17日の東郷町議会9月議会の最終日に私が行った、「町長給与30%カットやめ」問題に関して、議員発議に対して賛成討論、町長提案に対して反対討論をしました。
「町長給与の特例に関する条例の一部改正」への賛成討論
川瀬町長が1期目の選挙で公約して議会に「どうしてもやらして」と頼み込んできて、私たち日本共産党が「報酬審議会にかけてないから」と反対して1回目は否決になり、2回目は報酬審議会にかけてきたので私たちも賛成して可決された「給与30%カット」。川瀬町長は次の町長まで縛りたくない、あくまでも「川瀬雅喜個人の政策」と言うもので、1期目任期満了日の17日に失効することになってました。
失効期日を2期目の任期満了日にまで延ばす条例改正案です。発議者は無所属の山下律子議員。
--------------
議長のお許しがありましたので、私は、ただいま議題になっている発議第1号 町長の給与の特例に関する条例の一部改正について、賛成の立場から討論いたします。
この条例改正案は、本来なら川瀬町長が自分で出すべき案です。実際は川瀬町長はどうしたかというと、別の条例、町長の給料の特例に関する条例の制定を議会に提案してきました。
この、川瀬町長の公約である「30%カット」の30という数字のかけらもない、自分の任期中は30%カットを続けたいという平成19年6月議会での自らの答弁も覆す内容の議案を提出する川瀬町長の姿を、住民の皆さんはどのように受け止めるでしょうか。
我々議会は、町長が勝手にやることだからと、放っておいたら良いのでしょうか。ただただ町長の追認をすればいいのでしょうか。私もいろいろ考えましたが、今、議題になっている発議第1号を可決することが、川瀬町長を本来の道に呼び戻し、町民の思いに答えることだと思い、私もこの発議の賛成者に名前を連ねることを決意しました。
どうか、皆さんも、議会としてとるべき道は何か、ということを考え、この発議に賛成されるよう、まず心から訴えるものです。
さて、川瀬町長は、本来、自分で提出すべき、この条例改正案を提出せずに、別の条例の制定を提案してきたわけですが、それに至る過程で、東郷町特別職報酬等審議会、通称、報酬審議会にまったく意見を聞いていないそうであります。これはまったくおかしなことです。それは、過去に、町長の給与の30%カットを実施するために、町長の給与の条例の制定を議会に提案する前にも、更に毎月支給の給料に限って7%カットするために条例の一部改正を議会に提案する前にも、事前に報酬審議会の意見を聞き、回答を得ていました。勝手にしろ、という報酬審議会の意見が出て、それでお墨付きを得ているのです。
それなのに、町長がとった行動というのは、30%カットを公約や議会答弁にしたがって2期目の任期満了まで延長するのではなく、7%カット、それも今年度いっぱいまで、それ以降はカットなしという、自身が受け取る給与の現状からの大幅な増額を議会に提案するということでした。
報酬審議会に意見を聞かず、自分の給与を勝手に上げるという提案を認めていいものでしょうか。これまでの川瀬町長の行動に照らし合わせれば、せめて報酬審議会に意見を聞いてみるというのがスジではないでしょうか。
なぜ私が報酬審議会にこだわるのか。その理由は、町長や議員にはその職責にふさわしい報酬や給料があり、その額の客観性を担保するために報酬審議会という第三者機関が設置されていますが、この報酬審議会に意見を聞かずに町長と議会だけで額を決めたら、その妥当性を住民に認めてもらうことが極めて困難になるからです。
報酬審議会の手続きを踏まずに決めた給料や報酬には一片の正当性もなく、まさにお手盛りです。
報酬審議会の意見を聞かずに川瀬町長が取れる行動というのは、現状を動かさず、給与の30%カットを2期目の終わりまで継続することだけです。
それなのに、川瀬町長は自分の支援者と話し合っただけで、現状を変えるというのですから、これほど町民や議会を馬鹿にした話はありません。
支援者と話し合っただけで、いきなり議会に現状の変更の承認を求められても、議会としては認めるわけにはいかないではありませんか。まして、過去の議会答弁にも反する変更です。
川瀬町長は、先の町長選挙では、給与については、ビラにも選挙公報にも一言も書きませんでした。これを見れば、従来からの変更はないと思うのが当然のことではありませんか。川瀬町長は、町民にも自分の公約の変更を知らせず、報酬審議会の意見も聞かず、更に議会に対しては、以前の答弁を覆す理由についてまともな説明をしていません。
よって議会が取りうる道は、現状を変えず、川瀬町長の給与カットの特例を、議会答弁通りに2期目の任期満了まで実施する。そのための条例改正を行うことであります。
皆さんの賛同をお願いして、賛成討論とします。
(以上)
--------------
採決の結果、発議者の山下議員の他、若園議員、山口議員(以上無所属)、水川議員(保守系無所属)、箕浦議員(公明党)、中川議員、私かどはら武志(以上日本共産党)の賛成少数で否決されました。
「町長給料の特例に関する条例の制定」への反対討論
来年の3月まで、毎月支給の給料を7%カットする。一部改正案が否決され17日に失効した「町長給与の特例に関する条例」は、去年の3月議会で一部改正され、給与の30%カットに加え、毎月支給の給料を更に7%カットする条項が加わったが、その一部を今年度中に限って継続するという内容。
予定にはなかったが、休憩中に町の最高幹部が休憩中に「なんで報酬審議会にかけなきゃならんのかサッパリ分からん」と取り巻き議員と話していました。さっきの討論で十分ご理解いただけると思っていたのに、私の討論が不十分だと分かったので、改めて説明する必要があると思い、走り書きの原稿を作りました。そういう事情もあることをお汲み取りの上、お読みいただけると幸いです。
---------------
議長のお許しがありましたので、私は、ただいま議題になっている議案第59号 町長の給料の特例に関する条例の制定について、反対の立場から討論いたします。
現状は、月々の給料は7%カットして更に30%カットしているが、この議案は30%カットをなくし、今年度中に限り7%カットだけ残そうというものです。
何度でも言いますが、給料の額を変えるのに報酬審議会に諮っていないことが問題です。
私は町長が就任した直後の平成18年12月議会で30%カットに反対しました。しかしこの議案が否決された後の平成19年6月議会で再び30%カットが提案されたときには、町長はそれまでの自分の考えを改め、報酬審議会に意見を聞き、その後平成21年3月議会で更に7%カットするときもそうされました。
これを変えて報酬審議会にかけないという姿勢は許されません。これを許せば、今度は、川瀬町長がやるとは言わないが、「自分はよくやってる」と給料引き上げの特例の提案もやられかねません。また、今、名古屋市の河村市長がやっているように、報酬審議会に聞かずに議員報酬の半減も提案してきかねないということになります。
あるべき給料、報酬というものをしっかり決めるための報酬審議会をないがしろにした本議案には賛成できません。
(以上)
-----------------
注意深い皆さんはお気付きでしょうが、私は町長の給料は30%カットするのが良いとは一言も言っておりません。町財政に対する寄与も微々たるものですから。
ただ、自分が言った事ぐらいは責任持って実行するのが、税金で食っている者の最低限の礼儀だと思うから、ここまでこだわっているのです。(更に注意深い皆さんはお気付きだと思いますが、ボランティア議員が良い、なんて河村市長なんかが言ってますが、タダ働きだと責任感ゼロでも仕方ないです。)
そこまでの責任が負えないなら、最初から報酬審議会が決めたとおりの給料を受け取っとけばいいだけのことです。
なお 採決の結果、山下議員、若園議員、山口議員(以上無所属)、箕浦議員(公明党)、中川議員、私かどはら武志(以上日本共産党)が反対し、水川議員(保守系無所属)は棄権、それ以外の議員が賛成し可決されました。
他の議員の討論
「発議1号」では水川議員(保守系無所属)が「私は報酬をいじるのに反対という考え。川瀬雅喜氏に属する-「東郷町長」ではない-ことの変更を黙認できない」という趣旨の賛成討論をされました。水川議員は30%カットを決めた議会では反対していました。それを曲げて今度は30%カット継続に賛成したわけですが、彼は自分の立場の「変更」について、見事に説明責任を果たしました。
箕浦議員(公明党)は「説明しようとしない姿勢に驚いた」と説明責任を求める賛成討論を行いました。
反対した議員は「前に反対した議員がなぜ賛成するのか。1期目の任期は終わっている。町長の給与にあれこれ言うべきではない。私は町民からこれについて不満を聞いたことはない」(保守系無所属の山田議員)、「1期目はずっと30%カットを続けてきた。さらに続けろを求めるのは酷。町民は30%カットをやめるのを了承して応援したと思う」(民主党の橋本議員)などと述べました。
1期目が終わったから1期目の公約はナシ、で納得できますか。30%カットを了承していたというご意見があれば是非とも聞いてみたいです。
「議案第59号」では「財政の状況が悪くなっている。説明を」(無所属の山口議員)、「お手盛り」(無所属の若園議員)という反対討論がありました。
一方、保守系無所属の近藤こうじ議員は「私は元々30%カットに反対。正常に戻ることに安堵している」と自身の賛成理由を語ると同時に「町民は、町長は2期目も30%カットするという勘違いをしているので説明してください」と町民の思いを代弁しました。
今度は委員会の議論を紹介したいと思います
これらの議案を審査した総務委員会では「議案第59号」に対しては一言の意見もなく、全員賛成で可決しました。
議会最終日に追加提案された「発議第1号」に対しては、「一事不再議かどうかの前提を探る」と称して、発議者にいろいろ質疑した上で「一事不再議」を宣言し、その後、委員会には「一事不再議」を宣言する権限はないことが分かり、その後委員会を再開し、質疑、討論ともなく採決では賛成0で否決しました。
委員会後の本会議での委員長報告では、一事不再議を宣言する前の質疑がまったく報告されていません。本会議で私は、その報告を強く求めましたが、総務委員長の石川道弘議員(保守系無所属)は拒否しました。
機会があれば、委員長報告でまったく言及されなかった部分について、私のメモをもとに皆さんにご報告したいと思います。
Tweet