prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「赤い鳥逃げた?」

2011年09月05日 | 映画
いかにも70年代の、ストーリーを推進するよりあちこちふらふら寄り道しながらちょっとした感覚的な刺激をついばんでまわって、おもしろくない生活をなんとか味わうといった趣の作り。
これだけ時間が経つと当時としては感覚的に新しかったものが、それなりに日本の伝統的なセンスの延長上にあるようにも思える。
こういうセンス優先の映画は古くなりやすいのだが、意外なくらい新鮮。

いつまでもふらふらしてはいけない、マジメに働かなくてはというので挙げられるのが豆腐屋と印刷屋。朝早くから働くのと、真っ黒になって働くのというイメージで挙げられているのだろうが、どちらも今ではあまり成り立たない商売。「硬い」仕事っていうのも、不安定なものだと思わせる。

桃井かおりが出てきてからしばらくエッチするわけでもないのにおっぱい出しっぱなし。古語でいうフーテンという感じ。
猟銃の扱いがすごい雑。鍵も何もかかってない棚に弾丸もろとも置いてある。

監督・藤田敏八。この時は「ツィゴイネルワイゼン」で原田芳雄と役者として共演するなどとは思っていなかっただろう。

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「新宿インシデント」

2011年09月04日 | 映画
ジャッキー流カンフー・アクションを封印した作り。
立ち回りはリアルな調子だけれど、非合法の世界に生きざるをえない男としてはいささか「いい子」なキャラクターなのはスター・イメージを壊すわけにもいかないにせよ、限界を感じる。

歌舞伎町では中国人同士が青竜刀を振り回して戦ったはずだが、もっぱら日本人ヤクザと中国人の争いを描いている。
ヤクザがあまりピストルを使わず刀を振り回すあたりは、実態よりイメージに合わせたのだろう。

暴対法が施工されて(平成三年)ちょっと後の時代だからまだ二十年経っていないが、この頃は今みたいに中国人が大挙して日本に買い物に来て大盤振る舞いするなんて想像できなかったな、と思う。
(☆☆☆)

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「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」

2011年09月03日 | 映画
このシリーズ、いつ頃からか話がなんだかわからなくなって見るのをやめていたのだが、おしまいくらい劇場で見てみるかと2D版で見に行った。3Dは画面が暗くなるし(特にこれはもとの画面が暗い)、メガネの上にメガネをかけるのがうっとうしいし、料金は高いしで好きじゃない。

で、話は当然よくわからないところだらけなのだが、あまり気にならないでわからないなりに満足できた。最大の敵役との対決ってところははっきりしていますしね。
しかし満足したからといって、遡って見直すかと言うとそれほどの興味も今のところない。話がわかるというのは、こうなるとどの程度意味というか、重みがあるのだろうと思ってしまう。テレビの最終回だけ見るのと似たような感覚。

おしまいの場に立ち会うこと自体、ちょっと満足感をおぼえるものらしい。

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「カーズ2」

2011年09月02日 | 映画
なんだか、無理やりな続編の典型という感じ。
アメリカ映画だとたいてい一作目でキャラクターを絞りきってしまうから、「トイ・ストーリー2」みたいに新たな設定を持ち込みでもしない限り、続編はとってつけたようなお話にしかならない。

今回はマックイーンは終始キャラクターが動かないし、メーターが自分が格好が悪いと気づいていないという設定はおよそありそうにない。しかもこの二人(と言っていいと思う)が絡むところが実質ないに等しい。

どこまで本気で描いているのかわからない変な日本から、昔のレース映画調の中盤、それからスパイ映画のパロディじみた後半と、ばらばらの三つのパートをつなぎ合わせたような構成で、強いて言うなら「ごっこ」遊びの世界というか、にぎにぎしいわりに燃焼度が低くて、これ作りたくて作ってるのか、前作が当たったから作らざるをえなくて作っているのではないかといささか疑問に感じる。
(☆☆☆)

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カーズ2 - goo 映画

カーズ2 [DVD]
クリエーター情報なし
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

2011年8月に読んだ本

2011年09月01日 | 
prisoner's books2011年08月アイテム数:20
オーデュボンの祈り (新潮文庫)伊坂 幸太郎登録日:08月05日{book['  rank'  ]

「生きづらさ」の時代―香山リカ×上野千鶴子+専大生 (SI Libretto)香山 リカ,嶋根 克己,上野 千鶴子登録日:08月06日{book['  rank'  ]

精神科医ですがわりと人間が苦手です香山 リカ登録日:08月06日{book['  rank'  ]

今夜も落語で眠りたい (文春新書)中野 翠登録日:08月08日{book['  rank'  ]

Astor Piazzolla 10 CD-Set [Box Set]Astor Piazzolla登録日:08月08日{book['  rank'  ]

職業欄はエスパー (角川文庫)森 達也登録日:08月11日{book['  rank'  ]

精霊たちの家イサベル アジェンデ登録日:08月14日

宝塚百年の夢 (文春新書)植田 紳爾登録日:08月25日{book['  rank'  ]

やさしいダンテ<神曲> (角川文庫)阿刀田 高登録日:08月25日{book['  rank'  ]

大島渚と日本四方田犬彦登録日:08月25日

競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)トマス・ピンチョン登録日:08月26日

あすなろ物語 (新潮文庫)井上 靖登録日:08月27日

世界の言語入門 (講談社現代新書)黒田 龍之助登録日:08月31日

新藤兼人 私の十本立花珠樹登録日:08月31日{book['  rank'  ]

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