東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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いこまい館見直し検討委員会の議事録を読んで

2008年04月19日 | 東郷町政

 今週の初めごろから役場のホームページで「いこまい館見直し検討委員会」の第6回目7回目の議事録が公開されています。
 私は、3月26日の記事で「いずれ公開されるであろう議事録に注目したい。」と書いた責任上、議事録を読んだ感想を書いておくべきだと思い、気付いた事を簡単に書き記したいと思います。
 第6回目の会議は、全戸配布のアンケートが回収され、その集計が終わった後の最初の会議です。
 その会議の議事の冒頭、委員が次のように述べています。少々長いですが、引用します。

アンケートの結果だけを見るのではなく、見直し調査結果の「3つの見直し案のうちどの案を1位にしますか」という問いに、非該当が、1,567件あります。1位の案が1,164件なので、非該当が非常に多いという点に一番注目しなければいけないのではないかと思います。どれかを賛成として選んでくださいと聞いたにもかかわらず、反対意見の具体案も多数出ていますので、反対の内容も検討せざるを得ない感じがします。反対の中の意見をよく検討することから、はじめたほうがいいのではないかと思います。

これはアンケート結果の読み取り方としてどうかと思います。
と言うのは、この設問(この委員の言うところの「3つの見直し案のうちどの案を1位にしますか」…問8の「あなたは3つの見直し案のうちどの案がいいですか。優先順位を付けてください。」のこと)に回答できるのは、問7の「あなたは見直し案の基本的な考え方である、「健康づくりの拠点となる施設を目指す」という考え方についてどう思いますか。(どちらかに○)」で「1 賛成」を選んだ人だけです。
 この委員の言う「非該当」とは、問7で「2 反対」を選んだ人および無回答だった人です。この委員は「非該当が、1,567件あります。1位の案が1,164件なので、非該当が非常に多いという点に一番注目しなければいけないのではないかと思います。」と述べ、問7で賛成だった人の中で1案を1位に選ばなかった人+問7で反対を選んだ人+問7に無回答だった人の合計を問7で賛成だった人の中で1案を1位に選んだ人との比較で持ち出しています。こんな無茶なデータ解釈があるのでしょうか?
 この委員の発言がきっかけになって、問7で賛成と答えた人の中で第1案を1位に選んだ人が一番多かったという結果を正面から受け止めない議論が延々と続いています。
 結果を素直に受け止めるならば、一番多かった意見を実現させるためにどうすればいいか、そのためには少数意見をどう汲み取るのか、といった方向での議論になったはずですが…。

 私は4月4日の記事で「自分たちの意に沿わない数字が出たので、それを無視するために必死で書いた意見書だということは、どんな言い訳をしても隠せない事実ではないでしょうか。」と、今読み返すと少々挑発的な文を書きましたが、今回公開された6回目と7回目の議事録を読めば、やはり隠せない事実だったという感想を改めて持ちました。
 この記事にコメントを寄せてくれた山下議員は、先の私の文を「事実を歪曲したものです」と決め付けていますが、歪曲ではありません。いこまい館への診療所移転には山下氏ご自身も疑問を呈しておられたようです。http://togo-gikai.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_6c06.html。検討委員会のメンバーの中で、「どうしても診療所の移転を阻止したい」と考える方がいても、それはひとつの見識だと思います。政策的な考え方の違いは、お互いに議論すれば良い事です。人の文章を「歪曲」と決め付ける前に、「健康の拠点に見直すのに賛成の人の中では診療所移転案を支持する人が多いという数字がありますが、診療所移転を阻止するための論陣を張りました」と、町民に明らかにすれば良いのです。ただし、私は検討委員のそのような態度は認めませんが。(なぜかって、そんな選択肢をアンケートに入れなければ良かったのにそうしなかったから)

 前の繰り返しになるかもしれませんが、私が問題にしたのは、自分たちが決めたアンケートの結果を正面から受け止めない検討委員会の議論のあり方です。どう考えても、アンケートに答えた町民の思いに背を向ける態度ではありませんか。自分が決めたアンケートのあり方について、後からいろいろ言わない方が良いと思います。
 いこまい館の改築に反対する意見としては、水川議員の意見は興味深い。彼のアンケート結果の解釈も検討委員会と同様、無理があるように思いますが、アンケート作成に関わっていない水川議員がアンケートのあり方に異議を唱えるのは、その立場なりに筋が通っていると言えるでしょう。

 それと、第7回の会議で町長が出席していますが、「結論を出して欲しい」と求める発言・態度は見当たりません。いこまい館見直しの方向性を出すために、自分が設置した委員会が結論を出そうとしないのに、町長の態度も無責任です。
 なぜ検討委員会がこうなってしまったのか、アンケートに示された結果にどう対応するのか、町長は問われることになるでしょう。

蛇足ですが

 少々古いですが、山下議員がこんなこと書いてる

その席上で、ある政党の議員が、「アンケートの結果がでているのに、検討委員会で結論を出すことができないなんて、役目を果たしていないのではないか」と激しく批判しておいででした。
アンケートで集約された意見を真摯に受け止めれば、「診療所移転を直ちに行うべき」という結論に至ることができないことは、冷静に考えれば理解できるはずです。
「いまこい館に診療所を」というのは、政党としての悲願だということですから、冷静さを欠いた過激な批判行動に走る心情も理解はしますが、検討委員会の委員に対するいわれのない暴言はいきすぎではなかったかと残念です。

 悲願…ぜひとも成し遂げたいと思う悲壮な願い

 町民に対する公約を「悲願」と言い換えられてしまい、なんだかな、という感じです。前から、「いこまい館がこうなるといい」と議会で発言したり、選挙公報に書いたりしてきました。そして町長も含めいろんな方々とお話させていただきました。共感しあったり、意見の違いが出てきたり、いろいろでした。政党が町民に投げかけ、町民の気持ちも取り入れた公約を「悲願」と呼ぶのはいかがなものでしょう。
 私の言動を「暴言」と呼ぶのは、私がひとりで「さよか」と思っておけば済むことです。しかし、町民の思いも込められた「いこまい館のあり方」を「悲願」と呼ぶのは、町民に対してもいささか乱暴すぎると思い、この機会に書くことにしました。

 それとね、別に診療所移転案が1位だったから必死になったわけじゃないの。その辺、分かっていただけると思います。

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尾張東部地区の党地方議員の会議

2008年04月16日 | 日本共産党

 今日は日本共産党の尾張東部地区の議員の会議・学習会でした。

 当初予算に対する考え方やそれぞれの自治体での施策などについて意見交換をしました。各自治体の議会の雰囲気の違いも伝わってきて、その中で驚かされることもあります。

 たとえば瀬戸市議会では、当初予算案に対する討論をするのは反対討論を行う共産党だけで、市長の与党会派は賛成討論をしないと聞いてびっくり。他の自治体の議員たちは、与党議員(会派)は賛成討論をするものだと思っていたので、一様に驚いていました。

 予算への討論は国の悪政が地域住民にどんな負担を押し付けているのかを出発点に、それぞれの自治体での問題点を掘り下げることが大事、という意見をもとに、討論の組み立て方について意見交換をしました。

 施策についての意見交換では、保育料などが話題になり、日進市などとの保育料表と東郷町の保育料表を比較して、東郷町の保育料の安さをあらためて認識することができました。日進市では、今年度からそれまで徴収していなかった午後6時までの延長保育料を“利用料”として徴収することにしたそうです。「延長保育に預けていない親と不公平だから」というのが理由だそうです。会議では、これについて「本来、保育とは、保育に欠ける子どものための措置だったのに、それがいつの間にか“働く親のためのサービス”になってしまっている。それが“利用料”という考えを許すことにつながっている」などの意見が出されました。

 保育料は所得階層によって異なるのに、延長保育の利用料は一律です。このような矛盾ある制度が近隣に広がることを許さないためにどうするか、ということで意見を出し合いました。

国保の特定健診の受診料を取るのは近くでは東郷だけ

 特定健診も話題になりました。

 東郷町の国保の特定健診は有料ですが、日進市や豊明市の国保の特定健診は自己負担なしです。健診を受ける人数を増やそうとするなら当然ですね。

 また、メタボ対策に特化した特定健診の問題点を深くつかんで、住民の健康づくりに寄与する健診にしていくため、これからも取り組んでいくことを確認しました。

 3月議会が終わってほっとするまもなく、臨時議会、6月議会と続きます。国会では参議院での論戦が本格化しています。いつ解散総選挙があっても対応できるようにしつつ、議会での論戦も強めていくことを確認しあった会議になりました。

 豊明市の前山議員の記事もご覧ください。http://www.toyoake-maeyama.jp/data1/080417-090026.html

前の記事、少し訂正します

「保育園分の1500食のための調理設備」と書きましたが、保育園の給食だけを作る部分を造るわけではないので、「1500食分の調理設備(これで保育園分の給食がまかなえる)」と書くべきでした。

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東郷町でも「自園調理」を!

2008年04月12日 | 東郷町政

 昨日の枝打ち作業のせいか、脇の下が張って痛い。腕を上に伸ばしてノコギリで枝を切る動作は普段の生活にはないからでしょう。

 さて、東郷町では児童・生徒の増加に伴い、給食の必要食数が、学校給食共同調理場(給食センター)の能力をもうすぐオーバーするとされ、新増築が計画されています。今年度当初予算では、そのための土地購入費と、給食センターの新しい建物をリース方式で建築するための10年間で5億円の債務負担行為(将来の支出限度額を認めること)が計上されています。(給食センター新増築計画も日本共産党の当初予算への反対理由の一つです)

 当局は、数百食の調理能力不足に対応するために1500食分の調理設備(これで保育園分の給食がまかなえる)保育園分の1500食のための調理設備を5億円かけて建設する計画を進めていますが、日本共産党は、本来、自分の施設内で作るべき保育園の給食をセンターで作るのをやめれば、数百食の不足は解消できるし、保育園での本来の給食にすることができると考えています。

 このことに関連して、「しんぶん赤旗」日刊紙4月10日付の「東海・北陸信越のページ」に「迫られる自園調理」という記事が載っていたので、紹介します。

-----------------以下引用------------------

 児童福祉施設最低基準が一日の厚生労働省令で改定され、保育園など児童福祉施設の給食は、「当該児童福祉施設で調理する方法により行われなければならない」(特区除く)と省令上で明文化されました。

 愛知県内では、給食センターを利用して自園調理をしていない自治体が数多くあり、改善が迫られています。

 自園調理の行われていない公立保育園のある自治体は、田原市、蒲郡市、豊川市、豊田市(中核市)、安城市、常滑市、稲沢市、北名古屋市、清洲市、長久手町、東郷町、三好町、阿久比町、春日町、蟹江町、一色町、吉良町、幡豆町、豊根村です。

 蒲郡市、豊川市は、日本共産党市議団の質問で、自園調理にすると当局が見解を表明しています。自園調理をめぐって訴訟が起こされている田原市を含めた他自治体もこの姿勢に習うべきです。

 また、給食外部搬入を容認してきた愛知県の指導責任も問われています。食育の重要性が強調されているなか、「台所のない家」と批判される状況を是正することが、今こそ必要とされています。

-----------------引用以上----------------------

 3月議会で、日本共産党の中川議員が、保育園の給食は外部から持ち込むべきでないという厚生労働省の指導内容を示し、当局を追求したところ、当局側の答弁は「県は良いとしている」というものでした。さらに中川議員が「文書で確認したのか」と追及したら、当局は「電話での確認」と答弁し、中川議員は「いいかげんな確認だ」と厳しく批判しました。

 このことを踏まえ、町長に「保育園の給食をあるべき姿にもどすチャンスと捉えるべきではないか」と質問したら、町長の答弁は、限られた時間の中で現計画を進めたい、というものでした。

 ところが、4月1日の省令改正により、現計画を進めることができるのか、改めて厳しく問われることになるでしょう。(省令では特区なら保育園給食の外部搬入は認められることになっていますが、当局は特区申請も考えないというものでした。)

 当局は、保育園で給食を作るためには、現在の調理室はそのまま使えず、改修する必要があると説明しています。一気の改修するのが無理でも、少しずつでも計画的に改修すれば、いつかは全保育園で給食を調理できるようになるでしょう。

 給食調理能力の不足も数百食分です。規模の大きな保育園の調理室の改修から始めれば対応可能でしょう。

 食育の重要性を考え自園調理に改めるのか、それとも現計画を省令を無視してまで進めるのか。

 少しずつ各保育園の調理室を改修していくのか、それとも10年間で5億円以上の支出を現段階で確定させる現計画を進めるのか。

 町の方針転換を強く求めたい。

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長野県王滝村へヒノキの枝打ち、議会・役場の皆さんと交流

2008年04月11日 | 東郷町議会

 愛知池など水と緑の恵みを東郷町にもたらしている愛知用水の水源ということで、以前から町ぐるみで交流している長野県王滝村へ行ってきました。

 東郷町の文化産業まつりへは、村長さんはじめ、役場や観光協会の皆さんが毎年参加してくださいますが、東郷町議会として王滝村におじゃまさせていただく機会があまりなかったため、王滝村議会と役場の皆さんが村有林のヒノキの枝打ちをされるのに合わせて、お手伝いをし、交流もしよう、ということで、東郷町議会の視察として行くことになりました。

Img_1723  王滝村の牧尾ダムです。愛知用水の水源です。

 村有林に到着後、作業の説明を受け、枝打ちと潅木の伐採などを行いました。

Img_1725  枝打ち作業中の中川議員です。

Img_1727 まだ雪が残っています。

  Img_1726_2 この清流が、やがて東郷にも行きつくのです。

 ヒノキがまっすぐ育つためには枝打ちが必要ですが、とにかく人海戦術でするしかありません。

 水源の環境を守るためにも、森林の適切な管理が必要です。水の恵みを受けている下流の住民としては、いろいろな形での協力が必要だと思います。

 上流と下流との交流促進のためにも、住民が参加する作業体験なども有効でしょう。

 1時間半ほどの作業の後、昼食をとりながら交流をしました。

 王滝村の状況は厳しいものがありますが、コスト削減などの努力により、ある程度先が見えてきたという話を聞くこともできました。

 王滝村は御嶽山をはじめとする素晴らしい自然環境があります。多くの東郷町民に行って欲しいと思います。東郷町には王滝村宿泊施設利用助成制度もあります。ご利用ください。http://www.town.togo.aichi.jp/contents/ePage.asp?CONTENTNO=2926&PNO=

Img_1728

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東郷町国保の特定健診は

2008年04月10日 | 東郷町政

 国の制度変更で、今年度から健康診断が変わります。

 特定健診という言葉をテレビや新聞で見聞きした方も多いでしょう。

 私が会社勤めだったとき、1年に1回、必ず健康診断に行くよう命じられました。ありがたいことに妻も受診することができました。費用の本人負担はありません。

 議員になって会社を辞めてからは、当然ながら、このような健康診断を受ける機会がなくなりました。

 それで東郷町が実施する住民健診を受けるようになりました。私が初めて住民健診を受けるようになったころは、自己負担はありませんでした。ありがたいことでした。

 私は、わりと時間の自由がきくほうなので、健診に行くのは苦にはなりませんでしたが、仕事で時間がいくらあっても足りないような方には無料でもなければ、わざわざ健診に行く気にならなかったのでしょう。数年前に自己負担(39歳までは集団のみで700円、40歳以上は集団900円・個別1200円)が導入されてから受診率が激減したのは、当然の帰結でした。

 川瀬町長も、議員だったころには有料化に異議を唱え、町長になってからも、問題視している旨を議会で表明されてきました。

 さて、本題の特定健診ですが、国の制度変更で健康診断の責任は各健康保険者が持つことになりました。

 私が会社に命じられて受けた健康診断は、私が加入していた政府管掌の健康保険の事業だったと思います。では住民健診はどうだったのかというと、私が会社を辞めて政府管掌保険に入れなくなって加入した東郷町の国保が実施していたのではなく、東郷町が実施していました。

 それが、制度変更で東郷町が実施していた住民健診が昨年度限りで終わり、これからは東郷町の国保による特定健診が新たに始まります。会社員とその被扶養者などは、会社の健康保険が実施する特定健診を受けます。

 ただし特定健診は40歳以上が対象なので、39歳までは引き続き町が行う健康診断を受けることになります。東郷町ではメタボ予防健診と呼ぶそうです。http://www.town.togo.aichi.jp/Contents/ePage.asp?CONTENTNO=356&PNO=31

 また75歳以上の後期高齢者医療制度の対象者は、後期高齢者医療保険が行う特定健診を受けることになります。

自己負担額は

 自己負担額は各健康保険がそれぞれ決めます。

 後期高齢者医療制度の特定健診は、愛知県では無料に決まりました。

 東郷町の国保は、集団1000円・個別1300円に決まりました。住民健診と比べてそれぞれ100円高い!

 さて、東郷町の住民健診には、70歳以上の人と、40歳~74歳までの生活保護受給者と住民税非課税世帯の人を対象に、自己負担の免除制度がありました。

 東郷町の国保の自己負担の免除制度は、まだ決まっていません。(生活保護受給者は国保に加入せず、引き続き東郷町の責任で無料で健康診断を受けることができます)

 国保の特定健診が住民健診より高くなってしまいましたが、せめてお年寄りと低所得者の自己負担免除は継続してもらいたいと思います。

 日本共産党は健康診断の受診率を上げるためにも自己負担は無くすべきだと考えています。3月議会の民生委員会では、医師会が町当局との打ち合わせで国保の特定健診の自己負担をなくすべきだと表明したことを、担当部長が明らかにしました。

 ぜひこの方向で進むよう、町長の決断を求めたいと思います。

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