C574_[宮]

2012-07-15 | 鉄道模型
C574という機関車をご存知でしょうか。

新津から長工デフを装備したまま日豊本線に転属してきたカマです。

(C57187と一緒に大分へ)

何処かの文章の中で『新津のボロガマC574』という言葉を見た記憶が有りますので新津時代は割合調子の悪い方のカマだったと想像します。

しかし、恰好はユニークで、実に魅力的な機関車でした。

N-2タイプ長工デフを装備したC57はこの1両だけです。

そして煙室前縁が『角型』に改造されていました。 高速機として煙室前縁を丸く作られたカマの中には一定の比率で煙室が腐食して直す際に角型にされた例が有ります。
(流石にC62は無いですが)
→C57数両のうちの1両がC574です。

(そのイメージが『ボロガマ』イメージを増幅させたかもしれません)

大分に入ったときはヘッドライトはLP-405シールドビームでした。

そのままだったら只のボロガマだったかもしれませんが、数年後LP-42に載せ替えられたのです。

(同時に転入したC57187もシールドビームでした → こちらはLP-403に)

カマを大切にするこの地区特有の『原形化改造』『美観アップ改造』です。

LP-42化によってC574は特別な一台、美しい一台になったのです。

C574は魅力的ですが、角型の煙室前面は?

  → パーツとして売られているのです。
6000番台の型番を付けられて原宿店で販売されています。 ネットでは公開しておりません。

C55用のパーツなのです。


煙室前面「C558用」


その背面です。

IMONでC55を作ったとき、ヘッドライト後ろからコードが飛び出す恰好でした。
1990年頃の天賞堂C57=「あの行き方で良い」と思ったし、実機でも丁度この位置に配線が為され、細密モデルではそれを表現していたので「よし」としたのですが、1/80と1/87の差も大きく、時代も大きく変わって居り、C55を再生産した時此処だけはパーツを作り直し、1.5Vミクロ電球を目立たず配線できるようにヘッドライトと一体ロストで成形しているのです。

「国内組立」となって作ったC551、30、50、52、57はすべてLP-403ですが、LP-42のC558とC5541の煙室前面も間違えて作ってしまったのです。(国内生産)

(間違えじゃなく、キットのお客様が差し替えたくなるだろうから作ったと工房が主張するかもしれませんが、やっぱり作ったことが間違えでは?)

なにはともあれ、こんなものが存在してしまっていますので利用してC574にしてしまいます。

平面の煙室前面ですから煙室を僅かに延長して付ける必要があることは言うまでもありません。


ナンバープレート無しで仕上がってきました。

ナンバープレートはIMONのオーダーメードで作ります。 当然色は「青」ですが周囲の意見も参考にしながら少し明るめに作ることにします。


このC574はフェニックスで組み立てて出来てきたC57第一号機なのです。

IMONのC57キットは「問題あり」だと気が付くきっかけになった機関車なのです。

乗工社以来の伝統=テンダー炭庫底板を上げて設計する癖があるのです。

九州の石炭前寄せ(九州以外でもあるとすれば尚更)がある以上少なくとも後半部は炭庫底面を正しい高さに作る必要があるのです。

悪い設計のまま組んでしまった1両(実はもう一両有ります)ですので何とかごまかして仕上げて参ります。


機関士側の塗装は上々です。


助士側もまあまあです。


一番「問題あり」と思ったのはデフの裏の補強が物凄く強そうなことです。

実は長工デフは、小工デフと比べても模型にした時に極端に取り付け強度に心配が出るデフなのです。

中でもC57130よりもC574です。 前ステーが2本と1本の違いは大きいです。

この作品の場合「機関車は猛烈に使うもの」という私の目的に合わせてうんと頑丈に作られているようです。

長工デフ独特の後側のステーとデフ裏の補強を一体にしてほとんどの強度を此処で受け持っているのです。


こんな「厚み」が見えてしまいます。


強度を損なわず、厚みを目立たなくするためのヤスリ掛け開始です。


反対側も。


黒染めしました。


こちら側も目立たなくなりました。


こうやって観察すると強度を残して削った感じが判るかと思います。


煙室に「XF-1フラットブラックを塗ります」


キャブ内部は「スカイ(に少し緑や黄を加えて僅かに色を強めたもの)」を塗ります。

エナメルですからはみ出しても平気です。 乾いてから細いマイナスドライバーで簡単に削り落とせます。 (だから少しはみ出すように塗ると綺麗に仕上げられます・・・煙室も同じ)


テンダーは例によってカッターで削ってから


細かい紙ヤスリを掛けて平面を出します。


「煤」(すす)被せと言うか、表面整えの艶消し黒を吹く前に「ぼかし」が目的で「架線注意」を先に貼って置きます。


テンダーの架線注意も貼ります。


実物写真で見える煤けて消えそうなATS[S]マークも丁寧に曲がらないように貼ります。


機関士側にも[S]を貼り、区名札(砲金区銘板)も用意します。

水色っぽいのは出来上がってきた[C574]のナンバープレートです


砲金製区銘板も仕上げます。 つまり[宮]を残して黒に塗っておくのです。

南九州のやり方は区名札差しを磨いたり飾ったりせずに、片方を撤去してその場所に砲金鋳物の区銘板をボルトで留めるというやり方ですから。


ずるいですが、製品に使っているエアタンク側面の検査表記インレタをゲットしました。

他に使い道が無さそうな「長野工場」を使います。

C574の検査表記は消え掛って居るのでほとんど消して使ってしまいます。

(エアタンクの検査表記インレタはもう少し良いものを近々発売します)


キット付属の銘板類、ただしこれは工房で余った不良品?です。


エアタンクに検査表記を。


川車の銘板取付。 実機は付いていますが真っ黒になっていて見えないです。


ラッカー「艶消し黒」を吹く機会にIMONカプラー各種を「ついで」で黒くしておきます。


使用頻度が落ちてちょっと不調になっていたガンピス扶桑ES-6を分解掃除して「黒吹き」にかかります。

ES-6は0.6mmと大きな作業向き(小さな作業には不向き)にも見えますが、塗料を送る量が調整出来て、カップが大きいのでうんと薄めた大量のラッカーを吹くような時にも絶好です。

その大きなカップに私が映ってしまったのがご愛嬌。






八雲工芸C622緊急レポート

2012-07-14 | 鉄道模型
八雲工芸からHO1067のC622が発売されました。

http://www2.tbb.t-com.ne.jp/yakumo/

こちら↑のHPをご覧になれば綺麗な写真が載っていますので写真レポートの必要は余り無いのかもしれませんが、それでも「お節介」緊急レポートをしたいと思います。

実はPEMPベースということで期待していなかったのですが、想像より遥かに好く出来た力作でびっくりしたのです。


ベースであるPEMPのC62とは「箱では無関係」という感じです。


クッション材はウレタン(=鉄道模型としては普通)ですから10年程のうちにはIMONの紙箱に移したいところです。


驚きの中心は“空気作用管”です。

美しくて尚且つ砂撒管元栓まで配管されています。 IMONの蒸機はこれが出来ていません。 はっきり負けました。

この美しい空気作用管を実現するために加減弁引棒が瞬間接着剤による取付らしいですが研究しなくてはならないと感じました。


他社製品や実機とよく比較していませんが、北海道式のギター弦と内地式が混ざったC622のぐちゃぐちゃの空気作用管が表現されています。


PEMPC62の空気作用管(手前)エッチングで作っていますので少し「ぺちゃんこ」なイメージです。

C622(日立)とC6223(川車)の作用管元栓の間隔の差の表現。


保持する十文字の支えが見えるクルクルパー周辺


キャブ前の配管は立体的です。


全体としては艶が有る塗装、煙室側面は艶消しですが煙室前面は艶有りです。

実物は煙室前面艶有り、ボイラーカバー(艶有り)と比べるとはっきり艶がない煙室側面、しかし前面/側面間には境界線は無いのです。

おそらく煙室前面と煙室扉はPEMP製品のように艶が無い耐熱塗料なのでしょうけれど、ウェスで磨かれているうちにボイラーカバーに負けないほど艶々になってしまうのだと思います。

煙室前面が艶消しのPEMP蒸機には少し違和感がありました。


前カプラーはIMONカプラーHO-301を使っていただいています。


灰除けが後の糊付けなのか少し艶が強いです。


テンダー後部、カプラーHO-401を使っていただいております。


¥323,400 です。 

1989年のC622ニセコ仕様は¥248,000ですからそれよりは高いですが、1997年のC6223は¥355,000なので努力した価格であると思います。

http://www.t3.rim.or.jp/~boogie/c622.htm

http://www.morii.jp/railmodel/products/sl.html


実に長くてスマートなC62の雰囲気を伝えていると思います。

ゼロイチや前進ばかり見ていたせいか(50回以上は撮りに行った→)C62ニセコ号を牽くC62の華奢で小さい事、背の低い事は強烈な印象になっています。


この模型の最大の問題点は①動輪 ②バルブギヤです。

黒染めをしていないので余計に目立ってしまうのが実に残念な「2大欠点」です。

①動輪
本物のボックス動輪は「ボックス」(或は箱型輪芯)と言うだけあって中空になっています。
それを実現しようとしてしまったのがこのボックス動輪です。
実現は2ピースにして重ねる事によって実現しています。
結果、実物の何倍も厚い輪芯になってしまい、外から見えるディティールを表現する余裕がなくなり「平板で分厚い」動輪になってしまったのです。
*平板で凹凸が足りない事
*厚みが凄い事
   →どちらも致命的と言ってよいと思います。
(ワンピースである実物では有得ない位置にあるバリも猛烈です)

結果として動輪だけタイヤ厚を2.2㎜にしています。

16番のタイヤ厚が2.7㎜であることを考えればそれでも当初は優秀だったのです。

しかし、実物の(か細い)車輪厚はHOスケールで1.5~1.6㎜程度ですし、輪芯はもっとかけ離れた薄さ、半分以下という感じです。

時代が進み、他の部分の作りが「細く」「細かく」なって「この欠点」が目立ってしまったのです。

②バルブギヤ
かなり太いです。 加減リンクの中にラジアスロッドを通す構造に拘ったのが全体が太くなる原因になったのではないかと考えたりします。
クロスヘッド等の表情も残念です。
(当初製作した会社の力量が足りなかったと確信しています)


PEMPと今回の八雲の比較です。


ストーカーのネジ部分は流石に省略したのかもしれません。

しかしこの「つくり」では石炭取り外し式に作るのも困難で、廃車体を脱するためにはお金が掛っていそうなテンダー内部のディティールを殺す覚悟が必要です。


テンダー台車は軸バネ式ですが、外観を良くすることよりも「軸バネだぞ!」を強調する目的なのか染めていない銅色のバネが「俺は模型だ!」と宣言してしまっています。

IMONのテンダー台車に交換する手が有ります。


PEMPには無い灰箱底面を追加した八雲工芸。 

モーターもPEMP時代(最高速度60㎞/hと言われていました)と方針を180度変えて相当な高速回転です。


IMONを完全に超える「木組みまで表現したキャブインテリア塗装」に至った八雲工芸C62。



意欲的な製品を開発してきたPEMP製品の中にあって蒸機だけは駄目と感じていました。

それ故ノーマークだった八雲のC62ですが、この溢れる努力が感じられる製品を見てC62はまだ出番が遠いかなと感じ、ほっとした次第です。







三ヶ月表彰2012ー07

2012-07-13 | 鉄道模型ではない仕事
IMONグループ小売り部門の3ヶ月表彰式が行われました。

今回は家具、電器、ジュエリーは不振でモデルス関係が多かったです。

モデルスの若手3名のうち2名が予算達成で表彰されました。


中溝裕介


板橋昌紀 


経理部長による乾杯の発声。


最後の手締めは今日は小室店長です。


一本締めです。 


景気が世界中で減速傾向で心配です。

いつもお客様に目を向けて精進して行かなくてはなりません。






三都物語2012-06④完

2012-07-12 | 鉄道模型ではない仕事
京都へ向かいます。


神戸線特急と併走です。 宝塚線急行は10秒ほど遅れて付いてきています。


まだ三線区間。


大山崎手前、併走はなくすれ違いでした。


今では阪急にとって限りなく手強いJR在来線の下を潜ります。


京都市内地下鉄区間に入ります。


西院駅通過。


四条烏丸駅で下車。


京都パルビルから見ます。


エレベーターホールです。


四条通り側の眺め、右へ行くと次の通りは烏丸通りです。

ビル名変更を考えなくてはなりません。 (パルビルは前のオーナーによる名前)

●井門四条東洞院(いもんしじょうひがしのとういんびる)ビル

*四条と東洞院通りの交差点の南西角にあるから

*眼前の交差点名も「四条東洞院」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B4%9E%E9%99%A2%E9%80%9A

↑この狭い路地「東洞院通り」が大路で、今では京都で一番重要な南北の通り「烏丸」が小路とは笑えます。

●井門長刀鉾町ビル(いもんなぎなたほこまちびる)

*住所表記からの名称(更に四条を付けてもかまいません)

http://map.goo.ne.jp/address/26/106/333/

長刀鉾町は今回使用しない方が良さそうな感じがします。

四条のうち烏丸~東洞院通りの南北両側が祇園祭のスタート地点でもある「長刀鉾町」で、当該ビルはその南東側の端になります。


四条を東へ歩くと見慣れたIMONのロゴが見えてきます。


内部・・・工事中です

空室が多かった井門四条ビルですが2フロアテナントが決まり、ようやくフル稼働になります。


地下の「鳥貴族」は夜だけの営業なので“お試し”はなかなか困難です。


正面から撮っておきます。

井門明治安田生命ビル(烏丸御池)に向かうのですが、今日は堺町通を上ってみます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%BA%E7%94%BA%E9%80%9A


包丁屋さんが並んでいます。


京湯葉、千丸屋。

http://www.senmaruya.co.jp/


向いの店舗は相当古そうです。


錦湯、お風呂屋さんです。

http://tabitano.main.jp/7nisikiyu.html


錦小路を横切ります。

http://www.kyoto-nishiki.or.jp/


足袋屋さん。


「キンシ」はキンシ正宗でしょうか。

http://www.kinshimasamune.com/

しかし此処はイタリヤ料理店です。

パスタセット(3種)¥900、パスタまたはピザのコース¥1,200


丹波牛鉄板焼肉『いづつ家』

http://www.sanjou-izutsuya.com/


画廊『里見有清堂』

http://www.kyoto-art.net/list/detail/162


『堺町画廊』

http://sakaimachi-garow.com/top.html


紫野『和久傅』(わくでん)堺町店 (料亭)

http://www.wakuden.jp/shop/sakaimachi/index.html


くらふと・ギャラリー集

http://www.blogger.com/profile/13080316968979445423

http://www.kyoto-wel.com/shop/S81550/


これはなんでしょうか・・・・


御池の通りに出ました。


御池の通り添いにもギャラリーの様な建物があります。


これもそうでしょうか・・・


烏丸御池遺跡

http://www.city.kyoto.jp/somu/rekishi/fm/ishibumi/html/na131.html

不動産屋が一番恐れる「遺跡」です。


井門明治安田生命ビル 今日は横目で見ながらその向いのビルへ。


明治安田生命京都ビル内で報告会です。

ほぼ満室稼働になってきて報告会会場が作れないのです。


こちらのビルは建物が古いので耐震補強がこんな斜交いになってしまっています。


報告会会場から井門明治安田生命ビルを見ます。


我々の姿が映っています。 左から1/4、下から1/3の白いシャツ姿がそれです。


地下はまだ2ブロックの「空き」があります。 地下鉄から直結の強みが生きて欲しいです。


1Fのテナントセブンイレブンさんによる自動販売機。


壁を取り払ったエレベーターホール。


報告会終了後売り物件を見に行きます。 これはその中の空室です。


私1人で東京に帰ります。 京都駅売店です。


炭火焼き風『焼きとり重』白味噌入りだれ使用(←この文句に惹かれたのですが)


余り美味しくはなかったです。

駅弁と言っても「JRの駅弁」風でぶよぶよした感じ。 45点。






三都物語2012-06③

2012-07-11 | 鉄道模型ではない仕事

肥後橋のホテルから歩いて行きますとIMONの看板が見えてきて嬉しくなります。


井門瓦町ビル、北面も石を張りましたので面目一新です。


まだ朝が早いのでIMONSパーキングもお客様無しです。


入口も一新されて居ます。


PM、BM会社との待ち合わせ時間まで時間がありますのでモーニングセットを頂きます。


少し緑を増やしました。


大阪は緑が少ないのでビルオーナーが少しでも植えるのが大事です。


花壇、月極表示を改良しなくてはなりません。


「ビル名」はエントランス上に表示せず、エントランス横に立てました。


綺麗に整理された自転車。


パーキングタワー。


改装前、エントランスが有る南面です。


改装後の南面です。 施工した戸田建設による写真で、電線をカットするなどいじってありますので本当ではなく『絵』みたいな感じです。


改装前、窓の上には「メクラ」の排煙窓が付いていました。


改装後、排煙窓がガラスになり「明るく」「開放感ある」雰囲気になりました。


改装前の瓦町ビル。


改装工事中の姿。


現在の姿です。

(それにしても電線に囲まれて生活する日本人は大変です)

大阪本町・瓦町ビルを後にして昼食を済ませて京都へ向かいます。

昼食;昨夜宴会で話題になった『いか焼き』に会うためPM会社の方に連れて行って貰います。


大阪駅地下街直結、阪神百貨店地階“スナックパーク”にやってきました。 我々総員5名。

http://www.rurubu.com/sight/detail.aspx?BookID=A4000310


目当ての『いか焼き』です。 (色々な「いか焼き」が有ります・・・これはプレーン)

http://www.mapple.net/spots/G02700273604.htm


たこ焼きも・・・

↓栄食品の¥140×5が「いか焼き」です。   こちらは「たこ焼き」↓各種です。


 ↑↑ お好み焼き各種 ↓↓


 ↑↑お好み焼き各種     こちらが「ちょぼ焼き」↑↑です。


「ちょぼ焼き」売場。


「ちょぼ焼き」です。

http://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27009988/

なにやら猛烈な満足感(大人になってよかった!)を味わったものの、似た様なモノばかり沢山食べた感じがします。


PM会社の人達と別れて阪急梅田から電車に乗って京都へ向かいます。