prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「Dearダニー 君へのうた」

2015年09月27日 | 映画
マネージャーで親友役のクリストファー・プラマーが最初の方でもっぱらペリエを飲んでいるのだが、これが意外と後に効いてくる。つまり主人公のダニーがずっと酒を飲まないようにミネラルウオーターを送ってきているわけで、そのくせダニー自身はもう年がら年中酒を飲むかコカインを吸っていたのだが、パチーノ自身が12歳から酒飲んでいてアルコール依存症の治療を受けたことがあり、プラマーもアルコール依存症の治療を受けた時期があるので、一種の楽屋落ちになっているというわけ。

息子役のボビー・カナヴェイルがパチーノに全然似ないで図体が大きいのが笑わせる。

金持ちと貧乏人との格差というのがありありとわかる。教育ひとつとっても障害のある子どもが受けられるコースが決まってくるし、特殊なコースのある学校でも寄付したら一発で入学できるというあたり、ことさらに強調しないで当たり前のように描いていて、実際アメリカではあたりまえになってしまっているのだろう。

成功しているかしていないか、金のあるなしでどれくらい心構えが変わるものなのか、あるいは変わらないものなのかというテーマが端的に出ているのだが、だからといって金があるのがけしからんという安直な扱いはしていない。金がある方ができることがずっと増えることは確かなのだから。
(☆☆☆★)


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Dearダニー 君へのうた@ぴあ映画生活

映画『Dearダニー 君へのうた』 - シネマトゥデイ


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