B6 2305

2011-03-29 | 鉄道模型
震災で「箱ごと」棚から床へ落下した模型が数十両有ります。

その全てがHO1067の模型です。 (殆どが機関車)

工作机が息を吹き返してからその被害調査、修理、そしてケーディーからIMONカプラーへの換装作業をどんどん進めてしまおうと企んでいます。

ケーディーに対しては未練は全くありません。

もし、マグネマチックカプラーが必要になってもケーディーを使っても良いと言う気持ちにはなりません、IMONが作らなくては「話にならない」という気持ちになっています。

(作ると言っているわけではありませんです)


被害が割合大きかったと感じるのはIMONのC11です。

もちろん外側の箱に入っていれば厚いウレタンと外箱の変形で衝撃を吸収したでしょうけれど、スペース節約で青い化粧箱だけにしてありました。


ロスト製の連結器は意外に強く、床板が負けてしまっています。

分解して注意深く「真っ直ぐ」へと戻すだけです。


心配したC11254(門デフ)は、IMONカプラーHO-401(エンドビーム用)が前後に付いていますのでそれが壊れる事によって機関車には被害無しです。

HO-401の壊れ様はこの写真の通りです。


ケーディー#711はこの様に壊れました。

IMONカプラーHO-101の壊れ方の例も画面に入れておきます。
(足が折れているだけでなく胴がかなり曲がっています)


ロスト自連からHO-101に換装してあったC1163はやはりカプラーが壊れる事によって助かりました。

(取付方が一体どうなっていたのか????頭をひねってしまいます)


単にバラバラになるだけではなく連結器本体上下とも胴が曲がってしまっています。

(この様にして衝撃を吸収して機関車を守るのも連結器の大事な役目と思い知りました)


2305(B6、2120型)はケーディーが粉砕されたのでHO-101に付け替えました。


ところが取り付けてみると「伸縮機構」=「ナックルの伸縮ガイド部分」が丸見えです。


こういう時の為の「飾りカプラーポケット」です。

向かって右側、ブレーキホース取付部を逃げるためにヤスリで大きく削り落としました。


取り付けてみると向かって左側も解放テコの支えと干渉します。

すでに結構「削り落し」をやってしまって居るのでもう引き下がる事は出来ません。


削り落としました。

右側はオリジナルの飾りカプラーポケット・・・「ブレーキホース逃げ」は最初からちゃんと意識されている・・・D51にはそのまま付けられます。


HO-101に換装完了。




B6は小さいのでカプラーが大きく見えます。


ついでに形式写真を撮ってしまいます。




もしかして右側運転台でしたっけ・・・と思ってこちら側もロッドを下げて撮影します。












なかなか好ましい製品だと思います。


ところで息を吹き返した工作台です。

自分ながら、被災した状況と大差ない「散らかりよう」だと思います。

しかし綺麗な工作台より1台でも多くの模型に命を注ぎ込みたいです。





木次の牛乳

2011-03-28 | ノンジャンル

我家の冷蔵庫から発見しました。

木次線出雲坂根の三段スイッチバックに思いを馳せながら一口頂きました。

管首相は国外に逃げたらしいとかつまらない冗句も流れていますが最近聞いた鉄道に纏わる話を幾つか書きます。

① 鉄道に纏わる事故死者はゼロ;中越地震での新幹線脱線の教訓から脱線しても大事故にしない対策を施工済みだったので多数走行中だった東北新幹線でも死者を出さなかった。
鉄道員全体のレベルの高さも証明された。

② 首都圏のJRについても一部路線と駅等は東電から電力供給を受けているので自給自足できない。

③ 現在運転本数を減らして節約した分JR東の発電所から東電に電力供給を行っている。

と言うことです。

鉄道ファンとしてはちょっぴり嬉しい気持ちです。



 

ED29

2011-03-26 | 鉄道模型

HO1067FABのED29に汚しを掛ける事に致します。

というのは、かねてから汚しを掛けたかったのですが、夕張11型14号機に汚しを掛ける機会に同時に掛けてしまおうと思い立ったのです。


製造はワールド工芸ですから痛めないように気をつけながら分解いたします。 台車を外し、


下回り=動力装置を外します。


事のついでにケーディー→IMONカプラーへ交換します。


窓セルは「平面」もでないぺらぺらのフィルムです。 これを剥がしますので、ついでに運転室内部を淡緑に塗ります。

写真では良く見えませんが効果的です。

TAMIYAのSKYに何か(←スミマセン忘れました)を少し足したモノを使って居ます。

SKYそのままでもあまり問題ないと思います。

エナメルですのでハミ出したら乾いてから細いマイナスドライバーで綺麗に削り落とせます。

(外から汚しを吹くと内側の汚れもいい感じになります)


塗り終わりました。 結構簡単です。


ナンバープレート、ヘッドライトなどマスキングして


汚しを吹き終わりました。


こんな感じです。


電関で汚しが有りがたいのは、屋根とパンタグラフの馴染み具合がぐっと自然になるところです。


ヘッドライトがひん曲がってしまいました。 片方のステップはどうしました?

実は完全に仕上がった状態で仕掛品の場所に置いておいたら大震災で転落しました。

完成写真を夕張14号機と「続行運転」で撮ろうと企んでいたら、撮影予定日の数時間前に被災して仕舞ったというわけです。


ステップの状況です。


こちらも曲がっています。

直し方はゆっくり時間を掛けて慎重に指で戻す・・・・しかないです。

ステップの場合少し道具も使いました。


なんとか恰好になりました


戦時中に東芝が各地の私鉄向けに作っていた標準的な凸型電気機関車です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%89%84ED37%E5%BD%A2%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%A9%9F%E9%96%A2%E8%BB%8A


こういうタイプはワールド工芸にぴったり合うモデルだと思います。




反対サイド
       ・・・と思って居たら、ドアの付き方から考えると運転台は右側かなと思い始めました。


多分こちら側が運転台ですね。


この辺りから見ると結構狭軌感が出ていてなかなか好ましい雰囲気です。


被災したとは言え、これに関しては割合に軽くてよかったです。






夕張鉄道 14号機

2011-03-25 | 鉄道模型

仕上がりを先にお見せするのは心苦しいですが・・・こういう機関車です。

モデルワーゲンベースIMON特製品の夕張11型が1両「手つかず」で残って居ましたので我家の標準的な「仕上げ」を施して登録することにしました。

作業は「分解」「色差し」「吹付け」を終えて残りは「再組立」だけという状態の時に東日本大震災となりました。

工作室は大打撃を受けて工事は一週間止まりましたが、奇跡的にこの機関車だけは全く被災せず、無事最終の「組立」を終えました。

バラバラの状態で露出していたくせに地震を見事潜り抜けた幸運機関車です。


モデルワーゲンオリジナルの製品にはバランスウェイト内側も弧を描くこの↑9200型の動輪が使われていました。

夕張11型は「8620の上回りに9600の下回りを組み合わせた機関車」と言われることがあります。

それは間違いです。

「8620の上回りに9200の下回りを組み合わせた機関車」と言うべきです。

なぜなら動輪径1125mmは9600(1250mm)より結構小さく9200(1125mm)のサイズだからです。

「見た目」は日本製でバルブギヤーが似て時代が近いことから下回りの雰囲気は9600の「見た目」に近く感じますが、機関車の大きさ、能力(→担うべき役割)が全然違うのです。

C12,C56は約460馬力

C11、8620は約610馬力

9600、C58は860~880馬力

C57は1080馬力

と言う具合になっています。

夕張11型は8620型程度の力で貨物牽引を求められたカマです。 9600の代役が務まるカマではありません。

動輪径は9200と同じです。

だからといって夕張11型に9200の動輪をそのまま使うとはトンデモナイ事です。

(ところで↑この馬力は最大蒸気圧の80%での計算値です。 最大蒸気圧の場合はもう少し「力」がありそうです・・・1620馬力のC62牽引のダイヤ通りマイテ付旧客14連の特急【つばめ】を機関出力2200馬力のDD51単機で牽くのは到底無理と思います・・・・液体変速機DLの場合×0.8しなくてはならないからです・・・・真の「力」はC62「2025馬力」VSDD51「1760馬力」←それが実感に近いと思います)


さて、モデルワーゲンキットベース特製完成品と言いますが(前下部のRを実物通りに作り直した)キャブ、動輪、ロッド&バルブギヤー全て(実物は網目があったことが判ったのでその様に直した)ランボード&デッキ上板、テンダー側板、上板、動力関係の全て(テンダーモーターを火室内吊掛に変更)と言う具合に「新規に作った方が良かったんじゃないか?」というほどパーツを作って入れ換えてしまった製品です。

その参考にしたのがモデルワーゲンから模型と同時に出た夕張鉄道11型図面集でした。

(えっ?どうして?↑と誰もが思いますよね・・・)


まずはロッド・バルブギヤを黒染します。

いさみやの常温黒染液です。


動輪輪芯 ; 黒亜鉛メッキ(艶が無く、より黒く染める事が出来ますが通電は駄目)
動輪タイヤ;黒ニッケルメッキ(艶があり、通電は大丈夫)
と比べても「より黒く」染まったと思います。

動輪輪芯は緑色っぽくなってしまいました。 (作り直した部分ですからIMONの責任ですね)

これは黒亜鉛メッキに時折見られる現象です。


反対サイドも


黒染します。

バルブギヤー類は乗工社スタイルを受け継いで「つや消しニッケルメッキ」を掛けてありました。

ロストで作るクロスヘッドはメッキも乗りにくく黒染も染めにくいです。


動輪の塗装に掛かります。

いつものように

①動輪を回しながらタイヤ側面にマッハシールプライマーを筆塗り

②輪芯を筆塗り(タイヤ部分にハミ出しOK)(塗料は黒+汚れ色+(筆塗り用に)リターダシンナー)

③動輪を回転させながらタイヤ側面も筆塗り (出来れば厚く塗りたい)

④バランスウェイトを筆塗り

と言う手順です。 この写真は「②」がもうすぐ終わるところです。 いつもの塗料ですが、この写真では随分茶色に見えますね。

「純粋な黒」は蒸機の色とは全然違う色です。 それはブラックボディーのカメラの色です。


④まで終わった状態です。

動輪中心部は軸=ステンレス、軸の回りの「面取り」部分=黒亜鉛メッキという色分けになっていますが、当然実物は鉄同志で「面取り」してありますのでロッドと同色である必要があります。

エナメルの「ガンブラック+クリヤーオレンジ+クリヤーイエロー」を筆塗りします。

無彩色に見える「金属」ですが塗料の出す色と比べて暖色系に色がずれていますのでオレンジとイエローを混ぜないと雰囲気が近付きません。

更に実物は「飴色の油」と「煤」がまぶされていますので方向性はぴったりです。


先輪とテンダー車輪も同様に筆塗りしました。


マスキングして「汚れ」を吹きます。

マスキングテープを節約するためどんなモノでも使います。

ラベルまで使ってしまって申し訳ありません・・・・ラベルを剥がした箱は「モノ入れ」になって居ます。


マスキングします。

キャブの窓セルは

丸窓 ; マスキング

それ以外;剥がして吹付け後新しいモノを貼ります。

丸く切った(様に見える)マスキングテープは正十二角形に切ってあります。


吹き付け前に筆で汚しを付けておきます。


FABのED29と一緒に汚しを吹く事にします。


ついでにケーディー置換用のIMONカプラーをごっそり「汚し吹き」に掛けます。

ナックルの頭にプライマーを塗り、肉抜きの外側ともども錆色を塗っておきます。

実際にどんどん使ったら直ぐ駄目になってしまうかも知れませんが・・・


2011-03-11 0:03 吹き終わった夕張14号機です。

C57以降の製品のフロントビームにそのまま取り付けるIMONカプラーHO-301ではケーディー#711を付ける前提で開けられた欠き取り部(幅;6mm)ではこの写真のように少し隙間が出来てしまいますが、この写真で判る通り「たいした問題ではない」です。

HO-301、HO-401はカプラーポケットの上下でプラスチックの材質を変えていますので「柔軟な動き」と「ネジを強く締め込んでもカプラーの動きが硬くならない変形しないポケット」を両立しています。

「この状態で乾燥1日」と思っていたわけですが、この14時間40分余後大地震が起こりました。


一回出した写真ですが、ゴムマットが半分近くまで机の外にハミ出しながら転落を免れた情景です。


組み立てて仕上がりました。


台枠には「ウェザーシステム」で少し錆色をまぶしてあります。 (安直ですみません)




石炭の掻き取り口にも石炭(IMONの旧HO石炭・・・テンダー上と同じ)を積んでいます。