サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

襟裳岬から日高へ

2018-10-18 | 『勝手に帯広通信』

なになになに??と集まってきた未来の競走馬たち。

北海道最後の旅は、これまで自力では行けなかった日高。
サラブレッドの牧場をぜひとも見ておきたかったのですが、
JRはとっくに廃線となり、見どころをめぐるには車が必須の地域、
半ばあきらめていたところ、サハリン旅行をご一緒した
Sさんが車を出してくださることになり、急遽計画が浮上。

ところが…その矢先に北海道ブラックアウト!
  
停電と断水であたふたと駆けずり回った1日半。
おかげで満天の星を初めて見ることができ、
いかに街灯りや車のライトが強烈だったかを思い知ることに。

それはいいのですが…目指す日高には被災地も含まれており、
いくらなんでもこの時期に訪ねるのは不適切と思われ、
予定を一週間延ばして決行することにしました。

帯広から一路南下、途中、宇宙ロケットで知られる大樹町の
十勝海岸旭浜に残る戦争遺跡トーチカ群を見学。

終戦間近、米軍の上陸を阻止するために造られたそう。
これが海岸沿いに点々と並び、異様な光景。



トーチカは敵の攻撃に備えて造られる防御陣地。
日本語では「特火点」「火点」と訳されるそうですが、
ロシア語の「アグ二ェヴァヤ・トーチカ」の直訳でしょうか。
ちなみにトーチカだけでは「点」の意味。


海岸に打ち上げられたロシアのペットボトル。
ひょっとして北方領土から??

さらに南下して襟裳岬へ。

飛行機の上からしか見たことがなかった岬を
ようやく間近で見ることができました。風が強い!


「襟裳岬」の歌碑。同名の歌がふたつあるのですね。

ここから海岸沿いに日高に向かいます。

ふと見上げれば、航空自衛隊襟裳分屯基地のレーダーが。

ようやく日高に入ります。

展望台ならぬ「観農台」から見下ろすのどかな光景。


広大なサラブレッド牧場があちこちに。


サラブレッド銀座の名のとおり、馬だらけ。

そしてかねてから行きたかったアイヌの聖地、二風谷へ。

平取(びらとり)町の二風谷アイヌ文化博物館。


とても近代的で整然とした展示。
ただし照明が暗くて字が見えなーい!
いつもそうなのか、それとも停電後の節電か。


クマの毛皮バッグに惹かれます。

 
屋外展示場ではアイヌ工芸の実演を見学。

裏手を流れる沙流川。周辺には、いい気が流れていました。

この左手の先にアイヌ民族の反対を押し切って建造された
二風谷ダムがあり、穏やかな光景を分断しています。

ダム反対運動の旗頭ともなった萱野茂氏の資料館も必見。
  
素朴な展示ですが、かえってリアルな生活感が伝わってきます。


展示室の片隅に置かれていたシカの角の椅子がかっこいい。


左が若き日の萱野氏。後ろはハイジャックされる以前の「よど号」。

資料館入口正面にはこんな看板がありました。

確かに本州からここまで来ようと思ったら10万かかるかも(笑)。
北海道旅行、もっと安くならないものでしょうか!?

近くの「びらとり温泉ゆから」にて遅めの昼食。

びらとり和牛のモモステーキ丼。柔らかくておいしかった!

帰りは日勝峠経由で帯広へ。

ここまで郊外に来ても、なかなか星が見えないもの。
車が来ない畑の奥まで入って、ようやく星が見えましたが、
停電のときの見事な星空には及ばず。
Sさん、長時間ドライブありがとうございました!
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする