牧野信也訳 『ハディース イスラーム伝承集成』 2017年03月13日 | 東洋史 第六巻の訳者による「解説」で、その発生と取捨選択に関してのある疑問が解けた。やはりね、と。 (中央公論新社文庫版 2001年1月-6月)。
郭書春主編 『中国科学技術史 数学巻』 2017年03月13日 | 数学 出版社による紹介。 実用一辺倒ではなく理論があった、帰納もあった、演繹もあった、証明もあった等々、西洋数学にあるものは中国数学にも元々よりあったという論調。それでなにがどうなるというのだろう。 (北京 科学出版社 2010年10月)
宋栄培 「略論利馬竇向東方文人介紹世界地図和演繹法思惟的意義」 2017年03月13日 | 数学 【全文】略论利玛窦向东方文人介绍世界地图和演绎法思维的意义 宋荣培 嘉应学院学报 伝統中国において(原文では“東方”=アジアではと不注意にか故意かは不明ながら地理的範囲を拡大しているが)、医者の実際上の知識や経験則と彼らのもつ医学理論がまったく乖離していた状況についての指摘はあるものの、その原因の究明はない。いや正確には原因としてある理屈が書かれてあるのだが、私には理解しづらい。25頁。これでは乖離の反対で緊密に連結しているはずではないのかと思える。中医にかぎらずマテオ・リッチが西洋の学術を持ち込むまで中国(知識)人の推論は帰納主体であったという全体の論旨はその通りとしても、それが中医学の経験論的思考様式の説明にはなっても、彼ら中医の理論がなぜいわば“机上の空論”であるのかの理由の説明になるわけではない。