prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

熊井啓 戦後日本の闇に挑む

2007年12月24日 | 映画
熊井啓が助監督についた田坂具隆監督の「土と兵隊」の抜粋につけられた解説を聞いて、手榴弾を放り込んだあとの敵のトーチカに乗り込んだ日本兵が見たものの意味がやっとわかる。足に鎖をつけられた中国兵だったのね。同作を見ていたにも関わらず、わからなかったのだから、何見ていたのだか。
逃げられないように、というのはとうぜん日本兵にも通じたものだったろう。もともと不思議なくらい「敵」の姿が描かれない映画なのだが、敵と見せて鏡に写った自分の姿を見ようとしていたのかも。

「地の群れ」の抜粋に、はっきり「ブラク」という言葉が出てくる。おっ、NHKの番組に出てきたぞ。

次回作が吉村昭原作の「破獄」で、主役は渡辺謙に決まった、その二日後に亡くなったという。実現したらよかったなあ、と今更だが思う。どちらもぴったり。


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