2019年JTBC、全22話。
何故「韓流侃々諤々リターンズ」シリーズでないかと言えば、私が2001年から十年ほどハマって所有していた過去の韓ドラや韓国映画の見直しではなく、最近BSで放送されていたものを見た最近のドラマだから、です。
いわゆるなんちゃって朝鮮時代、つまり架空の王様を立てた歴史ものふうのラブコメディです。
コッパダンは漢字でいうと「花婆党」で、邦題というかサブタイトルが「恋する仲人」となっていて、主人公は結婚コンサルタントみたいなことを生業としている青年です。本来は『屋根ヴァ』のまさしくマッチメイカーみたいな、村の老婦人がやるようなことを、都でプロとして美青年3人がやっている、という設定です。
キム・ミンジェ演じるマ・フンは両班の青年で、政府高官の次男坊ですが、何故か家を出てこんな仲人業をやっている、という主人公です。ベビーフェイスなタイプですが、キャラとしてはクールでビジネスライクなやり手で、あまり笑わないところがミソ。愛を信じているから、とか人を幸せにするために、とかでやっているのではなく、特に両班の婚姻はしたら最後簡単には解消できないものだからこそ、縁談が持ち上がったときには十分に吟味する必要がある…という考えのもとにやっているという設定です。彼がそう考えるに至った事情や父親との確執なんかも徐々に明かされ、ストーリーに関わっていきます。
ヒロインはコン・スンヨン演じるケトン。天涯孤独で、でも口八丁手八丁の詐欺まがいでしぶとく生き抜いているような、明るく元気な娘です。ご近所さんみたいな、幼馴染みのボーイフレンドみたいなスと結婚することになってコッパダンと関わりができて、けれど結婚式当日にスがいなくなってしまい…というような展開。彼の行方を捜しながら、コッパダンの見習いを務め始めます。また、生き別れた兄を探していたりもします。回想場面からすると、彼女たち兄妹は人に追われるような、逆に言えば身分ある出自だったのかなと思うのだけれど、そのあたりは未回収でしたね…兄の方は逃亡生活によるショックのためかちょっと知恵遅れ気味になってしまい、奴碑に落とされていましたが、ケトンはただの庶民…なのかな? 私がこの時代の階級制度みたいなものにくわしくなくて、すみません。
そのスはソ・ジフンが演じていて、市井の鍛冶屋として生きてきたけれど実は王の落とし子で、王の病死と皇太子の暗殺とで急に王宮に呼び戻されて王にさせられてしまう…という展開です。優しくてちょっとおどおどしたタイプ。でもケトンには本気だったので、連絡を取ろうとあれこれ手を尽くすのですが…
セカンドヒロインはコ・ウォン演じるジファ。政府高官の娘で王妃候補とも目される、典型的な悪役令嬢です。父と家の名声のために政略結婚することも承知している、クールでクレバーでちょっと意地悪な美人さんです。
フツーは韓ドラってこの4人で四角関係を作るものなので、ジファはフンと幼馴染みだったりジファがスに執着したりしそうなものですが、このドラマではジファはコッパダンのあとふたりのメンバーのうちのひとり、ピョン・ウソク演じるト・ジュンとひょんなことで出会い、惹かれ合っていくこと展開です。ジュンはモテモテのイケメンでいつも妓房に入り浸っていて、でもそこであらゆる情報を入手するというチャラ男実はクールガイという設定です。彼にも実家にまつわる過去があり、だからむしろ愛なんて信じていないし女性不信気味なのですが、ジファには惹かれてしまうわけですね。
コッパダンのもうひとりのメンバー、コ・ヨンスはパク・ジファン。衣装や化粧にうるさく、フンに懐きケトンを毛嫌いする青年で、彼にもまた過去があるのでした。
ケトンの兄がジファの家の使用人になっていて…というようなこともあり、この6人を中心に、フンの父とジファの父の政争が絡んで展開するラブコメでした。
ケトンはいわゆるおてんばヒロインですが、元気でけなげでいじらしくキュートでチャーミング、やや寂しげな顔立ちも私の好みで、彼女に引っ張られて楽しく見ました。ただ、脚本自体は凡庸で、広げた風呂敷が最終回40分すぎても畳まれる気配を見せないので、ハラハラしましたね…そして結局ぐちゃっとまとめられただけだった(笑)。本当は父親たちの陰謀とか政権争いとか、皇太后の思惑とか、父と息子の確執とか父と娘の確執とか、王の親政とか、失恋の決着と新たな恋とか、名誉回復と求婚とか、あれこれいろいろ全部、上手く順番に片付けて正義は勝ち悪が罰され愛が実り大団円ハッピーエンド!…みたいな流れを組まなきゃいけなかったんですけど、ノープランだったのか下手すぎたのか放棄したのか…ま、韓ドラあるあるですな(^^;)。
個人的には、せっかくなんちゃって王朝なんだし、ジファは王家の血を引いていることにして、ジファが女王になることにしちゃったっていいんじゃないの?とも思いました。せっかく、王妃というよりは王の相があるとまで言われているキャラなんだしさ…でも、スが王であることを引き受け、かつ皇太后と大臣たちの手から政治をきちんと取り戻そうとするところはよかったんですよね。それがケトンをあきらめることと上手くつながれば、より美しい流れだったのになあ…でも、ジファが王になっちゃうとスとケトンの身分差という障害は薄まっちゃってフンとケトンがくっつきにくくなるから、やはり難しいですね。でもジファが父親の科で身分が落ちちゃってるラストはちょっと承服しかねたので…それでジュンとの差が減るから、ってのはダメでしょ。ともに上がらなきゃダメでしょ!
というわけで、もっと上手くまとまるストーリーにできたやろ!とは思うのだけれど、それでも全体としては楽しく見たので、まあ満足です。ラブコメとしてもベタですが、ちゃんとキュンキュンできましたしね。原作はネット小説なんだとか、そのあたりもあるあるですね。
ケトンが両班の娘に扮するときの父親役の役者さんは、私が韓ドラを見ていた頃の人だと思うんだけどな…なんか見たことある気がしました。そしてこの人がケトンとその兄の父親の親友とかで、ケトンもやっぱり両班だったと発覚する、とかの展開があるのかなとか思っていたのにな…なかったな、それともカットされたのかな?
なんにせよ、在宅勤務の傍ら、BSのドラマにもけっこう手を出している日々なのでした。
オススメあったら教えてください!
何故「韓流侃々諤々リターンズ」シリーズでないかと言えば、私が2001年から十年ほどハマって所有していた過去の韓ドラや韓国映画の見直しではなく、最近BSで放送されていたものを見た最近のドラマだから、です。
いわゆるなんちゃって朝鮮時代、つまり架空の王様を立てた歴史ものふうのラブコメディです。
コッパダンは漢字でいうと「花婆党」で、邦題というかサブタイトルが「恋する仲人」となっていて、主人公は結婚コンサルタントみたいなことを生業としている青年です。本来は『屋根ヴァ』のまさしくマッチメイカーみたいな、村の老婦人がやるようなことを、都でプロとして美青年3人がやっている、という設定です。
キム・ミンジェ演じるマ・フンは両班の青年で、政府高官の次男坊ですが、何故か家を出てこんな仲人業をやっている、という主人公です。ベビーフェイスなタイプですが、キャラとしてはクールでビジネスライクなやり手で、あまり笑わないところがミソ。愛を信じているから、とか人を幸せにするために、とかでやっているのではなく、特に両班の婚姻はしたら最後簡単には解消できないものだからこそ、縁談が持ち上がったときには十分に吟味する必要がある…という考えのもとにやっているという設定です。彼がそう考えるに至った事情や父親との確執なんかも徐々に明かされ、ストーリーに関わっていきます。
ヒロインはコン・スンヨン演じるケトン。天涯孤独で、でも口八丁手八丁の詐欺まがいでしぶとく生き抜いているような、明るく元気な娘です。ご近所さんみたいな、幼馴染みのボーイフレンドみたいなスと結婚することになってコッパダンと関わりができて、けれど結婚式当日にスがいなくなってしまい…というような展開。彼の行方を捜しながら、コッパダンの見習いを務め始めます。また、生き別れた兄を探していたりもします。回想場面からすると、彼女たち兄妹は人に追われるような、逆に言えば身分ある出自だったのかなと思うのだけれど、そのあたりは未回収でしたね…兄の方は逃亡生活によるショックのためかちょっと知恵遅れ気味になってしまい、奴碑に落とされていましたが、ケトンはただの庶民…なのかな? 私がこの時代の階級制度みたいなものにくわしくなくて、すみません。
そのスはソ・ジフンが演じていて、市井の鍛冶屋として生きてきたけれど実は王の落とし子で、王の病死と皇太子の暗殺とで急に王宮に呼び戻されて王にさせられてしまう…という展開です。優しくてちょっとおどおどしたタイプ。でもケトンには本気だったので、連絡を取ろうとあれこれ手を尽くすのですが…
セカンドヒロインはコ・ウォン演じるジファ。政府高官の娘で王妃候補とも目される、典型的な悪役令嬢です。父と家の名声のために政略結婚することも承知している、クールでクレバーでちょっと意地悪な美人さんです。
フツーは韓ドラってこの4人で四角関係を作るものなので、ジファはフンと幼馴染みだったりジファがスに執着したりしそうなものですが、このドラマではジファはコッパダンのあとふたりのメンバーのうちのひとり、ピョン・ウソク演じるト・ジュンとひょんなことで出会い、惹かれ合っていくこと展開です。ジュンはモテモテのイケメンでいつも妓房に入り浸っていて、でもそこであらゆる情報を入手するというチャラ男実はクールガイという設定です。彼にも実家にまつわる過去があり、だからむしろ愛なんて信じていないし女性不信気味なのですが、ジファには惹かれてしまうわけですね。
コッパダンのもうひとりのメンバー、コ・ヨンスはパク・ジファン。衣装や化粧にうるさく、フンに懐きケトンを毛嫌いする青年で、彼にもまた過去があるのでした。
ケトンの兄がジファの家の使用人になっていて…というようなこともあり、この6人を中心に、フンの父とジファの父の政争が絡んで展開するラブコメでした。
ケトンはいわゆるおてんばヒロインですが、元気でけなげでいじらしくキュートでチャーミング、やや寂しげな顔立ちも私の好みで、彼女に引っ張られて楽しく見ました。ただ、脚本自体は凡庸で、広げた風呂敷が最終回40分すぎても畳まれる気配を見せないので、ハラハラしましたね…そして結局ぐちゃっとまとめられただけだった(笑)。本当は父親たちの陰謀とか政権争いとか、皇太后の思惑とか、父と息子の確執とか父と娘の確執とか、王の親政とか、失恋の決着と新たな恋とか、名誉回復と求婚とか、あれこれいろいろ全部、上手く順番に片付けて正義は勝ち悪が罰され愛が実り大団円ハッピーエンド!…みたいな流れを組まなきゃいけなかったんですけど、ノープランだったのか下手すぎたのか放棄したのか…ま、韓ドラあるあるですな(^^;)。
個人的には、せっかくなんちゃって王朝なんだし、ジファは王家の血を引いていることにして、ジファが女王になることにしちゃったっていいんじゃないの?とも思いました。せっかく、王妃というよりは王の相があるとまで言われているキャラなんだしさ…でも、スが王であることを引き受け、かつ皇太后と大臣たちの手から政治をきちんと取り戻そうとするところはよかったんですよね。それがケトンをあきらめることと上手くつながれば、より美しい流れだったのになあ…でも、ジファが王になっちゃうとスとケトンの身分差という障害は薄まっちゃってフンとケトンがくっつきにくくなるから、やはり難しいですね。でもジファが父親の科で身分が落ちちゃってるラストはちょっと承服しかねたので…それでジュンとの差が減るから、ってのはダメでしょ。ともに上がらなきゃダメでしょ!
というわけで、もっと上手くまとまるストーリーにできたやろ!とは思うのだけれど、それでも全体としては楽しく見たので、まあ満足です。ラブコメとしてもベタですが、ちゃんとキュンキュンできましたしね。原作はネット小説なんだとか、そのあたりもあるあるですね。
ケトンが両班の娘に扮するときの父親役の役者さんは、私が韓ドラを見ていた頃の人だと思うんだけどな…なんか見たことある気がしました。そしてこの人がケトンとその兄の父親の親友とかで、ケトンもやっぱり両班だったと発覚する、とかの展開があるのかなとか思っていたのにな…なかったな、それともカットされたのかな?
なんにせよ、在宅勤務の傍ら、BSのドラマにもけっこう手を出している日々なのでした。
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