駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

演劇集団キャラメルボックス『TRUTH』

2009年12月26日 | 観劇記/タイトルた行
 サンシャイン劇場、2005年3月24日ソワレ。
 慶応4年、信州上田藩の江戸藩邸。6人の若い藩士たちが日本の将来について話し合っている…劇団創立20周年記念公演第一弾。作・演出/成井豊、真柴あずさ。全一幕。

 一定のサポーターがいる、非常に人気のある劇団ですが…どうも私は相性が悪い模様。これが二度目か三度目かの観劇だったと思うのですが。うーむ。
 音楽の使い方とか、ギャグの入れ方が、どうにも馴染めないのですね。

 それと今回の脚本はどちらかというとテレビドラマか映画に向いているのではないでしょうか…舞台の構成が非常に単調に見えました。
 6人の藩士(そして3人の女性)の群像劇のようなぶつかり合いのような、なんだけれど、メインとなるふたりのキャラクターが最後まで見えなかったのはやはり問題ではないでしょうか。他の人は、鏡吾(上川隆也)はもちろん、優しくてお調子者の隼助(細見大輔)とかおそらく年下で後輩格で控えめにしているけどけっこう意固地そうな三郎太(畑中智行)とか唯一の妻帯者でちょっとのんびりやさんという虎太郎(筒井俊作)とか、性格がつかめて来るのですが、弦次郎(岡田達也)と英之助(大内厚雄)だけが見えない。特にふたりの差はまったくわからない。どっちもいわゆる主人公っぽいまっすぐなタイプ、くらいしか見えてこないのですね。ふたりの親友ぶりを表すエピソードも中盤以降でないと出てこなかったし。

 だから、ふたりの間で揺れる初音(小川江利子)のドラマも心に響きづらかったです。
 物語自体もなあ…鏡吾の動機が身分ゆえの卑屈さからくるものということ、その大岡裁きを待って終わるというラスト…納得できない、というのとはちがうな、わかるけど感じない、というか…なのでした。
 あくまで個人的には、です。補助席まで出す満員御礼でカーテンコールも多く、人気があったからこそ再演された作品なので、私の修行が足りないのだと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『BAT BOY THE MUSICAL』 | トップ | 劇団四季ミュージカル『オペ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観劇記/タイトルた行」カテゴリの最新記事