C574という機関車をご存知でしょうか。
新津から長工デフを装備したまま日豊本線に転属してきたカマです。
(C57187と一緒に大分へ)
何処かの文章の中で『新津のボロガマC574』という言葉を見た記憶が有りますので新津時代は割合調子の悪い方のカマだったと想像します。
しかし、恰好はユニークで、実に魅力的な機関車でした。
N-2タイプ長工デフを装備したC57はこの1両だけです。
そして煙室前縁が『角型』に改造されていました。 高速機として煙室前縁を丸く作られたカマの中には一定の比率で煙室が腐食して直す際に角型にされた例が有ります。
(流石にC62は無いですが)
→C57数両のうちの1両がC574です。
(そのイメージが『ボロガマ』イメージを増幅させたかもしれません)
大分に入ったときはヘッドライトはLP-405シールドビームでした。
そのままだったら只のボロガマだったかもしれませんが、数年後LP-42に載せ替えられたのです。
(同時に転入したC57187もシールドビームでした → こちらはLP-403に)
カマを大切にするこの地区特有の『原形化改造』『美観アップ改造』です。
LP-42化によってC574は特別な一台、美しい一台になったのです。
C574は魅力的ですが、角型の煙室前面は?
→ パーツとして売られているのです。
6000番台の型番を付けられて原宿店で販売されています。 ネットでは公開しておりません。
C55用のパーツなのです。
煙室前面「C558用」
その背面です。
IMONでC55を作ったとき、ヘッドライト後ろからコードが飛び出す恰好でした。
1990年頃の天賞堂C57=「あの行き方で良い」と思ったし、実機でも丁度この位置に配線が為され、細密モデルではそれを表現していたので「よし」としたのですが、1/80と1/87の差も大きく、時代も大きく変わって居り、C55を再生産した時此処だけはパーツを作り直し、1.5Vミクロ電球を目立たず配線できるようにヘッドライトと一体ロストで成形しているのです。
「国内組立」となって作ったC551、30、50、52、57はすべてLP-403ですが、LP-42のC558とC5541の煙室前面も間違えて作ってしまったのです。(国内生産)
(間違えじゃなく、キットのお客様が差し替えたくなるだろうから作ったと工房が主張するかもしれませんが、やっぱり作ったことが間違えでは?)
なにはともあれ、こんなものが存在してしまっていますので利用してC574にしてしまいます。
平面の煙室前面ですから煙室を僅かに延長して付ける必要があることは言うまでもありません。
ナンバープレート無しで仕上がってきました。
ナンバープレートはIMONのオーダーメードで作ります。 当然色は「青」ですが周囲の意見も参考にしながら少し明るめに作ることにします。
このC574はフェニックスで組み立てて出来てきたC57第一号機なのです。
IMONのC57キットは「問題あり」だと気が付くきっかけになった機関車なのです。
乗工社以来の伝統=テンダー炭庫底板を上げて設計する癖があるのです。
九州の石炭前寄せ(九州以外でもあるとすれば尚更)がある以上少なくとも後半部は炭庫底面を正しい高さに作る必要があるのです。
悪い設計のまま組んでしまった1両(実はもう一両有ります)ですので何とかごまかして仕上げて参ります。
機関士側の塗装は上々です。
助士側もまあまあです。
一番「問題あり」と思ったのはデフの裏の補強が物凄く強そうなことです。
実は長工デフは、小工デフと比べても模型にした時に極端に取り付け強度に心配が出るデフなのです。
中でもC57130よりもC574です。 前ステーが2本と1本の違いは大きいです。
この作品の場合「機関車は猛烈に使うもの」という私の目的に合わせてうんと頑丈に作られているようです。
長工デフ独特の後側のステーとデフ裏の補強を一体にしてほとんどの強度を此処で受け持っているのです。
こんな「厚み」が見えてしまいます。
強度を損なわず、厚みを目立たなくするためのヤスリ掛け開始です。
反対側も。
黒染めしました。
こちら側も目立たなくなりました。
こうやって観察すると強度を残して削った感じが判るかと思います。
煙室に「XF-1フラットブラックを塗ります」
キャブ内部は「スカイ(に少し緑や黄を加えて僅かに色を強めたもの)」を塗ります。
エナメルですからはみ出しても平気です。 乾いてから細いマイナスドライバーで簡単に削り落とせます。 (だから少しはみ出すように塗ると綺麗に仕上げられます・・・煙室も同じ)
テンダーは例によってカッターで削ってから
細かい紙ヤスリを掛けて平面を出します。
「煤」(すす)被せと言うか、表面整えの艶消し黒を吹く前に「ぼかし」が目的で「架線注意」を先に貼って置きます。
テンダーの架線注意も貼ります。
実物写真で見える煤けて消えそうなATS[S]マークも丁寧に曲がらないように貼ります。
機関士側にも[S]を貼り、区名札(砲金区銘板)も用意します。
水色っぽいのは出来上がってきた[C574]のナンバープレートです
砲金製区銘板も仕上げます。 つまり[宮]を残して黒に塗っておくのです。
南九州のやり方は区名札差しを磨いたり飾ったりせずに、片方を撤去してその場所に砲金鋳物の区銘板をボルトで留めるというやり方ですから。
ずるいですが、製品に使っているエアタンク側面の検査表記インレタをゲットしました。
他に使い道が無さそうな「長野工場」を使います。
C574の検査表記は消え掛って居るのでほとんど消して使ってしまいます。
(エアタンクの検査表記インレタはもう少し良いものを近々発売します)
キット付属の銘板類、ただしこれは工房で余った不良品?です。
エアタンクに検査表記を。
川車の銘板取付。 実機は付いていますが真っ黒になっていて見えないです。
ラッカー「艶消し黒」を吹く機会にIMONカプラー各種を「ついで」で黒くしておきます。
使用頻度が落ちてちょっと不調になっていたガンピス扶桑ES-6を分解掃除して「黒吹き」にかかります。
ES-6は0.6mmと大きな作業向き(小さな作業には不向き)にも見えますが、塗料を送る量が調整出来て、カップが大きいのでうんと薄めた大量のラッカーを吹くような時にも絶好です。
その大きなカップに私が映ってしまったのがご愛嬌。
新津から長工デフを装備したまま日豊本線に転属してきたカマです。
(C57187と一緒に大分へ)
何処かの文章の中で『新津のボロガマC574』という言葉を見た記憶が有りますので新津時代は割合調子の悪い方のカマだったと想像します。
しかし、恰好はユニークで、実に魅力的な機関車でした。
N-2タイプ長工デフを装備したC57はこの1両だけです。
そして煙室前縁が『角型』に改造されていました。 高速機として煙室前縁を丸く作られたカマの中には一定の比率で煙室が腐食して直す際に角型にされた例が有ります。
(流石にC62は無いですが)
→C57数両のうちの1両がC574です。
(そのイメージが『ボロガマ』イメージを増幅させたかもしれません)
大分に入ったときはヘッドライトはLP-405シールドビームでした。
そのままだったら只のボロガマだったかもしれませんが、数年後LP-42に載せ替えられたのです。
(同時に転入したC57187もシールドビームでした → こちらはLP-403に)
カマを大切にするこの地区特有の『原形化改造』『美観アップ改造』です。
LP-42化によってC574は特別な一台、美しい一台になったのです。
C574は魅力的ですが、角型の煙室前面は?
→ パーツとして売られているのです。
6000番台の型番を付けられて原宿店で販売されています。 ネットでは公開しておりません。
C55用のパーツなのです。
煙室前面「C558用」
その背面です。
IMONでC55を作ったとき、ヘッドライト後ろからコードが飛び出す恰好でした。
1990年頃の天賞堂C57=「あの行き方で良い」と思ったし、実機でも丁度この位置に配線が為され、細密モデルではそれを表現していたので「よし」としたのですが、1/80と1/87の差も大きく、時代も大きく変わって居り、C55を再生産した時此処だけはパーツを作り直し、1.5Vミクロ電球を目立たず配線できるようにヘッドライトと一体ロストで成形しているのです。
「国内組立」となって作ったC551、30、50、52、57はすべてLP-403ですが、LP-42のC558とC5541の煙室前面も間違えて作ってしまったのです。(国内生産)
(間違えじゃなく、キットのお客様が差し替えたくなるだろうから作ったと工房が主張するかもしれませんが、やっぱり作ったことが間違えでは?)
なにはともあれ、こんなものが存在してしまっていますので利用してC574にしてしまいます。
平面の煙室前面ですから煙室を僅かに延長して付ける必要があることは言うまでもありません。
ナンバープレート無しで仕上がってきました。
ナンバープレートはIMONのオーダーメードで作ります。 当然色は「青」ですが周囲の意見も参考にしながら少し明るめに作ることにします。
このC574はフェニックスで組み立てて出来てきたC57第一号機なのです。
IMONのC57キットは「問題あり」だと気が付くきっかけになった機関車なのです。
乗工社以来の伝統=テンダー炭庫底板を上げて設計する癖があるのです。
九州の石炭前寄せ(九州以外でもあるとすれば尚更)がある以上少なくとも後半部は炭庫底面を正しい高さに作る必要があるのです。
悪い設計のまま組んでしまった1両(実はもう一両有ります)ですので何とかごまかして仕上げて参ります。
機関士側の塗装は上々です。
助士側もまあまあです。
一番「問題あり」と思ったのはデフの裏の補強が物凄く強そうなことです。
実は長工デフは、小工デフと比べても模型にした時に極端に取り付け強度に心配が出るデフなのです。
中でもC57130よりもC574です。 前ステーが2本と1本の違いは大きいです。
この作品の場合「機関車は猛烈に使うもの」という私の目的に合わせてうんと頑丈に作られているようです。
長工デフ独特の後側のステーとデフ裏の補強を一体にしてほとんどの強度を此処で受け持っているのです。
こんな「厚み」が見えてしまいます。
強度を損なわず、厚みを目立たなくするためのヤスリ掛け開始です。
反対側も。
黒染めしました。
こちら側も目立たなくなりました。
こうやって観察すると強度を残して削った感じが判るかと思います。
煙室に「XF-1フラットブラックを塗ります」
キャブ内部は「スカイ(に少し緑や黄を加えて僅かに色を強めたもの)」を塗ります。
エナメルですからはみ出しても平気です。 乾いてから細いマイナスドライバーで簡単に削り落とせます。 (だから少しはみ出すように塗ると綺麗に仕上げられます・・・煙室も同じ)
テンダーは例によってカッターで削ってから
細かい紙ヤスリを掛けて平面を出します。
「煤」(すす)被せと言うか、表面整えの艶消し黒を吹く前に「ぼかし」が目的で「架線注意」を先に貼って置きます。
テンダーの架線注意も貼ります。
実物写真で見える煤けて消えそうなATS[S]マークも丁寧に曲がらないように貼ります。
機関士側にも[S]を貼り、区名札(砲金区銘板)も用意します。
水色っぽいのは出来上がってきた[C574]のナンバープレートです
砲金製区銘板も仕上げます。 つまり[宮]を残して黒に塗っておくのです。
南九州のやり方は区名札差しを磨いたり飾ったりせずに、片方を撤去してその場所に砲金鋳物の区銘板をボルトで留めるというやり方ですから。
ずるいですが、製品に使っているエアタンク側面の検査表記インレタをゲットしました。
他に使い道が無さそうな「長野工場」を使います。
C574の検査表記は消え掛って居るのでほとんど消して使ってしまいます。
(エアタンクの検査表記インレタはもう少し良いものを近々発売します)
キット付属の銘板類、ただしこれは工房で余った不良品?です。
エアタンクに検査表記を。
川車の銘板取付。 実機は付いていますが真っ黒になっていて見えないです。
ラッカー「艶消し黒」を吹く機会にIMONカプラー各種を「ついで」で黒くしておきます。
使用頻度が落ちてちょっと不調になっていたガンピス扶桑ES-6を分解掃除して「黒吹き」にかかります。
ES-6は0.6mmと大きな作業向き(小さな作業には不向き)にも見えますが、塗料を送る量が調整出来て、カップが大きいのでうんと薄めた大量のラッカーを吹くような時にも絶好です。
その大きなカップに私が映ってしまったのがご愛嬌。