Side Steps' Today

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Spleeter

2023年02月11日 | 機材マニアック
ついに練習環境にもAI(人工知能)の波が…。太古から練習・コピーは音源に合わせて、というのが定石でしたが、その際にベースが入っているオリジナル音源に合わせて練習するとどうしてもいろいろ甘さが出てしまうため、Myマイナスワン音源を作成してよく練習しておりました。以前のマイナスワンはEQを使ってベースの中心音域たる100~300Hz付近を削って作るも、DAWの時代になってもどうしてもドラムを中心に位相問題が生じて音的にイマイチ。常にドラムにフェイザーがかかっており、コブハムと演奏している雰囲気は味わえましたが…。そして歳月が流れて世の中は進歩。突如Spleeterなるものが登場したため早速使ってみると、あら意外にイケるじゃないですか。Spleeterは音源を投入してPC処理すると、プレイヤー毎にトラックが分離されるというものです。音源を投入して処理するとドラム・ベース・キーボード・ボーカル等とステレオトラックにそれぞれ分離できる、つまり、ボーカルを分離するとそのトラックにはボーカルしか入っていないという状態になります。これであればマイナスワン音源(カラオケ)の作成は簡単。すべて音源を分離し、抜きたい音以外をマルチトラックでリミックスすれば良いだけです。それぞれの単体トラックを聞くと「う~む…」という内容ですが、リミックスすると意外に使える。ポイントは、インスト曲であってもボーカルを分離した場合になにも入っていないはずのボーカルトラックも同じバランス(フェーダー位置が同じ)でミックスすることです(倍音や位相に影響する微弱音が入っている)。これでベースのマイナスワンを作成するとどうなるか。ベースのハイフレットフレーズは「ベースでない」と判定され、ギター等のトラックに飛び込んでくる誤認はあります(だってAIなんだもの…相田みつを風)が、ベースはほぼキレイに抜けます。ベースの場合は音域が低く、定位がセンターであることからAI的には学習しやすいのか?とも。 ドラムやパーカッションはディケイ(Decay)するので分離しやすそうですが、逆にギターとキーボードトラックを分離できるかはなかなか困難な模様。ちなみに世の中には無償のマルチトラック(DAW)もあるので音源さえあれば無償で作成できます。音源はmp3でも分離可能(出力はステレオチャンネルのwav)、分離にはPCのスペックを求められるようなディスクレーマーもありますが、当方の6年前のPCで4トラック(ドラム・ベース・その他・ボーカル)の分離で所要2~3分です。
※著作権問題には充分ご留意を。
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