映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

黒蘭の女(1938年)

2023-06-21 | 【こ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv4526/


以下、allcinemaの作品紹介のコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。
 
 ジュリー・マースデン(ベティ・デイヴィスは血気盛んな、南部の綿糸工場の経営を継いだ女当主で、心憎からず思っていた許婚者の屈強な若者プレストン・ディラード(ヘンリー・フォンダを、しきたりを煩しく思うあまり遠ざけてしまうが、後に彼が黄熱病に罹ってからというものは、献身的な介護でその罪滅ぼしをする。

 南北戦争直前から最中にかけての時代を背景に、気高い南部美人(サザン・ベル)の意欲的な生き方と恋の葛藤を見つめる、ワイラーの重厚な演出が光る秀作。デイヴィスの当たり役の一つで、その年のオスカー主演賞を得た。

=====ここまで。


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 この邦題、正しくは「こくらんのおんな」と読むのですが、私はいつも頭の中で「くろらんのおんな」と音にしてしまうのですよねぇ。似たようなケースは「白鯨」で、正しくは「はくげい」なのですが、「しろくじら」と脳内で音にしていて、先日、ウチの人の前でつい口にしてしまったら「ハクゲイだろ」と鼻で笑われ、すごいカチンと来て「いやだから、知ってるって、、、」と思わず言ってしまったけど、それだけですごい言訳感満載でそれ以上説明するのもイヤで。でも、何となくムカついたんですよねぇ、、、。何に、、、??

 それにしても、この邦題は意味不明ですな。原題からも、作品の内容からも、ほとんど脈絡がない、、、としか思えませぬ。誰がつけたんだろ??

 何となくTSUTAYAのリストに入れておいたら送られて来ました。ベティ・デイヴィス主演だからリストに入れたのだと思うのですが。で、TSUTAYAの紹介にはこう書いてありました。

「自分の裏切った男への復讐心に燃える女を描いたラブストーリー。19世紀半ばのニューオリンズ。自分を捨てて、ほかの女と結婚した男に、さまざまな復讐を企てる毒婦“イザベル”の波乱万丈な人生を描く。ベティ・デイヴィスが悪女役を好演。」

 大嘘やん、、、。TSUTAYA、これ直した方がいいですよ、マジで。


◆イヤな女、その名はジュリー

 何かと、「風と共に去りぬ」と比べられる本作。モノクロ版「風と共に~」などとも言われているらしいのだが、あちらはインターミッション付き4時間の長尺映画であるのに引き換え、こちらは2時間にも満たないコンパクトさで、まあ、見た目的にも「風と~」に比べてお金がかかっていないのは明白。

 ワイラー監督はまあまあ好きだが、本作は、私的にはあんましピンと来なかった。そもそも、ベティ・デイヴィス演ずる主役のジュリーが、どうにも苦手なキャラ。わがままお嬢という設定なんだが、ああいうのは、わがままというより、自己顕示欲が強い人と言った方が良い気がする。わがままというと、育ちが良くて何でも思い通りになると思っている勘違い女(端的に言うとバカ)、、、、だと思うが、ジュリーの場合は、ちゃんと分かっててやっているんだよね。周りが困惑して迷惑かけるのは百も承知でやっている。

 ただ、彼氏プレスが、それで本当に自分に愛想を尽かすとまでは、さすがに彼女も思っていなかった。……って、これは単なる傲慢でしょ。

 というわけで、どこを切ってもイヤな女しか出て来ない金太郎飴なわけですよ。

 白いドレスしか着ちゃいかん、という慣習が悪いとか、そりゃ今の物差しでイロイロ言うことは出来るけど、この場合、そういう話じゃないでしょってことよ。まあ、敢えて言うならTPOなのか。彼女の自己顕示欲を押し通すことで、プレスは恥をかいたわけで、あのパーティが彼女一人で参加するものだったら、むしろ古臭い習慣を打ち破った先進的な女性、、、とかになるんだろうけどさ。

 1年後にプレスと再会するときの、あのウキウキしたジュリーの姿は、見ている方が気恥ずかしい。プレスが一人で戻って来ると思い込んでいるあたりが、もうイタ過ぎる。

 スカーレット・オハラの方が、キャラとしてはまだマシだと思うわ。スカーレットも相当なモンだと思うけど、ジュリーは頭は悪くないけど、性根が悪い。

 なので、後半、プレスが黄熱病で隔離されるのにあたって、命がけで看病に付き添う、、、とかってプレスの妻を説得するシーンも、全然グッと来なかった。ナニ勝手なことを言っているんだ、この人は、、、としか。あんなんで説得されちゃう妻も妻というか。時代なんですかねぇ?

 とにかく、何から何まで、??何でそーなるん???という感じでありました。


◆その他もろもろ

 ヘンリー・フォンダが若い! けど、あんましカッコ良くない。全然イイ男に見えなかったのが辛いとこ。……いや、ルックス的な魅力だけでなく、キャラ的にも、まるで魅力的じゃないのだよなぁ。ジュリーが何であそこまであの男に執着したのか、よく分からん。

 ベティ・デイヴィスは、ジュリーというヘンな女を情熱的に演じていらっしゃいました。彼女が演じると、ヘンな女もとりあえず見られるので、さすが。

 プレスが結婚したエミィという女性は、メラニーと若干被る感じではあるが、正直言って、存在感がほとんどなく、キャラ的にもパッとしない、これまたプレスが彼女の何に惹かれたのか謎な女性である。演じるマーガレット・リンゼイ自身地味な感じではあるのだが、、、。あと、衣装がイマイチだったなぁ。

 それにしても、プレスは黄熱病から回復したとして、隔離先で看病してくれたのが愛する妻でなく、ジュリーだったと知って、嬉しいですかね? ハッキリ言って、私がプレスだったら、めちゃくちゃムカつくと思うんだが。何勝手なことしてんだよ、こいつ、、、と。妻に病気を感染させたくないので、妻が付き添っていないのは構わないが、何でお前がおんねん!!ってなるでしょ、普通。

 ……まあ、致死率も割と高いみたいなので、回復せずに亡くなったとすれば、そんなことはどうでもよいのだが。ジュリーも感染した可能性も高いしねぇ。とにかく、最後が美談ぽくなっているのが解せないんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

黒欄の花言葉は「希望」だそうで、、、

 

 

 

 

 

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