今日の「ミュージックステーション」で、TikTok振付師やインフルエンサー19人が“絶対バズる歌”を投票したVTR企画「今年はこれが流行る!昭和平成ソングランキング」というのを放送していました。このランキングがちょっとどうなの、という内容でした。投票した19人は当然のことながらみな若く、昭和平成のヒット曲に詳しいとはとても思えません。と言うことは、あらかじめ番組スタッフが選曲したせいぜい数十曲を聴かせて投票させたということです。
番組スタッフとてまだ20代30代でしょうから、昭和はおろか平成前半のヒット曲にも詳しくないことでしょう。年配のスタッフに意見を聞いたところで、今度は年配のスタッフのセンスと今の若者にバズる歌のズレがあります。 なので、見ていて本当に「これはなんのためのランキング?」と思ってしまいました。そもそも有名な曲ではなく「へー、こんな曲が今の若者に受けるのか」と中年以上に思わせてこそ面白くなるはずなのに、単に懐かしい曲を並べただけでは意味がありません。
そのランキングに入っていた「アジアの純真」。まあいかにもTikTokでバズりそうというか、ベタ過ぎてむしろ取り上げないでくれと思うほどですが、最近マクドナルドのCMで使われています。キャッチコピーが「アジアのジューシー」。アジアフェアだということで、このダジャレと替え歌になったのでしょう。まあそれは良いのですが、替え歌を歌っているのが笑い飯と飯豊まりえ、西野七瀬。笑い飯はともかく、せっかく飯豊、西野という人気若手女優を使うなら、もう少しちゃんと凝って作って欲しかったと思います。
PUFFYっぽいブルー系のTシャツとデニム姿ですが、PUFFYの「作り込まれたラフさ」の完成度の高さに遠く及ばないのです。やるならもっと衣装や映像にこだわって欲しいのに、安易というかお手軽というか低予算というか。そう見せかけていて実は相当に細部まで金をかけているPUFFYのオマージュになっていないのが本当に残念です。あれでは「わかってないな」と当時のファンから思われてしまうことでしょう。まあそんなこと知らない今の20代以下にはどうせわからないから良いや、という割り切りなのかも知れませんが、やるならとことんやらないと、こうした企画はつまらないと思うんですよね。そこまでやれる予算がなかったのかどうなのか、惜しいなと思います。