prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ティアーズ・オブ・ザ・サン」

2003年11月07日 | 映画
アメリカ映画って、どうしても仇役を設定しないともたないのね。ここだと反乱軍が一方的な悪役になっているわけだが、アフリカではフチ族とツチ族の争いなどシーソーみたいにやったりやられたりしてどっちがいいとも悪いともいえないのが、普通だろう。アメリカが援助した勢力が後になって敵にまわった例って、フセインもビンラディンもそうだったではないか。

ジェット戦闘機が救援に駆けつけてくるのは大袈裟ではないかと思ったら、害虫に殺虫剤でも撒くように爆撃して悪い奴らだけが死んでしまう。そんなに調子よくいくかよ。

戦闘シーンやロケなどに見る視覚的なリアリズムとは裏腹に、轟音を発して戦闘機が出撃するすぐそばで携帯みたいな感じで無線で話してたり、展開・演出はてんで御都合主義。軍人が自分の勝手な判断で命令違反するのが許されるのだったら、正義を唱えて軍事クーデター起こしたってよくないか。
せめて<>の信頼や友情でも見せてくれればいいのだが、通りいっぺんで食い足りず。
(☆☆★)


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