prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ダゲレオタイプの女」

2018年01月20日 | 映画
映画的な文体、スタイルという点では基本的にこれまでの黒沢清作品とそれほど変わらない。
ただ舞台が石造りのどっしりした建物となると、味付けは一緒で食材が変わった料理みたいになるのがおもしろいとところ。

ダゲレオタイプという写真の原点をモチーフにすることで、たとえ生身の俳優を撮っていても映画として見るのは虚像以外のなにものでもない、死んだ人間の像がずっと残り続けているという点で一種の幽霊ではないかと思わせたりする。
ジャンル映画としてのホラーから、映画が元から持っている性格にまで接近している一種の映画論的映画。

ヒロインのコンスタンス・ルノーが肉体的存在感が薄くてそのまんまで存在しているのかしていないのか曖昧になっている風情。

ダゲレオタイプの女 公式ホームページ

ダゲレオタイプの女 - 映画.com



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1月19日(金)のつぶやき

2018年01月20日 | Weblog