ツバメがきた

2012-03-31 10:38:26 | 塾あれこれ
3/30は南よりの強い風
八幡川も河口辺りでは白い波が目立ちました。

ツバメを今年初めて見ました。
強い風の中でも急上昇や急降下をくりかえし
羽をすぼめて速度を落とさないままグインと向きを変え
・・・飛ぶのも大変だろうなあ。

私が歩いている間だけでも10羽ほど見ました。
お初にお目にかかるにしては多い数です。
昨日は散歩をしていないので今日初飛来かどうかは「?」

強い南風に乗ってやってきたような気がしますね。
急に春。

桜のつぼみも開きそうです。
ユキヤナギはかなり咲いてきました。

今年は寒かったので広島でも春足が速いですね。
いったん寒が戻ったあとは桜も一気に咲くでしょう。


早く本格的に暖かくなって欲しいですね。
季節の変わり目は体調を崩しますがそれでも寒いのは
もういいでしょう。

先日ガラス作家の村松学さんとお話をさせていただく
機会がありました。

「営業」とはいえどんな人にもきさくに話されます。
今年は寒くてガラスつくりも大変だとか。

工房は熱で関係ないと思ったら、寒い時は外気との温度差が
厳しいと仰っておられました。

優しく美しい物を創るのにも大変なご苦労があるのですね。


私が早く暖かくなって欲しいのは電気代が少なくて済むから。
現実的すぎて、ちょいと情けないけれど。

何のことはない、昔からそうなので

2012-03-30 10:38:49 | 塾あれこれ
お金の話です。
貧乏人には似つかわしくないテーマだけど。

ブータンのようにお金に代わる幸せを手にするのも結構難しそう、
それを仕合せと思える人はよいけれどねえ。
消費生活に取り憑かれた私など難しいと感じちゃいます。

でも、お金儲けはもっともっと、超・難しい。

私なんぞ、たとえ万一商魂があっても今更間に合わない。

であれば、チビチビとなけなしの郵便貯金を喰い延すか?
いや、消費税・保険料など負担は増える一方
黙っていても減ってしまいます。

役人や政治家は自分たちのフトコロ勘定に忙しく
「自助努力願います」の繰り返しで、頼みになりません。

今後円安による輸入インフレが生活そのものに厳しく
ひびいてくるでしょう。
今でも石油、電気、小麦、大豆、水産物・・

さらには世界規模のハイパーインフレが心配です。

巨大地震の起きる確率よりもはるかに危険な水域ですが
「そのうちだろうが、まだまだ」とか
「みんな困るんでウチだけじゃない」
安心材料にもならぬセリフで誤魔化しています。

何かを唱えれば救われる新宗教にでも入るかなあ。
人間って変わりませんね、
性懲りもないと言いましょうか。

最近は刹那主義で「貯蓄なぞ不要」という人も増えておられる
ようですが、小心者=私としてはそれも怖い。
長生きしたあげく、最後に政府や役人に頼れますか?


そう、八方ふさがり。

ただこれは人類の歴史では、多分、常態であったことで
それを前提に、あるいは目先の危機は無視して
ずぶとく生きてゆくしかなさそうなのです。

(シミッタレたブログですねえ)

私が今やろうとしてることは、低予算で暮らしても満足度は
あまり落とさない。

わが世代は精神性が弱く、消費生活に毒されていますから、
こうなってもなるべく贅沢感を残したいのですね。

カミサンには毎度文句を言われてしまいますが
優先順位の上の方にまだビールがあるとかね。

貧乏人だけどヱビスが止められない。
半世紀近い付合いですからね。

昆布は羅臼の一等検、醤油は小次郎でも使う彼の・・

・・エンゲル係数が異常に高い家計になります。
(外食は極力しませんが)

でも部分的にでもハイな所があれば気分が違いますね。

どのご家庭でも大なり小なり優先順位があると思いますが
我が家は食費、調味料と酒が贅沢です。

素人がプロの腕や仕事場に勝てるわけがないので
調味料などでレベルを上げるのです。
なら、外へ行かなくても大丈夫。

たまには「オレのほうが美味い物作るぞ」
プロとは材料費が違いますが。

あこがれは蕪村的隠遁生活です。
人の役に立たず、なるべく邪魔もせず。
埋み火に背中丸めて。

『葱買うて枯木の中を帰りけり』

好いと思いません?

田坂美紀子さん、上手

2012-03-29 11:11:15 | 食べる
広島でご活躍の料理人・田坂美紀子さん
なかなか。

フランス仕込み(経歴等はウェブでお調べ下さい)

レストランは開いておられませんが広島でも指折りの
フランス料理人でしょうね(きっと)
まだとてもお若いのに。

自分が腕をふるうのも才能ですが、家庭でのレシピを
作ることができるというのも頭脳の冴えが必要です。
(つまんないものだったら素人でもできますが)

昔、四川料理の陳健一氏がメディアに登場し始め、家庭用の
レシピ本(当時としては出色でした)を発表されましたが
それに近いイメージがあります。
「ホンモノだ」

レシピ本は結婚した頃でカミサンによく作って頂きました。

例によって私は田坂さんの経歴を詳しく知りませんが、
今までは地元のRCCTVに少し登場される程度?
もしかするとこれからブレイクされるかもね。

それを本人が望んでおられるか、よい事か、店は持たれるべきか
それらは難しい判断があるかもしれませんけれど。

ま、ともかくだね、先日彼女のレシピでやってもらいました。

私は夕方のRCCを見てたのですがカミサンは見ていません。
そこでRCCのサイトから簡単なレシピを印刷し
しかも材料が整わないなかで作ってもらいました。

豚肉と野菜の暖かいサラダ、塩こうじとグレープフルーツで
ドレッシングを作ります。

「ん、ん、んまーい」

実は、果物系の入る料理は好きではないし、塩麹ってのも
ただの流行りだから・・・

ところが、味は複雑微妙なのだが統一感がありコテコテでなく、
サラダだけどメイン、ワインにもパンにも合う
そういうひと品になっているのですね。
塩麹もこれなら満足していることでしょう。

TVを見ていない人間が上手に作れるというのも
レシピの良さを示すと思います。

しかもTVではアスパラやインゲンなど食感の良い野菜を
使っておられましたが(もちろんそれがホンスジでしょう)
我が家にはなかったので、それらの代わりにナバナ

これでも十分に美味しい。

日曜の夕食にでも出てきたら超満足
子供がいれば(オフクロの得意料理)

そんなレシピでしたね。

田坂さん、今後期待してますよ。

(哲学的?女将)の蕎麦屋、パスだった

2012-03-28 14:18:32 | 食べる
広島市、旧市街の中心に近い住宅地に
ひっそりとある蕎麦屋です。

一見、良さそうですよね。

ずいぶん昔にカミサンと行ったことがあります。
「評判とちゃう、美味くないやん。もう来ない!」

ど素人の勝手な感想ですから、忘れたころに再訪です。

以前が間違っていたとしたら美味しい蕎麦屋を見逃した
ままということになりますからね。

広島辺り限定の個人的な食べ物ランキングを(多分商売で)
されているサイトでは☆4という高評価

例の(食べ○○)では3.48だか、微妙な数字です。

再訪して、カミサンは天ザル、私は三色を頼みました。
いずれも1350円、我々にはお高い値段です。

麺はまあ普通でしたね。不味くはないですが
香りも味も薄い。コシは「並」より多少マシかな。

ただ、ご主人(たぶん)に蕎麦打ちとしての矜持があるのか
疑わせる、乾きかけてモサモサの一歩手前で供されました。

私が頼んだ三色というのは出雲の割子をアレンジしたらしく
手のひらに収まるような容器に蕎麦とトッピング
それが三皿

トッピングは一つの皿が小さな海老天、山かけ、下し、という
三色、出汁は上からかける出雲蕎麦式です。

その蕎麦がひと箸で一皿全部持ちあがる乾き具合!

靴を脱いで上がり1350円も取るにしては頂けないねえ、
カミサンが「以前ダメだったじゃん」と反対したのを
押し切ってわざわざ再訪したことを悔やみました。

我々がその日初めての客、後から客が押し寄せたワケでも
ないのに。
どれだけ放っておけば蕎麦って乾くのだろう・・

出雲蕎麦の本式は乾き目なのか?

出汁は割子系の薄め、香りを前面に出すタイプです。
蕎麦の上からかけますからこのほうが旨いのでしょう。

このタイプなら蕎麦の皮も挽きこんだ香り高いほうが
旨いのではないでしょうか?

三色のトッピングはどれも香りが薄かった。
あえてそうなのかもしれないけれど。

また、ちょっと気になったのですが、ツユを上からかけない
ザル蕎麦でも同じ出汁で出てくるのではないか?
そりゃちょっと弱いなあ。


どうも、観光地によくある、不味くはないけれど心の籠らない
お値段だけはしっかりと取ってゆく、そんなタイプのようです。
店を知る地元の人からはとっくに見放されて、ね。

出雲蕎麦なら電車通りの観音電停に近い『いいづか』のほうが
遥かに美味いし、お値段もリーズナブルです。
割子も納得できるものです。
店の方の感じも良いしね。

大黒屋チェーンは蕎麦自体がどうかなあ・・


そうそう、三色を頼んだ店の女将さんとおぼしき方ですね
まあ寡黙ったらありゃしない。

店の奥で注文をご主人に伝える声は聞こえるので
発声に困難があるわけではなさそうです。

私は店を出るまで上記以外の声をほぼ聞いていません。

よほど独逸哲学的な難題を考え込んでおられるのか
人類の行く末までも危惧されているようで、目先の食い物など
エネルギーの補充行為にしかすぎないとお見受けしました。

日本女性には稀有かもしれませんね。

いつか来ると分かっていながら

2012-03-27 17:39:14 | 塾あれこれ
シンデレラの王子様ならよいのですが
世の中には「ババ抜き」という怖い物があります。

自分のときはまだ大丈夫だろう、と。

AIJの被害側にも多いのでは?

地震だってそう。
いつかは来るのだろうけれど、たぶんまだ、と
生活しています。

心配ばかりじゃ生きた心地がしませんよね。
そこで人間は「自分が乗る飛行機は落ちない」と
思わないと生きづらいようです。
人類普遍の心理のようです。

勘ぐると、AIJに投資した法人の担当者・・被害者かなあ?
上記の心理を上手く利用した確信犯もいるのではないでしょうか。
叱られますか。

本当の被害者は末端の保険加入者や最終的に負担を押し付けられる
国民なので、年金の運営者の何割かは実は(あっち側)では?

原発に関連してる頭の良い人たちも(まだ大丈夫)の心理が半分、
ツケは他所に回せるという計算も半分はあるでしょうね。

そうじゃなきゃ、フクシマに至るまでのどこかで「おかしい」と
感じ、手を打てていたはずです。
「千年に一度だから」と逃げていますけれども。

黙ってて給料をもらうのが得。
敢えてエエ子ぶって貧乏くじをひくのは・・、と思うらしい。

「いつかそうなるだろう」と思っていても、自分は大丈夫
誰かがババを引くだろう、とも。


東京新聞に日銀が発表した「資本循環統計」の記事が
ありました。

2011年末での国債保有残高にしめる海外投資家の数字が
大きくなっているのですね。

1年で38%も増え、国債の保有比率でも8.5%を占めるほどに
なっているそうです。

今までは日本の国債残高は膨大であるが、国内が引き受けて
いるので諸外国のように不安定なものにはならないと
言われていました。

ところが日本国内が元気がなく、外国の投資がEUを嫌って
日本の国債に向かったのですね。
今は相対的に安全だと言う判断です。

しかし当然ながら短期債が中心で何時引き上げられるかは
予測がつきません。

それが地震の引き金となって日本がギリシャのようにならない
とは誰も言えないハズなのです。

リーマンショックだって、ヨーロッパの経済不安だって
予想されていたことです。
ただ「まだ大丈夫だろう」と思う人が多かっただけ。

日本がいつショックに襲われるか分からないのです。

世の中にはすでに多くの警鐘が鳴らされています。

円だけを貯金していて大丈夫か、株もあぶない
有事には、やはり金だ・・・

お金持ちは御心配でしょうね。
貧乏人は比較的影響が少ないか?
そんなことはありません。いつの世も弱者は虐げられます。

ただ、予め手を打つすべをもたないだけです。

今のところ、せいぜい消費税に反対するぐらいでしょうか。

今回消費税を上げれば、次なるショックの時は・・

ブータンですか

2012-03-26 10:37:03 | 塾あれこれ
GNP=国民総生産ではなくブータンで
言い始められたGNH=国民総幸福量が
これからは国家の指標になるのではないか
また、そういう本も売れているそうですね。

新婚夫婦来日でブームがおきたのが直接のきっかけでしょうが
もともと、お金万能、物こそ目標、という生き方に対して
人々に大きな疑問があったことは間違いありません。
洋の東西を問わず。

しかし、そうは言ってもやはりモノもお金も大きい。

発展途上国の人々が「携帯を欲しい、TVが見たい」という気に
なるのは当然でしょう。

我々の子供時代、日本だって同じでした。

私立中学に進んだ自分から見ると周りはリッチな家庭ばかり。
話についてゆけません。

特に学校で「昨日のTVのあれ」なんて話題が出ると、我家に
TVのないヒケメもあり、中1くらいでは困るのですね。

「ピアノこうて」じゃなくて「TV買うて」となり
親を困らせてTVを買ってもらいました。

いまだにTVには依存していますね。面白くないと言いつつ。

そんな空気でしたから、両親は仕事に出る・子供はカギッ子・・
お金とモノを追い求める時代でした。

現在の日本がTVも一人一台の状況なのに、途上国に向かい
エコだの省エネだのを考えろと言うのは無理があります。

バイク?車?白物家電?
欲しいですよね。

「ブータンではGNHで仕合せですよ」も、モノを要求する
人情には勝てないのではないでしょうか。


確かにブータンの考え方は進んでいます。

文化も人間性の奥深さを感じさせ、地政学的歴史的背景から
GNHを打ちだされたセンスはスゴイとは思います。
昔の、良き日本に近い感じもしますね。

ただ、今のブータンの「成功」は、実際には経済の発展が
下支えをしているから言えることかなあとも思うのです。
もっともっと貧しい国ならGNHは採用されない考えでは
ないかという気がするのです。

さらに難しいことに、経済が発展し、人口の都市集中が
起きている所ではGNHが破綻しかけているようなのです。

都会生活者の満足度は農村に比べ驚くほど低く
風紀も良くないようです。(ナショナルジオグラフィック)

第一、人口の都市集中ということだけでも
物質主義・資本主義の台頭を思わせるではありませんか。

実際にGNHで成功している国があるから、という論拠は
いま暫く様子を見ないといけないようです。

せっかくの良い話にイチャモンをつけて申し訳ないのですが
大切な考え方であるだけに、万一「ブータンでも駄目だから
やはりお金だ、米国流物質文明だ」となるのは避けたい。

地球全体が米国になり、また格差の大きい社会になるって
資源的にも社会学的にも、想像したくない光景ですから。

志ん朝のCD

2012-03-25 11:02:52 | 塾あれこれ
販売予約受付が始まっている志ん朝の
CD全集(\42000)の宣伝を見て、ため息が出ます。
名古屋の大須演芸場、幻の連続独演会です。

「良さそうだな~」

しかし、欲しいけれど、どこに余裕が・・・

少し前のビートルズ全集の時も悩みましたが
結局手が出ませんでした。

こういう時には、まず、お金の有り難さを思いますね。

ついで、自分の物欲もまだまだあると感じます。

団塊の世代には多かろうと思いますが、
お金で何かを購い、喜びに結びつけるということばかり。

物でもサービスでも消費には長けています。
オジサンは美味しい店を知ってる、とか。

会社に勤めていればそこそこお金が入るという
幸せな時代であったのですね。
大きなことを考えなければ消費を満喫できた。

その消費が国内経済の一定部分を支えていたわけです。

会社を辞めてもその傾向が残っているのでしょう。

最近は60才以上の人間が喜びそうな企画で
ちょっと高いものが目立ちます。
しっかりと退職金を頂き、そこそこの年金を頂ければ
「ごほうび」も欲しくなりますよね。

もちろん真面目にダンシャリ生活の方も多いでしょうし
逆に私みたいに余裕のない人間もいるわけで、
全ての高齢者がぬくぬくとしているワケではありません。

だから私も多くの方と同じようにガマンすればよい
のでしょうが・・
煩悩が多いと言いましょうか、立派には生きられません。

(ウツワが小セー)ので偉い方のマネをしようとしても
すぐ息切れしたり、リバウンド、あきらめ・・

「あんたがなんぼのもん?
 立派な方はレベルが何段もちがいますよ」

ま、かくのごとく情けないのですが
ひとつ有り難いことに、無い袖は振れません。

ダンシャリ生活へ一歩は踏み出してるかな?

鈴が峰の散髪屋さんhair factory再訪

2012-03-23 18:28:35 | 塾あれこれ
散髪屋さんを再訪しました。

去年12/20のブログに書いていますが広島市西区、鈴が峰電停に
近い散髪屋さんです。

西から行くと八幡川を渡ってすぐ、塾の看板が目立ちますが
「カット千円」の幟が出ています。

国道沿いなのに店が目立ち難く、入り口もちょっとためらう
感じですが、店の中は大変に感じがよいですね。

千円でカットだけしてもらい、あと3カ月はもたそうという
ケシカラン爺(=私)にも丁寧な仕事をされます。

「この前から3か月ですか。じゃあ、短めにしておきましょうね。
 天気も少し暖かくなりましたから、風邪もひかれないでしょう」

「整髪料はお付けにならない?
 え~、もう二十年もですか!
 自然が良いかもしれませんね」


サラリーマンを辞めて塾業界に入ったころは惰性もあって
男性用化粧品を沢山使っていました。

塾の生徒が「クサイ」なんて言い放つものですから
少しずつ減らし20年前からは一切使っていません。

ひげそり後が粗れるのじゃないか、などの心配は
すべて杞憂でしたね。

加齢臭などが気になりますから、風呂・シャワーは
仕事前に必須です。


私「この前教えてもらったスーパーは薬の岩崎の
  近くですよね?」

廿日市小学校近くのフレスタというスーパーのチェーン店
です。
近くのフレスタをパスして、時たまここで買い物をします。

品物がよろしい。値段が高くない。


散髪屋さんでおしゃべりをするのは好みませんが
良い情報が得られるのは有り難いですね。

またその情報や話が、間接的に仕事の質を指し示すことが
あります。

雑談、おそるべし。
(実は多くの仕事がそうなのです)

映画『明りを灯す人』

2012-03-22 20:39:28 | 映画
映画『明りを灯す人』
キルギス共和国の映画です。

面白かった。


儲けが出にくそうな映画を見せてくれる横川シネマに
感謝しなくちゃ。
(実際、お客さんはとても少なかった・・
 広島という映画不毛の土地柄で孤軍奮闘の横川シネマ!
ヒゲのおっちゃん、頑張ってね)


キルギスは旧ソ連圏、中央アジア。
カザフと中国の間、東経75度あたり
シルクロードの途中にある国です。
・・なじみがありませんね。

北に位置するカザフ共和国は地下資源を中心に経済が発展し
映画の中でも「若者がみなロシアやカザフに出てゆく」と
いうセリフがありました。

映画でも経済に苦しそうなキルギスの様子が覗われますが
農業と観光以外には産業も活発ではなさそうです。


私の若いころ、旧ソ連圏ではグルジア映画が面白かった。
(シェンゲラーヤ監督の『ピロスマニ』とか)
近年ではイオセリアーニ監督の作品
『群盗・・』を横川で見ましたが、なかなかでした。

旧ソ連といっても、どこにどんな国があるか
地図を見なければ分かりません。

キルギスとグルジアというと経度で30度も違います。
ニューヨークとデンバーくらいですから、遠い・・・
人間の顔つきもまったく違いますね。

・・ですが、キルギスだって上手いだろうと
乱暴な推測をして、見に行ったわけです。
(当たってて良かった)


よくできた映画でした。

戦後しばらく続いた日本映画の黄金時代、その頃の
作品に負けない熱い心と確かな技術があります。

現代の話でありながら、神話のようにも見ることが可能。
物語の深さや広がりが際立ちながら、省略の上手い語り口で
見る人を納得させるのです。

さまざまな見方が可能な映画ですね。

詩情あふれる風土・生活を中心に見る人もいるでしょう。
発展途上国の貧しい農村の人間模様と見ても良し
男の愚かさの話とも読めます。

政治や経済に比重を置いても示唆に富みます。
アクが強い経済活動に政治がのっかり、品が悪くとも
金を儲ければ勝ち、ということは世界共通のようです。

それでよいのか、と問う人にリアリティがあることが
かの国の美しい処。
そして「発展途上」であるということ。

つまり、現在の日本では(受けない)かもしれません。
われわれの価値観が映画に登場する中国人に近すぎるから。

泣く処もないし、びっくりするシーンもないし・・
関心がわくところがないのかもしれませんね。
日々、金ばかりに目が向いているし。
(経済というと高尚に聞こえますが、金カネ・・)


主人公は文明を貧しい村に届けようと頑張っています。

けれどもそれが(この場合は電気が)導入されてくると
まるで必然のようにして「品のない資本主義」が
下劣な政治家を従えて、すぐに登場してきます。

まるで主人公が導いたようにも見える皮肉。

神話たる所以です。


書くべきことは沢山ありそうです。
今日はとり急ぎここまでにします。

(東京の方では評判がよかったようですね)

天宝一はうまい

2012-03-21 10:35:48 | 食べる
前から気にはなっていました。
特に去年秋、神辺に行った時はかなり迷い
結局、後悔するハメになってしまいました。

気持ちが良い町だったのでそれを信用すべきでしたね。

ネットでは支持が多そうです。
そういうものは余り好きになれない場合があり
二の足を踏んでいました。

先日、尾道の福屋に天宝一がありました。
720mlが1400円あまり。

すごく高いお値段の酒は私の味覚が追いつかないので
この程度までなら、と買ってみました。

大正解。
美味しい酒ですね。
私の好みです。

あまり好きではないのが
重たくて、自己主張の強い酒、あるいは
オレは酒飲み、という人の支持が大きい酒。

好きなのは料理のジャマをしない酒。
上質な水のようで、口の中を洗ってくれる酒です。

結局私は「酒飲み」ではないのかもしれません。

また気候風土も関係すると思います。
温和な気候風土に合うさらりとした極上酒ですね。
北の人にはどこか物足りないかもしれません。


冷やで口に含むと、まず水の味がよろしい。
軟水の酒、特有の美味さです。

米の旨みがじわりと訪れ、アルコールが口中を洗います。

白身の刺身とか、薄味の野菜などには、こうでなきゃ。

喉越しは辛口
あと口の気持ち良いこと。


燗が更に美味いですね。

若いころから慣れ親しんだ「和」の世界です。

近年はワインの影響で、華やかな香り、個性的な味が
好まれているようですが、天宝一のような『王道』が
ありがたい。

私の少ない経験では新潟の酒が軟水であっさりです。
それを上手に花開かせたのが『寒梅』

ただ、料理には(酒)が多少前に出すぎます。

なかなか、邪魔はしないけれども美味い酒ってありません。

天寶一はそういう条件を叶えてくれる稀有な酒ですね。
独特の燗酒の香りと程よい辛さがたまりません。

死んで随分になりましたが親爺と燗を飲みたくなります。

「今の酒も悪くないじゃろ?」なんて言ってね。