prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「THE FIRST SLAM DUNK」

2022年12月25日 | 映画
バスケットの試合シーンで、それぞれのキャラクターがただでさえ複雑な動きをしているのを表現しているだけでなく、骨格や筋肉まではっきり感じさせる。
モーションキャプチャーも使っているらしいけれども、これだけ大勢の人間が絡み合いながら動いて交錯する競技でそれを分割再構成した技術とセンス は 驚嘆に値する。

「ライオン・キング」3DCG版のメイキングで動物をCGで描くのにCGで骨格を作り、筋肉を貼り付け、解剖学的に正確に造形して動かすという解説を見て驚いたものだが、いつの間にかそれが当たり前になってしまった。(「シン・ゴジラ」でそういうやり方をCGスタッフが提案したら怪獣の動きはぬいぐるみの動きだと監督に却下されたとか)
で、そういう人体の骨格や筋肉、人体の構造の実在感・動きを説得力をもって表現することが日本でもできるようになった、それも日本の2Dアニメの親しみやすさを担保したままで。

それだけでなく、原作マンガのキャラクターを3Dに丸め込むこれまでありがちなやり方ではなく、マンガの画が持っている実在感を拡大し動かしている。

試合をまるまる描くあいだに各キャラクターの階層が挟まるという構成なのだが キャラクターを追いながらドラマを織り成していくというよりはまず試合の興奮と スピードと熱量で 突っ走ってそこに 各キャラクターが絡んでくといった感じ。
それだけに決定的瞬間の音が消え、スローモーションになる処理が効く。






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