prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

9月22日(木)のつぶやき その2

2016年09月23日 | Weblog

9月22日(木)のつぶやき その1

2016年09月23日 | Weblog

「キング・オブ・エジプト」

2016年09月22日 | 映画
キリストの遥か以前のエジプト神話世界の話として神が唯一ではなく大勢いて、人よりは長生きするにせよ死ぬ存在で、死後の世界というのも宇宙の階層のひとつであって絶対的終着地ではなく、太陽神ラーが巨大な宇宙クジラのような怪物から世界を守っているという、やたらとスケールがでかくてぶっとんだ世界観の構築がかなり目新しい。

監督のアレックス・プロヤスは「クロウ 飛翔伝説」を「バットマン」の頃のティム・バートンを思わせるダークでスタイリッシュな美意識でまとめられたファンタジーとして描いて注目されたのだが、さらに特異で大胆な世界観で貫かれた「ダークシティ」が興行的に失敗したので、「アイ・ロボット」「ノウィング」などいささか通常のCG大作に舵を切ってきていた。

これもその一種には違いないのだが、ヴィジュアルだけでなく神と人間のバディものという世界観の奇抜な構築ぶりは相当なもの。なんでもないようにまるで大きさの違う神と人間が共演しているなど手がかかっている。

悪役のジェラルド・バトラー、ラー役のジェフリー・ラッシュといった知名度のあるベテランが目立っているのは仕方がない感じはする。女優陣の描き分けが弱い。
(☆☆☆★)

キング・オブ・エジプト 公式ホームページ

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映画『キング・オブ・エジプト』 - シネマトゥデイ

9月21日(水)のつぶやき

2016年09月22日 | Weblog

「だれかの木琴」

2016年09月21日 | 映画
常盤貴子扮するかなり裕福な暮らしをしている主婦が、たまたま入った近所の美容院の池松壮亮の美容師を気に入って何度も指名するようになる。

そこから頻繁にメールを送るだけにとどまらず、自分の家のベッドルームの写真を撮って送ったりと、少し美容師として気に入っただけにしてはやや常軌を逸してはいないかという行動に出ていくのだが、あとで池松の妻に非難されるように「ストーカー」の一言で済ますには奇妙に淡々として行動としては行き過ぎているのに情としてはおよそべたべたしないのが面白く、描写そのものに静かなサスペンスが持続する。

常盤貴子が端正な美人な分、何考えているのかわからないのも効果的。
使っているのがガラケーでパソコンは持っているのかどうかもわからないというちょっと今風から外れた感じ。

常盤の夫が昼間に家に戻ってきてまるで浮気でもするかのような調子で迫ったりするあたりの夫婦の距離感が独特のクールさを持っていて、無機的な住宅のヴィジュアルといいちょっと森田芳光を思わせたりする。

実際、中盤でヘリコプターの音だけがひどく響いてきたり、ヒロインが昼寝するところで終わったりするあたり、はっきり「家族ゲーム」を意識しているのではないか。
エンドタイトル後に「もう頬づえはつかない」のラストに近い趣向あり。

監督の東陽一はキャリアとしては森田より長い人で、「もう頬づえはつかない」のヒット以来"女性映画"の作り手として登板することが多かったわけだが、もともとドキュメンタリー畑の人でじいっと対象と距離を置いて何か対象も意識しないような何かが出てくるまで見つめるといったまなざしの持ち主。

ところどころちらっと幻想がそれにはわからないような調子が入ってきたり、普通ならもう少し描写を重ねるところをさっと引き上げてしまうので一瞬現実ではないような感じになっている(編集は監督による)。
(☆☆☆★★)

だれかの木琴 公式ホームページ

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映画『だれかの木琴』 - シネマトゥデイ



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9月20日(火)のつぶやき

2016年09月21日 | Weblog

「セルフレス 覚醒した記憶」

2016年09月20日 | 映画
大昔の「セコンド」から、まったく別人になって生き直すという話は珍しくなく、記憶を移植することで新しい肉体を手に入れるという方法は今風ではあるけれど実際それに近い技術があるわけではないから、あまり説得力のある場面にはならない。

ターセム・シンというとケバめで斬新なヴィジュアルが売りだった監督だけれど、映像一本では劇映画はもたないからストーリーやドラマに力を入れるようにしたのはいいけれど、そちらも通りいっぺんでどっちつかずで終わった感はある。
(☆☆☆)

「セルフレス 覚醒した記憶」 公式ホームページ

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映画『セルフレス/覚醒した記憶』 - シネマトゥデイ

9月19日(月)のつぶやき その2

2016年09月20日 | Weblog

9月19日(月)のつぶやき その1

2016年09月20日 | Weblog

フィガロの結婚 さいたまシティオペラ第24回公演

2016年09月19日 | 舞台
実はこのオペラを生で見るのは初めて。

時には一度に七人の人物が平行して別々に歌い、それぞれの歌がその時の感情や状況に合わせて千変万化に変化し、しかも全体としてのうねりとハーモニーを生み出しているのが生で聞くとよくわかって一驚する。モーツァルトの天才をいまさらながら思い知らされた。
日本語で演じるとはいってもみなセリフが聞き取れるわけではないが、

フィガロの両親が誰かわかるあたりのすごいようなご都合主義を通り越した展開に会場のあちこちから笑い声が起こった。
宝塚ばりの男装と女装の混交がおもしろく、プログラムにはこのオペラをジェンダーの角度から見る見方が紹介されていた。

お客の大半は年配女性、男は毎度のことながら数が少ない。休憩時間のトイレの行列の長さに何十倍かの差があって、大丈夫かと思ったがなんとかなったみたい。

ロビーで前回のオペラ公演「魔笛」のDVDが、二種類のキャストともに売られていた。

2016年度さいたまシティオペラ第24回公演 モーツァルト作曲「フィガロの結婚」
   山﨑岩男版訳詞上演

   指揮 新井義輝   演出 十川 稔

   会場 さいたま市文化センター大ホール

              
    2016年9月   18日(日)     19日(月祝)
            14:00開演    14:00開演

 アルマヴィーヴァ伯爵   杢子   淳 佐野 正一
     伯爵夫人 金見 美佳 谷原めぐみ
     フィガロ 山﨑 岩男 菅谷 公博
     スザンナ 山下 尚子 藤田美奈子
    ケルビーノ 堀 万里絵 平中 麻貴
  マルチェリーナ 田辺いづみ   栗田 真帆
     バルトロ 伊藤  純 小野 和彦
     バジリオ 吉田 伸昭 石川 隆彦
     クルチオ 石川 和樹  正部家喬久
アントニオ 織部 玲児 海下 智昭
バルバリーナ 飯田映理子   村山   舞
      花娘Ⅰ 京島 麗香 髙木 佑子
花娘Ⅱ 進藤 麻衣 横田 里菜

  合唱    
   さいたまシティオペラ合唱団  
   新・音楽集団「匠」

   オーケストラ
  チェンバー ミュージックハウス オーケストラ
チケット取扱い:さいたまシティオペラ事務局 

 主催 さいたまシティオペラ
 共催 (公財)さいたま市文化振興事業団
 協力 学校法人 尚美学園大学   
 助成 さいたま市 
            公益財団法人 朝日新聞文化財団

9月18日(日)のつぶやき

2016年09月19日 | Weblog

ルーツ 第2話 部族の誇りと魂の伝承

2016年09月18日 | 海外ドラマ
逃亡したクンタ・キンテが映画「グローリー」で描かれたような南北戦争の黒人部隊に参加するという旧作にはない展開になる。
奴隷解放という大義名分はあっても、北軍側も黒人を差別していることに変わりはなく、なかなか銃を渡そうとしなかったりする。

二度と走れないように爪先を切り落とされるのを見せるのはショッキング。
アフリカで馬の扱いを覚えていたので、御者として雇われるというのも旧作になかった展開。



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9月17日(土)のつぶやき

2016年09月18日 | Weblog

「EVE/イヴ」

2016年09月17日 | 映画
もろ女ターミネーターなのだけれど、それを作った女性科学者と同じ姿をしていて(二役)、その記憶も植え付けてあるというのが独自の工夫。

もっともなんでそんな作りにしたのかという理由がよくわからない。アメリカ映画のフロイト好きの残滓かな。
グレゴリー・ハインズの刑事役は「シカゴ・コネクション」の延長線上みたいだが、あれよりユーモア不足。

EVE/イヴ [DVD]
クリエーター情報なし
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