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「天明年中叓」を読む 11

(散歩道のハナシュクシャ)

カンナに似た花だが、ショウガの仲間らしい。葉はショウガよりも大きいが形は似ている。

秋雨前線で、北九州が大荒れになっている。何十年に一度の大雨が、昨今、年に何度も起きている。

    女房いう 佐賀武雄さんて どこの人

佐賀県の武雄市には全国有数のクスノキの巨木が三本ある。いずれも見に行ったが、今も無事なのだろうか。

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「天明年中叓」の解読を続ける。「主殿頭に申渡す趣」の項のつづき。

これなどは、民(たみ)の油をしぼり、上の御仁徳を損じ候て、不忠、不義、申すべき様なき次第に候。吝嗇の筋より、御代々御伝来の武器など、年々(しか)御手入れも仕らず、見分の処上は直し候えども、実の御用にも立たざる儀、あまたこれ有り候。これなどは、その掛りにて、心得これ有り候役人は、平生、歎息に堪えざる事に候。
※ 聢と(しかと)➜ たしかに。まちがいなく。
※ 歎息(たんそく)➜ 悲しんだりがっかりしたりして、ため息をつくこと。


一 拾ヶ所、火消屋鋪は、火事の節、御手当とは申しながら、その実は御深慮(しんりょ)のこれ有る御大切の御役屋鋪にて候。然る処、御倹約の名目(みょうもく)故、十五年前辰年大火已後、別して御普請麁末(そまつ)の時節、その後御修覆もこれ無く、近来壁など落し候間、外より内まで様子見え、透き候所もこれ有り候事。
※ 深慮(しんりょ)➜ 深く考えをめぐらすこと。深い考え。

一 伊勢、天照皇太神宮の御社(やしろ)は、弐拾五年目には、新規御造営これ有り来り候処、願い候ても取り上げ申さず候。伝通院(でんつういん)は、御先祖様、格別の御由緒これ有る御寺に候処、近年破損に及び候ゆえ、度々願い出候えども取り上げ申さず。御宮から、御寺からゆえ、賄賂(まいない)金指し出し候儀、これ無き故、聞き届け致さず、追々大破に相成り候。この外、相准(じゅん)じ候儀、種々これ有り候えども、右弐ヶ所は重典(じゅうてん)のものとも申さず、何らの御用差し置き候ても、第一御普請これ無く候ては、相叶わざる事に候処、秋毫(しゅうごう)心頭(しんとう)に留めず候えば、自然と、上の御徳輝(とっき)も薄く成り行き候事。
※ 伝通院(でんつういん)➜ 小石川にある浄土宗の寺。徳川将軍家の菩提寺。
※ 重典(じゅうてん)➜ 重要な、守らなければならないきまり。
※ 秋毫(しゅうごう)➜ きわめて小さいこと。微細なこと。わずかなこと。いささか。
※ 心頭(しんとう)➜ こころ。念頭。心中。
※ 徳輝(とっき)➜ 徳のかがやき。徳の現われ。
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