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『勝手に帯広通信』第19号 根室へ~北方領土を望む

2014-09-06 | 『勝手に帯広通信』
帯広から約5時間、ようやく根室に入ると…





沿道に次々現れる北方領土返還のスローガン。
(バスの窓越しなので写真が青かぶりですが)

そして噂に聞いていたとおり…。



町名標識にはロシア語表記が。
入港するロシア船でにぎわっていたというひと頃を偲ばせる。

根室は日本とロシアが初めて公式に出会った地。
1792年、初の遣日使節アダム・ラクスマンが
大黒屋光太夫ら漂流民を伴い、根室に来航。
漂流民返還と引き換えに、鎖国期の日本に通商交渉を求め、
8ヵ月の長きにわたってこの地に滞在したのが始まりである。

現在は北方領土返還運動の象徴的拠点でもあり、
ロシアとの関わりにおいては宿命的な歴史を背負ってきた根室。
ゆっくり徒歩でめぐりたいところだが、
車がないので例によって弾丸バスツアー。
やってきたのは「根室かに祭り」会場!

水色の丸部分を拡大すると…。

ここにも返せの文字が。

早朝、出発時には濃霧注意報が出され、
雨の予報だったのにまさかの夏日に。



ゆでたての花咲がに。
小1500円~、いいものは4000円。


かに飯、てっぽう汁、かに卵焼き、かにカレーパン…。


絵になっていた漁師さんのウニ焼き光景。

 
港には海上保安庁の船(左)。
海上自衛隊の掃海艇「ながしま」の一般公開が
ちょうど始まったところで時間切れ。はい、集合~。


漁業で知られる根室だが、じつは酪農も盛ん。
海と牛、不思議な光景を望みながら次なる目的地へ…。

そして着いたのが、納沙布の「望郷の岬公園」。

個人的にはここがメインイベントだったのに
時間が押せ押せでわずか30分の滞在。以下駆け足!


北方四島を表すモニュメント「四島のかけ橋」。








うっすらと見える島影は歯舞群島のひとつ水晶島か。


数々の密漁船拿捕事件の舞台となった海。
いまもロシア警備艇が定位置にて監視中。


「北方館」と「望郷の家」入口。
ふたつの建物は内部でつながっており、
2階には四島方向に向けられた望遠鏡が。


館内ではロシア語の啓蒙ビデオを上映。


地図で見ると、歯舞群島は納沙布岬のほんの鼻先。


位置関係を記す図と照らし合わせて望遠鏡をのぞけば、
本当にすぐそこに島があることを実感できる。


日露関係資料の展示も。


「日本国との平和条約」とはサンフランシスコ条約のこと。
左が吉田茂以下、日本全権団6名の署名。


時間がなくて立ち寄れなかったオーロラタワー。
高さ96m。展望台から北方領土を一望できるそう。

こちらはおまけの「かにトイレ」。

確かに花咲がにに見えます。

トイレ休憩含めての30分はあっという間。
天気が悪くて島影が見られないことも覚悟していたので
見られただけでも今回はよしとせねば。
後ろ髪をひかれつつ、もと来た道を引き返す。

道中、立ち寄った風蓮湖。


オオハクチョウの飛来地だそう。渡り鳥に国境はないのだ。

厚岸でまたまたトイレ休憩。

厚岸(あっけし)といえばカキが有名。
耳だけで地名を聞いていた時はてっきり「あっけ市」かと(笑)。

そして釧路。なんとこの日は祭り二本立て!

釧路大漁どんぱく。どんどんパクパク食べる
という意味のよう。


海産物ありポークあり、にぎわう屋台。
浴衣姿の女の子も多く、遅い夏祭りの風情。


こちら釧路岸壁炉端のコーナー。
釧路フィッシャーマンズワーフ脇にて10月末までオープン。


しめくくりは釧路名物、港の夕日。
本当はこのあと花火大会があったのだが、
それを見ていたらその日のうちに帰れないので、即とんぼ帰り。

朝6時半出発、午後9時帰還。走行距離推定400km。
花咲がにのおまけつきで6980円のツアーは超お得!
これで根室の地理がなんとなくわかったので、
今度はフリーでじっくり見にいこう。


おまけ。釧路にはじつは先月行ったばかりで2度目の訪問。
前回は鉄道の旅、釧路駅からノロッコ号に乗車。

高台から望む釧路湿原とノロッコ号。


湿原をゆくのんびり旅。


車内はレトロな雰囲気。でもスピーカーはBOSE。

道中エゾジカを何頭も見かける。
バスツアーの際も釧路近辺で延べ8頭目撃。
道路や線路ぎりぎりのところで草をはむシカが多く、
シカによる交通事故が多発しているのも道理。

線路にかかる踏切がいい味出してます。
ちなみにこちらの鉄道はほとんどが単線。


カキ弁当に海鮮弁当。
内陸十勝ではなかなか食べられないものを食べまくり。

ノロッコ号の終点、塘路駅近くの標茶町郷土資料館には
北の動物たちの剥製コーナーが。

襲われるエゾシマリスの名演技(笑)。
剥製という剥製に迫真の演技をつけていた
サンクトペテルブルクの動物博物館には及びませんが。
そういえば北海道では動物の剥製をよく見かけるが、
出来不出来に差があって、笑ってしまうものも数多い。
そんななかで個人的最高点をつけたい剥製は帯広にある!
のですが、これはまたの機会に…。
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