設定はすごく面白いのですけれどね。
やりようによっては「天国と地獄」か、せめて「身代金」位には持って行けたと思う。
そうならなかったのはドラマの軸を、孫を誘拐され代わりに政治家として当然のように犯してきた自分の罪を自白するよう追い詰められる堤真一ではなく、その次男で秘書を務めている中島健人にしたことで、情と立場の間でぎりぎりまで締め上げられるわけではないということに終わってみると気づく。
途中までは誘拐された子供の描写がしつこくないのがむしろ好ましく思えていたのだが、終盤真相が明らかになるとかなりずっこける。
話がずれてませんか。途中までは好調だっただけに残念。
あと、政治家の世襲制がかなり批判されるようになっている現在、世襲を当然のように認めているのも不満。