平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
「駿河安蘇備 上」を読む 78
黒田家の寒サクラ
受付で桜の名を聞いたが、受付では分からなかった
「駿河安蘇備」の上巻の解読を続ける。
一 足久保茶 足久保、敷地、長沢、船津、粟嶋、佐尾、長嶋、
相沢の八ヶ村より出るあり。
足久保古老傳 昔、唐国より茶の種を持帰りし、明恵は
山城の国栂の尾に蒔き、同時に入唐せし円爾も同じく
※ 円爾(えんに)➜ 聖一国師。臨済宗東福寺の開祖。名は辨円、字は円爾、駿河の人。
茶の種を持ち帰りて、この村に植え初めりしなり。この円爾は隣村
なる栃沢村の老人なる故、この地を見立て、植え初めしと云う。
慶長年中より、御用茶という物になりて、この村内、谷沢と
原村、両所に御茶小屋を立て、海野弥兵衛、朝倉六兵衛、
御茶を製す。駿府御代官屋鋪に御茶小屋という所ありて、
この所に持ち来りて精製すとなり。
足久保川 木挽山の公林より出、谷々の水落ち合い、末流、遠藤
新田の前にて安倍川になる。
足坏(あしつき)の神社 同村にあり。式内の一社なり。
風土記 足つきの神社、蛭児を祭る所なり。ト部(うらべ)兼臣、承りてこれを祭るなり、
云々。この村に谷沢という沢あり。この所に白髭明神
という社あり。この神社と云う。
松野古城跡 同村にあり。居住のもの、祥(つまび)らかならず。
油山また湯山 谷間より温泉出る。
(つづく)
読書:「海戦 交代寄合伊那衆異聞 11」 佐伯泰英 著
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