prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「バリスティック」

2003年10月16日 | 映画
中国の一人っ子政策で農村で労働力として生んでも届けを出さないですますために戸籍を持っていない黒孩子(ヘイハイツ)=黒い子供を訓練して殺人機械に仕立てたのが、ルーシー・リューの役どころというのは面白い。しかし、それをアメリカのDIAがやるというのは釈然としない。中国政府がやるなんて設定にしたらうるさいのだろうが。

血管を通り抜けるナノテクノロジーを使った暗殺機器なんてのも出てくるが、それを相手に撃ち込むのに銃弾に装填する、というのは無意味な手間のかけ方の上、演出のフォローがないのでわかりにくい。

とにかくどかどか銃撃戦・爆発が多い。CG全盛の現在にはめずらしくエンドタイトルにずらっと何十人ものスタントの名前が並ぶ。映画よりメイキングの方が面白そう。

アントニオ・バンデラスが不思議な位、しどころのない役。話が進むうち、だんだん脇に寄っていってしまっている。