prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

牡丹亭 

2010年10月20日 | 映画
鳩山由紀夫元首相が来てました
VIPルームみたいなところで、誰かと名刺交換してました。国会の会期中だってのに。

玉三郎の蘇州語の発声は信じられないくらい見事(わからないで言うのも変だけれど)。

▲左から牡丹亭で柳夢梅を演じる兪玖林と杜麗娘を演じる坂東玉三郎
本公演は演劇の世界三大ルーツといわれ、600年以上の歴史を持つ中国の伝統芸能「昆劇」の最高傑作といわれる『牡丹亭』を、日本を代表する歌舞伎役者・坂東玉三郎が熟考し、『牡丹亭』の中の6場面を最終選定したもの(原作は全てを上演すると10日(55場)もの時間を要するため、通常はその中からストーリー性の高い場面を抜粋する)。坂東玉三郎は05年より蘇州に渡り、昆劇のレッスンを積み、中国語の中でももっとも難しいとされる蘇州語のせりふと歌を見事に駆使し主人公・杜麗娘(とれいじょう)を作り上げた。08年には日中合同製作として『牡丹亭』を京都・北京の二都市で上演。その後も上演も蘇州、上海と上演を重ね、最初は三場のみの出演が、回を追うごとに登場シーンを増やし、昨年11月の上海公演では主人公・杜麗娘を全場演じるという、玉三郎版『牡丹亭』が完成した。今年の6月10日~13日には上海万博正式招待作品として上演。そして今回、凱旋公演として10月に赤坂ACTシアターにて初の東京公演を行う。本日の記者発表では坂東玉三郎と、杜麗娘が恋をする柳夢梅(りゅうむばい)役を演じる蘇州昆劇院の兪玖林が登壇した。
坂東玉三郎は、昆劇の『牡丹亭』をやろうと思った最初の動機について、20世紀前半に活躍した京劇界の伝説的な女形役者、梅蘭芳(メイランファン)を挙げ、彼にあこがれてそのルーツを探っているうちに昆劇にたどり着いたと語った。また、中国語の中でも難しいとされる蘇州語で上演することについて「最初は日本語で上演することになっていて、昆劇院には音楽の勉強の為に行ったんです。でも、原語でやろうということになって今日に至るわけなんですが、大変難しかったです。最初は3分間くらいのものを覚えるのに一ヶ月かかりました」と稽古を振り返り、今では上演を重ねるごとに歌がなめらかになっているのが実感できるという。坂東玉三郎の演じる杜麗娘の評判は中国メディアでも高く、梅蘭芳の再来とまで評価され、現在までに42公演行い3万8000人を動員、全公演の半数以上が満員だったという。

共演の蘇州昆劇院・兪玖林は坂東玉三郎について「日本の国宝級の芸術家である玉三郎先生とご一緒できて大変嬉しいです。何回かの公演を通じて玉三郎先生から伝統芸能の中での表現とか技術など、とても多くのことを学びました。そしてもう一つ、玉三郎先生の学ぶ姿勢、私もこれからは玉三郎先生のように積極的な姿勢で学んでいきたいと思いました。実は私は女形の男性と共演するのは初めてだったので、どうやって接すればいいのか分からなかったのですが、稽古が始まったらそんな心配は吹き飛びました。玉三郎先生は女性より女性らしく、細やかな仕草とか動作をされるんです。男性であることを忘れ、とても意気のあった共演が出来たと思っています」と語り、坂東玉三郎が演じる杜麗娘も裕福な家庭で育った伝統的な女性をよく表現していると感銘を受けたようだ。

最後に初の東京公演に向けて心待ちにしている観客に対し坂東玉三郎は「本当に夢のようなこの『牡丹亭』の東京公演を大変嬉しく思っております。ぜひ皆さま劇場にいらして頂いて、私もめいいっぱいお努めいたしますので宜しくお願い致します」とメッセージを送った。中国の伝統芸能である昆劇が日本の歌舞伎の立女形によって新しい命を得た『牡丹亭』をぜひご覧いただきたい!

『牡丹亭』は10月6日(水)~28日(木)まで赤坂ACTシアターにて上演される。

坂東玉三郎 特別公演『牡丹亭』


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