サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

新年のロシアディナー

2008-01-14 | ロシア料理とその仲間たち
年末のクリスマス、ロシア女性Sさんが腕をふるって
ロシアふう煮こごり「ハラジェッツ」を用意してくださった。
豚足と牛肉を煮込んで固めただけの
コラーゲンたっぷりのメニュー。
柔らかくてさっぱりしていて食べやすい。
…のはいいのだけれど、案の定始まった必殺喰え喰え攻撃!

「Uさん、おかわりは?」
「いえ、ダスタータチナ、じゅうぶんです」
今日の宴のことをすっかり忘れて昼食を食べてきてしまったUさんは
必死に抵抗するが、ロシア女性を拒むことなど誰にもできぬ。
「そんなはずないでしょっ!」と無理やりおかわりをよそわれ、
お気の毒なUさんは、苦渋に顔を歪ませながら食べ続け、
いましもリバース寸前である。
何しろ肉といったら肉!肉!肉!
付け合せは少量のピクルスだけなので、胃を休ませる暇もない。
あーよかった、何も食べてこなくて。

年明けて。再びSさんが腕をふるい、新年のディナーを用意。
オーブンから取り出されたのは、出た!鴨の丸焼きである。

しかし3人しかいないのに、まさか1羽丸ごと!?と恐れていると
「足がいい?おなかがいい?どっち?」とSさん。
よかった~、どっちかを食べれば許してくれるのね。
Uさんがおなかを所望したので、「じゃあ足を」と
リクエストすると、Sさんはやにわに包丁を振りかざし、
卓上で鴨を解体。そして取り分けられた腿肉を
手づかみで骨までしゃぶり倒す。
なんと野趣あふれる食卓風景だ。

しかしここで終わると思ったら大間違い。
「じゃあ、今度はどこ?どこを食べたいのっ!」と
次々肉を切りわけていくSさんに、前回学習したUさんは
はなから抵抗を放棄し、「ではそこを少々」と先手をうっている。
Uさんが少々だと、こっちにその分多く回ってくるではないか!
やけっぱちで食らいつき、ようやく皿が空になったかと思うと、
「じゃあ皮も食べましょう。パリっとしておいしいわよ」
とズブズブと包丁をぶっ刺して、皮をはいでいくSさん。
見る間に鴨は骨だけになっていき、こちらはもう腹がパンパン。
「おいしかったわねぇ。来週も友達を呼んで鴨を焼くのよ」
とご満悦のSさん。ロシア人、恐るべし!
Comments (2)
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