『江漢論壇』2003-3、57-59頁。
再読。
明末清初に見られる、西洋科学・学術に触れての近代的な諸特徴を“早期近代性”とよぶ向きがあるらしい。著者は、この文化面における“早期近代性”について、当時の宣教師や彼らと交流関係のあった中国知識人が、西洋の学術に比べて当時の中国の学術に足りないのは論理的思考と“度数の学”(幾何学と代数、また物理など、世界の数理的把握、つまり現在から言えば自然科学的思考)と考えてその普及に努めたとしている(58頁)。その証拠として徐光啓『幾何原本序』の内容を例として挙げる。
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明末清初に見られる、西洋科学・学術に触れての近代的な諸特徴を“早期近代性”とよぶ向きがあるらしい。著者は、この文化面における“早期近代性”について、当時の宣教師や彼らと交流関係のあった中国知識人が、西洋の学術に比べて当時の中国の学術に足りないのは論理的思考と“度数の学”(幾何学と代数、また物理など、世界の数理的把握、つまり現在から言えば自然科学的思考)と考えてその普及に努めたとしている(58頁)。その証拠として徐光啓『幾何原本序』の内容を例として挙げる。