P.132 平穏死のための第4の条件は、
施設を終の棲家と決めた場合、病院に搬送せずに、
平穏死を迎えさせてくれる施設を選ぶことです。
私の母は、ラッキーなことに、手厚い介護を受け、家族も協力し、
私と夫は施設のロビーでコンサートを行ったりして喜ばれました。
最期は職員全員の見送りのもと、正面玄関から出発しました。
そのようになるために絶対に必要なのは、
「不要な延命措置を拒否する」という文書です。
参考例として、尊厳死協会の宣言書を、そのまま書き写しておきます。
P.133 リビングウイル(Living Will)
~尊厳死の宣言書~ 出典:日本尊厳死協会
私は、私の傷病が不治であり、かつ死が迫っていたり、
生命維持装置なしでは生存できない状態に陥った場合に
備えて、私の家族、縁者ならびに私の医療に携わってい
る方々に次の要望を宣言いたします。この宣言は、私の
精神が健全な状態にある時に私自身が破棄するか、また
は撤回する旨の文書を作成しない限り、有効であります。
①私の傷病が、現代の医学では不治の状態であり、
既に死が迫っていると診断された場合には、ただ単に
死期を引き延ばすためだけの延命措置はお断りいたします。
②ただしこの場合、私の苦痛を和らげるためには、
麻薬などの適切な使用により十分な緩和医療を行ってください。
③私が回復不能な蔓延性意識障害(持続的植物状態)に
陥った時は生命維持装置を取りやめてください。
以上、私の宣言による要望を忠実に果たしてくださった方々に
深く感謝申し上げるとともに、その方々が私の要望に従って
くださった行為一切の責任は私自身にあることを付記いたします。
これと同じ文章で、本人が書名・捺印できる用紙がpdfでネット上にあります。
https://square.umin.ac.jp/endoflife/shiryo/pdf/shiryo03/01/301.pdf
ここまで用意しておいても、医療機関によっては、または家族の誰かが、
叶えてくれない場合があるかもしれません。
でも、無いよりは、ず~~っと良いと思います。
もちろん、私も作成済み。