食事というより「日本酒+あて」の組み合わせ。
日本文化の食の伝統です。
横川の『酒飯増亭』
感心しました。
○
酒は幾種類かあるうちから「竹鶴」にしました。
燗は何が宜しいですかと尋ねると、どれも合う
という近頃珍しい品ぞろえです。
燗のつけかたにかなり神経を配っておられましたね。
これも流石です。
猛暑が去ったとはいえまだまだ暑い。
しかし夏でも燗
これが和です。
もともとは日本酒に在ったフーゼル油の臭いを飛ばす
ために燗をし始めた、と聞きますが
その後、燗を念頭にした日本酒作りが進んだので
日本酒は燗、なのです。
ましてや冷蔵庫で冷たくするなどは邪道
・・言い過ぎですかね。
ここ数十年の流行りに過ぎません。
日本料理を頂くには、やはり燗のほうがよろしい。
そういえばほぼカウンターだけの小さな店内には
冷房が掛かっていません。
風が通り抜けるだけ。
夏でも燗、冷房なしといえば神楽坂の『伊勢藤』でした。
(三十年以上前の情報)
へえ、広島でもこんな店あったんだ。
できれば電車通りから一本程中に入ってて欲しいね。
店の前に朝顔とかゴーヤとか這わせるとかさ。
でも多分ご主人の好みがあるんでしょうね。
「らしい」店構えはしたくないとか。
○
さて「竹鶴」=大和雄町とありました。
「白鴻」などで雄町というと(酒の個性にも因るので
しょうが)個性の強い酒ができると思ってました。
(素人考えです)
『酒飯増亭』で頂いた燗の「竹鶴」は、旨い。
味に、広がり、厚みがあります。
しっかりしているけれど優しくもある。
実は私は淡白な水のような酒が好きなので
竹鶴は呑んだことがありませんでした。
好みとは違う酒なのに、竹鶴はうま~い!
食べ物と合う酒造りですね。
私が好きな「天寶一」は酒の力で口中をさっと
洗いますが、「竹鶴」はとろけるように消します。
剛と柔ですかね。
ともあれ、提供される肴とピッタリの相性でした。
ごま豆腐、胡瓜の和物、茄子揚浸、刺身、コロッケ
どれも極上の料理で、かつ酒のアテでした。
量は少食の我々にはちょうど良いくらいです。
酒ばかり飲んで肴は嘗めるほど、というタイプには
少し多いかもしれません。
でも近年そういう(塩で酒タイプ)は減ったでしょう。
酒も肴も程よく頂く。
○
貧乏人の哀しさで、食べる速度が速い私に合わせて
次々と料理を出していただきました。
なくなると次、このタイミングのよいこと。
我々に合わせて頂いたのでしょうが、もしかすると
店のペースがそうかもしれません。
もしそうなら一般的には若干早いかな。
酒の二本目が終わった辺りでご飯が出てきました。
え?もう飯・・・ちょっと品数が足りないかなあ。
(\4200‐のコースですから、量的に若干高いか)
三本目を頼むつもりになりきっていたので
タイミングは悪いが「すみません、もう一本」
ご主人が、サービスでしょうね、鱧をたっぷりと
出して下さり、また一本呑めました。
ご飯も良い米でしたね。
漬物も及第点。
できれば「コースの次はご飯になります」という
案内が欲しかったね。
○
とはいえ店の雰囲気もサービスもほぼ申し分なしでした。
するとお値段か、問題は。
若くて量が必要ならば高いという人もいるでしょう。
でもね、まず食材が宜しい。
料理の腕は勿論宜しい。
こぢんまりした空間。
これらを考えると決して高くはありませんね。
次を予約して帰りました。
美味い処をバシっと出す。
ケチらない。
従って割高には見える、
それで認める客だけ来てくれればよい。
これは気持ちが良い考え方です。
真っ向勝負のマエケンだね。
○
食材を生かすための微妙で奥行きの深い味付は
他店ではないものかもしれません。
ご主人独特の感性か。
山葵ひとつにしても繊細でしたね。
○
燗は伊勢藤と同じく、本数を重ねるごとに微妙に
温度をあげて供されました。
この酒ならこの温度で、というのが決まっていそうですね。
(季節に応じた調整はあるのかなあ)
ああ、酒に弱くなってしまった自分が情けない。
5~6本は呑まないとねえ。
◎追記
「酒飯増亭」というのは
(酒召しまして)と読むのかしらん
日本文化の食の伝統です。
横川の『酒飯増亭』
感心しました。
○
酒は幾種類かあるうちから「竹鶴」にしました。
燗は何が宜しいですかと尋ねると、どれも合う
という近頃珍しい品ぞろえです。
燗のつけかたにかなり神経を配っておられましたね。
これも流石です。
猛暑が去ったとはいえまだまだ暑い。
しかし夏でも燗
これが和です。
もともとは日本酒に在ったフーゼル油の臭いを飛ばす
ために燗をし始めた、と聞きますが
その後、燗を念頭にした日本酒作りが進んだので
日本酒は燗、なのです。
ましてや冷蔵庫で冷たくするなどは邪道
・・言い過ぎですかね。
ここ数十年の流行りに過ぎません。
日本料理を頂くには、やはり燗のほうがよろしい。
そういえばほぼカウンターだけの小さな店内には
冷房が掛かっていません。
風が通り抜けるだけ。
夏でも燗、冷房なしといえば神楽坂の『伊勢藤』でした。
(三十年以上前の情報)
へえ、広島でもこんな店あったんだ。
できれば電車通りから一本程中に入ってて欲しいね。
店の前に朝顔とかゴーヤとか這わせるとかさ。
でも多分ご主人の好みがあるんでしょうね。
「らしい」店構えはしたくないとか。
○
さて「竹鶴」=大和雄町とありました。
「白鴻」などで雄町というと(酒の個性にも因るので
しょうが)個性の強い酒ができると思ってました。
(素人考えです)
『酒飯増亭』で頂いた燗の「竹鶴」は、旨い。
味に、広がり、厚みがあります。
しっかりしているけれど優しくもある。
実は私は淡白な水のような酒が好きなので
竹鶴は呑んだことがありませんでした。
好みとは違う酒なのに、竹鶴はうま~い!
食べ物と合う酒造りですね。
私が好きな「天寶一」は酒の力で口中をさっと
洗いますが、「竹鶴」はとろけるように消します。
剛と柔ですかね。
ともあれ、提供される肴とピッタリの相性でした。
ごま豆腐、胡瓜の和物、茄子揚浸、刺身、コロッケ
どれも極上の料理で、かつ酒のアテでした。
量は少食の我々にはちょうど良いくらいです。
酒ばかり飲んで肴は嘗めるほど、というタイプには
少し多いかもしれません。
でも近年そういう(塩で酒タイプ)は減ったでしょう。
酒も肴も程よく頂く。
○
貧乏人の哀しさで、食べる速度が速い私に合わせて
次々と料理を出していただきました。
なくなると次、このタイミングのよいこと。
我々に合わせて頂いたのでしょうが、もしかすると
店のペースがそうかもしれません。
もしそうなら一般的には若干早いかな。
酒の二本目が終わった辺りでご飯が出てきました。
え?もう飯・・・ちょっと品数が足りないかなあ。
(\4200‐のコースですから、量的に若干高いか)
三本目を頼むつもりになりきっていたので
タイミングは悪いが「すみません、もう一本」
ご主人が、サービスでしょうね、鱧をたっぷりと
出して下さり、また一本呑めました。
ご飯も良い米でしたね。
漬物も及第点。
できれば「コースの次はご飯になります」という
案内が欲しかったね。
○
とはいえ店の雰囲気もサービスもほぼ申し分なしでした。
するとお値段か、問題は。
若くて量が必要ならば高いという人もいるでしょう。
でもね、まず食材が宜しい。
料理の腕は勿論宜しい。
こぢんまりした空間。
これらを考えると決して高くはありませんね。
次を予約して帰りました。
美味い処をバシっと出す。
ケチらない。
従って割高には見える、
それで認める客だけ来てくれればよい。
これは気持ちが良い考え方です。
真っ向勝負のマエケンだね。
○
食材を生かすための微妙で奥行きの深い味付は
他店ではないものかもしれません。
ご主人独特の感性か。
山葵ひとつにしても繊細でしたね。
○
燗は伊勢藤と同じく、本数を重ねるごとに微妙に
温度をあげて供されました。
この酒ならこの温度で、というのが決まっていそうですね。
(季節に応じた調整はあるのかなあ)
ああ、酒に弱くなってしまった自分が情けない。
5~6本は呑まないとねえ。
◎追記
「酒飯増亭」というのは
(酒召しまして)と読むのかしらん