prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「恋する寄生虫」

2023年06月11日 | 映画
潔癖症の男の子の林遣都がいつもマスクを、視線恐怖症の登校拒否の女の子の小松菜奈がヘッドフォンをしていて、共に何かで顔を覆っているのが象徴的(ヘッドフォンをしていたら音が聞こえないのではないかと気になったが)。

幻覚をCGで表現しているわけだが、これがかなりグロい。
映像自体が原色のライトを当てるなどかなり人工的で、ときどき出てくるテーマパークのヴィジュアルも人工的。

寄生虫というのは半ば現実、半ばアナロジーで、宿主の脳を乗っ取り(おそらく)錯覚としての恋愛感情を植え付けるわけだが、乗っ取られてなお恋愛感情が働いているところがおそらく核心だろう。