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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

山田勅之 「明代雲南麗江ナシ族・木氏土司による周辺地域への勢力拡張とその意義」

2012年09月06日 | 東洋史
 副題「中華世界とチベット世界の狭間で」。
 『史学雑誌』118-7(2009年7月)、1330-1356頁掲載。

 木氏による周辺チベット地域への勢力拡大は、中国側からは藩塀の行い――褒むべきあるいは当然の義務としての――として観られていたが、実際は自らの勢力拡大の為の行動であったという指摘。そして、土司としての木氏は、現実には中国からの掣肘をほぼまったく受けていなかったという、いまひとつの重大な指摘。