prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アメリカン・サイコ」

2016年09月30日 | 映画
おそろしく清潔で端正で金のかかったヤング・エグゼクティヴのライフスタイル(時代的にこういう半死半生語が似合う)が終始びっちりと描かれる。
金と手間がかかっていればいるほど、すごいような空虚さが裏に張り付いているのが見てわかる。

冒頭、血の滴りのような赤い図形が落ちてきて、豪華なフランス料理の見た目も豪華な皿のソースにつながるタイトルデザインが妙に優雅な音楽と共に見事。

主人公が住む無機的で豪華な高層マンションでビデオ再生されている「悪魔のいけにえ」の田舎臭さと凄いコントラストのようで、底でつながっている。

カメレオン俳優クリスチャン・ベールがまたまた肉体を完璧に作りこんでいる。ホームレスをまるっきりゴミでも掃除するような調子で殺すあたり、アメリカの富裕層の貧困層に対する傲慢と無神経がもろに出た。





9月29日(木)のつぶやき

2016年09月30日 | Weblog