「巴里の女性」の併映。
チャップリンはいつもの放浪紳士とチャーリーと、彼そっくりの金持ちと二役を演じる。
「独裁者」の二役のずっと前の先達とも言えるが、こちらは貧乏人と金持ちのコントラストはあるにせよ、キャラクターそのものは意外と変わらない。
金持ちも上はもっともらしい正装をしていてもズボン履いていなかったり、チャーリーの方もエドナ·パーヴィアンスに惚れる割にエドナの方が金持ち階級のせいか割とあっさり諦める。
すでに夫婦仲が冷えきっている金持ちチャップリンがお酒をやめなければ終わりですと最後通牒を突きつけられて、背中がぶるぶる震えているから泣いているのかと思うと振り向いたらカクテルをシェイクしていたギャグなど何べん見てもおかしい。
途中から金持ちの方が甲冑を頭まですっぽり着こんでしまうから顔がまったく見えなくなるので二役の取っ組み合いの映像化が可能になった。
甲冑の面を上げるとチャーリーの顔が見えるが、たぶん似た別人にちょび髭のメイクをしたのだろう。本物のチャーリーと同じフレームに入っているが、途中から人影に隠れる。
ゴルフをするシーンが多いが、チャップリンが左利きであることがわかる。クラブのヘッドは左利き用のものなのかどうなのか、よくわからなかった。