prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「トゥ・ザ・ワンダー」

2013年08月31日 | 映画
もともとテレンス・マリックは高尚で芸術的な作風だったわけだが、「ツリー・オブ・ライフ」から一段踏み込んだステージに進んだと思える。

レッテルとすると男女の愛を描いているということになるのだろうが、発展とか終息といった展開はなく、ひたすらうつろう姿を追う。
ストーリーといった線状の構造やドラマといった立体的な構造として捉えることは不可能だし意味もないだろう。
ひとつひとつのカットが互いに細胞のように相似形で重なり増殖して全体を為すといったフラクタルとでもいった構造。

どういう「意味」なのか分析するのはほとんど意味がなくなっているが、かといって感じるだけで満足できるわけでもない。眠くなったり気持ちよくなったり感覚が広がったり難解さに当惑したり、と見ていてなかなか忙しい。

ウディ・アレンのようにアーティスティックであることに徹して撮り続けることができるスタンスに到達したよう。これでなまじ通俗的になるとファンも離れるかもしれない。

人気ブログランキングへ


本ホームページ


公式サイト

トゥ・ザ・ワンダー - シネマトゥデイ

トゥ・ザ・ワンダー@ぴあ映画生活


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。