『七つの会議』#4

2013-08-04 14:22:19 | 見る
池井戸原作『七つの会議』
終わっちゃいましたね。

龍頭蛇尾の感じは否めません。
それでも、出来はまずまずでしたか。


話が中途半端な気がしました。
驚きがない、
社長がらみ、それなら予想出来てました。
一課長ができることではないですからね。

その上でどこまで掘り下げるか、でしたが。

たとえば自分の生活を優先させ、会社が決めたのなら
それを「正義感」とやらで、騒ぐな、
という考えも十分にありうるでしょう。
そっちのほうが圧倒的かなあ。

それと正義漢との葛藤に焦点を当てるのも
ドラマとしてはありえたですよね。

「生活派」の奥さんや家族、もっともという事情などを
描くことが大事で、東山さんの家族と対比させます。

たしかにドラマでは「生活派」も登場します。
けれども、全体に脚本が整い過ぎているというか
あれこれに目配りをして触れてはいるけれど
散漫で、幕の内弁当になっていました。

私が焦点のあった「丼物」が好きなだけなのですがね。


「苦渋の決断」をする東山くんの格好よさ、
という平凡な仕上がりでしたね。


それにしても「日本だよなあ」と思ってしまったのは
会社の社会的な責任への言及が少なかったことです。

人命にかかわる大きな事故が起こり得ていたことへの
追及が甘すぎます。

「みんな、大変なんだよネ」では済まされない。

東電みたいな会社ができるハズですよね。
ドラマですらこれだから、日本はダメなのです。

会社や個人の生き残りとは全く違う次元に問題があり
そこと会社の軋轢こそが人間の立ち向かうべき局面です。

「失敗した、バレちゃった」で社長が負けた・・ではなく
自分たちの利益のために、社会への無責任を犯したことが
真剣に考えられなければならないことなのです。

理不尽な競争社会であるからこそ
代わりはいくらでもいる勤め人だからこそ
真剣に考え、家族や社会に恥じない生き方が必要です。

できそこないの私が言えたギリじゃないけれど。