映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年)

2024-03-09 | 【し】

作品情報⇒https://www.cinemacafe.net/movies/33229/


以下、アマプラの紹介よりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。

 ゴーストハンター(マーティン・ランドー)が、死んだ母親から電話がかかってくるように見える男の事件を調査する。その過程で、メキシコのシエラ・デ・コブレという村で起きた幽霊騒ぎや、昔起きた殺人事件の背後にある恐ろしい秘密が浮かび上がってくる。

=====ここまで。

 なんと制作国アメリカではお蔵入り作品。


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 名前だけは聞いたことがあった本作。昔、探偵ナイトスクープで取り上げられて話題になったらしいのだけれど、私は、そのときに知ったのかどうかは記憶にない。Jホラーにも影響を与えたとかでその名を耳にしたのかも。

 そんな忘れていたような本作のタイトルを、何とTwitterのタイムラインで目にしたのであります! アマプラで見られるとあるではないか。おー、どらどら、、、幻の作品と言われているのなら、この機に見ておこう、、、というミーハー根性で見た次第。

 アメリカでお蔵入りになった理由は、「あまりに恐ろしい映像描写ゆえに試写会で体調を悪化させる者が続出したためであるとも伝えられている」なんてwikiに書いてある。

 まあでも、所詮、アメリカのお化け映画だからな、、、と思って見たら、案の定、怖さはゼンゼン。でも、思ったより見るに堪える作品になっていた。

 これは、ホラーではなく、ミステリーやね。

~~以下、ネタバレです。~~

 一応、お化け、じゃなくて幽霊は出てくるんだけど、ストーリーとしては、その幽霊が出て来る背景を探る、、、というものになっていて、これが終盤で意外な方に展開し、ラストも救いがないあたりは、アメリカン・ホラー(いやだからホラーじゃないって)にしては大人な作品になっていると感じた次第。

 見どころとしては、マーティン・ランドー演ずるゴーストハンターのオライオンが、本業は有能な建築家っていう設定だからか、オカルト現象に対してロジカルに解明しようとするところ。まあでも、一応、幽霊だからオカルトなんだけど。

 序盤は、死んだ母親から電話がかかって来て、死んだ母親の霊が云々、、、っていう話なんだが、これもミスリードで、実は、、、という明らかになる背景がそれなりにひねりが効いている。

 ほかには、いかにも怪しい家政婦の老婆が実は、、、ってのも、なかなか面白かった。まあ、途中で分かっちゃうといえば、分かっちゃうけど、展開が推測できても、人物描写やストーリーがしっかりしていれば、ゼンゼン問題ないでしょ。実際、この老婆は、最後の最後までカギになる人物で、この人のおかげで、ラストは救いがないことになるのだ。

 この映画は、ゴーストハンターものではなく、ある意味、母と娘の確執物語と言える。こういう背景が設定されているとは予想もしていなかったので、なかなか面白いと感じたのかも。

 マーティン・ランドー、一見、悪役っぽい顔だけど、本作では冷静で知的な紳士だった。この方は、刑事コロンボの「二つの顔」で双子役(一人二役)を演じているんだけど、その時の印象で、悪役っぽいと感じていたのかな、、、。コロンボでの彼も、なかなかステキだったよなぁ。割と最近まで長生きされたのですね、、、。「手紙は憶えている」(2015)にも出ていたんだった。

 彼の演じるオライオンは建築家だからか、その自宅の建物がもの凄い変わっていて(というかバランスが悪そう)個性的。内装も、豪邸の割に、階段がチープな螺旋階段とか、、、。で、中盤でこのヘンテコな建物の中が見たいっていう若いお姉ちゃんが出て来て、オライオンと「じゃあ(夜の)8時にここで待ち合わせよう」とか約束するんだけど、その後、ラストまでこのお姉ちゃんは出て来ない、、、。どうなったんだ、あのお姉ちゃん。

 あと、特筆すべきは、幽霊の映像。映像技術の未熟な時代のものだけど、モノクロを活かした、まあまあグロい映像になっていた。今見れば、そりゃあゼンゼン稚拙で怖くないけど、当時の人たちが見れば、割と驚いたんじゃないかしらん、、、。

 ……しかし、本作の何がJホラーに影響を与えたんだろうか。うぅむ、、、分からん。でも、多分、、、じゃなくて、もちろん、見終わったときに“時間のムダ”とかは思わないと思いますよ。


 

 

 

 

 

オープニングから割と映像が凝っている作品です。

 

 

 

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