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浮気しすぎだろ!とお叱りの声が聞こえてきそうな第6弾…。かなり前から気になっていた上物をウェブで発見し、たまたまの外出ついでに立ち寄って確認。FenderのマスタービルダーであるJason Davisが独立して立ち上げたDavis Custom Guitarのベースの中古が2本。ここ十数年で片手ほどしか見たことのない非常に市場流通量の少ない楽器なので、ここぞとばかりに早速試奏。際立った特徴としてJM(Jazz Master)スタイルでレリック(使い古し)加工バリバリなこと。ペグも黄色はパドルペグ。全般的に木材の鳴りをかなり意識した造りになっていて、ボディはカーブが少なく板をできるだけ残した構造。さらにネックにはナローで低いフレットが打たれておりナットは牛骨、指板はブラリジアンローズウッドにクリア塗装がテラテラでRキツめ。例に漏れず基本的に弦高は高めで、黄色はまだ下がるがサンバーストはほとんど下がらない状態にある。楽器屋で「弦高はこれ以上下がらないですね…」というと、これも例に漏れず商品知識が豊富と思しき店員氏は楽器コンディションが悪いと暗に言われたと思うようで「高くしてよく鳴らす想定の楽器」と反論するが、弦高はシムでもかませばいくらでも上げられる一方で下げるのはなかなか難しく、またベースに限らず楽器は体育会系が如く強くブンブン弾けば鳴るというわけでもなく楽器の柔軟性の問題であるから、知識や経験が露呈するだけだから言わない方が良いのに…と意地悪オジさんは嘆息。弾いて感じるのは5弦(B線)のテンションバランスがとても悪く、思わずハーモニクスでチューニングを確認してしまうほどデロデロ。またPUもフロント単体では使えないほどブーミー。一方でコントロールに特徴があって、バランサーが後ろ、トーンが手前の構成になっていることに加え、2連の下のトーン・リングがとてもスムースに調整できるのが良く、コントロール周りはプレイヤビリティーがよく考慮されている。PUはパッシブでノイズもなく、トーンをフルにすると意外にアクティブとは違った感じだが良いトレブルも出る。ヘッドが4-1で小さい構造のためかバランス良く、ヘッド落ちもなし。ただ弾いているとA線の10ft付近にデッドポイントを感ずる。価格は税込A十万円で衝撃的に十分お高いが、この試奏直後にサンバースト、そして数日後に黄色が売却された様子。たしかに投資としては良いかもしれないが…世の中にはお金持ちが多いことを痛感、そして嘆息。
【過去の浮気遍歴リスト】
第1弾 ROSCOE 6strings