書籍之海 漂流記

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『周易』「説卦」を読む

2014年06月20日 | 東洋史
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 昔者聖人之作《易》也,幽贊於神明而生蓍,參天兩地而倚數,觀變於陰陽而立卦,發揮於剛柔而生爻,和順於道而理於義,窮理盡性以至於命。
 (昔者聖人の易を作るや、神命に幽賛して蓍を生ず。天を参にし地を両にして数を倚す。変を陰陽に観て卦を立て、剛柔を発揮して爻を生じ、道徳に和順して義を理め、理を窮め性を尽くして以て命に至る。)


 この「理」は「世間の道理」くらいの意味である。続く以下も、「もののことわり」というほどの意味だろう。いずれにせよ、さして抽象的な内容をもつものではない。なにせ遙かな古代のことである。

 昔者聖人之作《易》也,將以順性命之理,是以立天之道曰陰與陽,立地之道曰柔與剛,立人之道曰仁與義。兼三才而兩之,故《易》六畫而成卦。分陰分陽,迭用柔剛,故《易》六位而成章。
 (昔聖人の易を作るや、まさにもって性命の理に順わんとす。 是を以て天の道を立てて曰く、陰と陽と。地の道を立てて曰く、柔と剛と。人の道を立てて曰く、仁と義と。三才を兼ねてこれを両にす。故に易は六画にして卦を成す。陰を分ち陽を分ち、迭いに柔剛を用う。故に易は六位にして章を成す。)