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もともとテレンス・マリックは高尚で芸術的な作風だったわけだが、「ツリー・オブ・ライフ」から一段踏み込んだステージに進んだと思える。
レッテルとすると男女の愛を描いているということになるのだろうが、発展とか終息といった展開はなく、ひたすらうつろう姿を追う。
ストーリーといった線状の構造やドラマといった立体的な構造として捉えることは不可能だし意味もないだろう。
ひとつひとつのカットが互いに細胞のように相似形で重なり増殖して全体を為すといったフラクタルとでもいった構造。
どういう「意味」なのか分析するのはほとんど意味がなくなっているが、かといって感じるだけで満足できるわけでもない。眠くなったり気持ちよくなったり感覚が広がったり難解さに当惑したり、と見ていてなかなか忙しい。
ウディ・アレンのようにアーティスティックであることに徹して撮り続けることができるスタンスに到達したよう。これでなまじ通俗的になるとファンも離れるかもしれない。
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トゥ・ザ・ワンダー@ぴあ映画生活
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