙人」という結論になった矢先の辞任表明だった。
辞任の理由は社民党の政権離脱を招いた沖縄普天間移設問題に対する責任と政治とカネ問題で、国民が聞く耳をもたなくなったのは不徳の致すところと言い切った。このところのマスコミの世論調査による内閣支持率は20%そこそことなっており、このままでは7月の参院選に惨敗するのは目に見えている。内閣支持率が20%程度で参院選に臨んだ内閣は過去2回あり、1989年の宇野内閣は参院の議席数を69から36に、1998年の橋本内閣も60から44に減らす大敗ぶりで、いずれもその直後に退陣を余儀なくされている。鳩山内閣も同様の道を辿るのは必至の情勢で、特に改選参院議員からは厳しい声があがっていた。
特に沖縄普天間移設のついては昨年から5月末決着を再三にわたって表明してきており、谷垣禎一自民党総裁ら野党からは「できなければ辞任を」と迫られ、何度も「その覚悟です」と述べてきた。その最大のテーマだった普天間問題が米国の了解はとりつけたものの、肝心の地元沖縄からは総スカンを食ったうえ、友党の社民党の福島瑞穂前消費者・少子化担当大臣の罷免ということになり、社民党の連立政権離脱という事態を招くに至った。
鳩山首相は数日前から辞任を考えていたというが、5月31日と1日の2日のわたって行われた小沢幹事長、輿石東参院議員会長との話し合いですでに辞任することで話し合いがついていた、という。あとは発表のタイミングを伺って、あとのスケジュールから見て2日の両院議員総会で表明ということとなったようである。6月1日から民主党のマニュフェストの目玉だった子ども手当の支給が始まり、その実施状況も踏まえて、2日ということになったのだろう。
ほとんどの人が続投と思っていただけに2日朝は日本列島に驚愕が走った。鳩山首相は自らの政治とカネの問題に決着をつけるだけでなく、小沢幹事長にも辞任を求め、さらにはすでに辞任を伝えられている小林千代美衆院議員にも北海道教職員組合の不正献金事件の責任をとって辞任を求めた。自らの退きに小沢幹事長、小林議員とも道連れにし、クリーンな民主党とすることを宣言し、しかも総理を経験した者は影響力を行使すべきではない、として次の衆院選には出馬しないことまで言明した。
国民のほとんどが小沢幹事長の辞任を望んでいたのを受け止め、辞めるつもりのなかった小沢幹事長を道連れしたのは最後に鳩山首相もいいことをした、と後世に評価されることだろう。2人のやりとりはどちらが言い出し、どちらが頷いたか、真相は藪の中ではあるが、結果として、民主党には新たに出直すことになったことで評価されていいことだろう。もちろん、4日に決まる新代表のもとでの新体制に小沢色がどこまで出るか、で評価は定まってくるのだろうが、幹事長にとどまっての新体制よりは後退したものとなるのは間違いない。
鳩山首相は2日の両院議員総会での辞任表明の最後に人から宇宙人と言われていることを語り、「日本の5年、10年、あるいはもっと先のことを言っているからそう思われるのかもしれない」と弁解していた。直前に韓国・済州島のホテルの庭にいたヒヨドリを見て、「我が家から飛んできた鳥で、そろそろ戻ってこいよ、と招いているように感じた」と述懐していた。およそ政治家らしからぬ例えのしめくくりであったが、最後まで宇宙人だった、というのが正直な感想である。
辞任の理由は社民党の政権離脱を招いた沖縄普天間移設問題に対する責任と政治とカネ問題で、国民が聞く耳をもたなくなったのは不徳の致すところと言い切った。このところのマスコミの世論調査による内閣支持率は20%そこそことなっており、このままでは7月の参院選に惨敗するのは目に見えている。内閣支持率が20%程度で参院選に臨んだ内閣は過去2回あり、1989年の宇野内閣は参院の議席数を69から36に、1998年の橋本内閣も60から44に減らす大敗ぶりで、いずれもその直後に退陣を余儀なくされている。鳩山内閣も同様の道を辿るのは必至の情勢で、特に改選参院議員からは厳しい声があがっていた。
特に沖縄普天間移設のついては昨年から5月末決着を再三にわたって表明してきており、谷垣禎一自民党総裁ら野党からは「できなければ辞任を」と迫られ、何度も「その覚悟です」と述べてきた。その最大のテーマだった普天間問題が米国の了解はとりつけたものの、肝心の地元沖縄からは総スカンを食ったうえ、友党の社民党の福島瑞穂前消費者・少子化担当大臣の罷免ということになり、社民党の連立政権離脱という事態を招くに至った。
鳩山首相は数日前から辞任を考えていたというが、5月31日と1日の2日のわたって行われた小沢幹事長、輿石東参院議員会長との話し合いですでに辞任することで話し合いがついていた、という。あとは発表のタイミングを伺って、あとのスケジュールから見て2日の両院議員総会で表明ということとなったようである。6月1日から民主党のマニュフェストの目玉だった子ども手当の支給が始まり、その実施状況も踏まえて、2日ということになったのだろう。
ほとんどの人が続投と思っていただけに2日朝は日本列島に驚愕が走った。鳩山首相は自らの政治とカネの問題に決着をつけるだけでなく、小沢幹事長にも辞任を求め、さらにはすでに辞任を伝えられている小林千代美衆院議員にも北海道教職員組合の不正献金事件の責任をとって辞任を求めた。自らの退きに小沢幹事長、小林議員とも道連れにし、クリーンな民主党とすることを宣言し、しかも総理を経験した者は影響力を行使すべきではない、として次の衆院選には出馬しないことまで言明した。
国民のほとんどが小沢幹事長の辞任を望んでいたのを受け止め、辞めるつもりのなかった小沢幹事長を道連れしたのは最後に鳩山首相もいいことをした、と後世に評価されることだろう。2人のやりとりはどちらが言い出し、どちらが頷いたか、真相は藪の中ではあるが、結果として、民主党には新たに出直すことになったことで評価されていいことだろう。もちろん、4日に決まる新代表のもとでの新体制に小沢色がどこまで出るか、で評価は定まってくるのだろうが、幹事長にとどまっての新体制よりは後退したものとなるのは間違いない。
鳩山首相は2日の両院議員総会での辞任表明の最後に人から宇宙人と言われていることを語り、「日本の5年、10年、あるいはもっと先のことを言っているからそう思われるのかもしれない」と弁解していた。直前に韓国・済州島のホテルの庭にいたヒヨドリを見て、「我が家から飛んできた鳥で、そろそろ戻ってこいよ、と招いているように感じた」と述懐していた。およそ政治家らしからぬ例えのしめくくりであったが、最後まで宇宙人だった、というのが正直な感想である。
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