水沼先生の“01逢いたや2015”を続けます。 水沼先生のレポートは青■で書き込みます。
同行した松岡君のレポートも併せて書き込みます。 松岡君のレポートは緑■で書き込みます。
地図と01の走行したコースです。 by松岡君(大きく拡大できます)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9b/fec86e43bf49d6338270b0419f6ab539.jpg)
赤い↑矢印が「行き」です。
青い↓矢印は「帰り」です。
撮影日記
2015年10月3日、25回目の統一記念日を迎えたドイツ連邦共和国。 これを記念して旧西独ミュンヘンから旧東独アルンシュタットまで記念臨時列車が運転されました。
往路はバンベルクで客扱いを行ったのち、フラケンヴァルト峠を越えて旧国境駅プロープストツェラ、東独01の配置区ザールフェルトを経由してアルンシュタットへ向かうルート。 復路はチューリンガーヴァルト峠を越えてオーバーホフ、シュヴァインフルトを経由してバンベルク、ニュルンベルクへと帰ってくるルートでの運転でした。
主催者はEisenbahn Nostalgiefarten Bebra e.V.、一部客車を除き、車両の手配と運転はバエイエルン鉄道博物館が担当しました。
4 最後の追っかけ
朝、カーテンを開けると昨日までの好天が嘘のようにやっぱり空のほとんどに雲が広がる。
01曇りだ。
今回もジンクスは守られた。
ミュンヘンからの大学生A君も参加、ほとんど撮り鉄は初心者だ。 松岡君のナビで最初のお立ち台、バイエルスドルフ~ケルスバッハ間の田園地帯でカメラを構えた。 昔からの電化区間で架線柱が古いらしい。 空は7割がた雲に覆われている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/5f/5da5d20ee31a7c7bb20be6799af0c287.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/fe/199230a692de1b52af43bfab6d5e3caf.jpg)
IC、各停が次々と姿を現す。
しかし少しずつ空は明るくなってきて01が来る前から日が射してきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/21/d0c76849c26ddf517d0c26aecf889204.jpg)
朝日の中を01 180を先頭に煙突回りからドレーンを吹き上げ、猛烈なスピードでやってくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/a0/a9f0f53f3c1fa1a91a654e62003dfa29.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/5c/6c41d2a8a6ac96047ca9690cc20ac691.jpg)
次位の01 66の運転席のマックス君は我々に気がついたようで大きく指を立てて合図してくれた。
早朝6時頃にミュンヘンを発った列車はKombiverkerの新型電機BR185に牽引されてニュルンベルク中央駅へ。ニュルンベルク中央駅からは先頭に01 180+2066、最後尾にV100 1365が連結されました。
ニュルンベルクを発って約40分、最初の撮影地に01がやってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a8/74c453ec1e8f98482931c1b22c1f1589.jpg)
Baiersdorf ~ Kersbach 松岡さん撮影
ニュルンベルク~バンベルク間は1930年代の電化当時の架線柱が残っている珍しい区間ですが(画像の架線柱は恐らく戦後のものだと思います)、複々線化工事のため間もなく見納めです。 シャッターを切ったあとに両方の01の運転台に手を振ったところ、みなさんが僕らに気づいて手を振り返してくれたのは嬉しかったです。
ここから必死の追っかけでギリギリFrankenwaldbahnの勾配区間のハイライトに間に合いました。
直前に日が当たる幸運に驚喜しつつ、急いで撤収し次のポイントへ向かう。
01は速くこちらも相当跳ばさないと追いつかない。 次の撮影地は山の中、フランケンバルデンの勾配区間のハイライトだ。 峠の未舗装の道をかき分け、ベンツを飛ばす。 車を降りてカメラを持って走る。 回りではあの歯切れの良いブラストがもう聞こえている。 松岡さんは三脚を立てる余裕もなくカメラを構える。 タッチセーフ!黒煙を上げ01は通過していった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/38/57cee7ee48ea94a0cc3a6acb834def3e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/c1/6e29ba3023add7a33fba1d826c3b3a32.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/be/4c31feb5fa82f8aceced54eb3f22726f.jpg)
松岡さん撮影
直後に反対方向から古い電機機関車が現れ、これも相当さびたタンク車を牽いていった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c7/1d90b09f0341394a304b72c72f9cf18e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ce/028104119bab0bd863fae0f40d8caae7.jpg)
Förtchendorf ~ Steinbach am Wald
列車はSteinbach駅での40分間の給水停車ののち、旧国境駅Probstzella、最後の東独時代の01配置区Saalfeldを越えて終点Arnstadt駅へ向かいます。
Steinbach、Saalfeld駅での停車を利用して最後にもう一発。
勢いづいた我々はまた追っかけを続けた。
標識にはザールフェルドの名前が現れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/82/96e1d28438b17afea91a27f2002cfb21.jpg)
国鉄時代編集長山下さん、モデルズ井門の鈴木さんそして私の聖地だ。
東ドイツ末期に石油危機があり、このザールフェルドに生き残ったSLが集結した。 原型01も東独型015も41,44,52といった貨物用機関車もいた。 ちょっと寄ってみたいが、次の撮影地まで時間がぎりぎりで断念させられた。
3回目パウリンゼラ~シンゲン間の牧草地の高台だ。 Sカーブがあり、教会のある小さな村がある。 もう地元のてつ達が高台にラインを作って並んでいる。 待つ事しばし、豪快なブラスト音と共にSカーブの端に列車が現れ目の前を通過した。 村の教会の前を過ぎ森の中へ消えていった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/af/55d42b89b09f187eadd7c85f81161dd1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/1e/ba6443599c526c46560ff09dcd211fe4.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/aa/40f27fbb25e12a8eb608df86b7a4b43a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/cc/3f937f8f3d4bbee3359dce095859c1ac.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/c9/5eaf6c770e13c0e4556611d127793dc0.jpg)
Paulinzella~Singen 松岡さん撮影
山間に響き渡った豪快なブラスト音に皆満足で“Gut!(いいね)”を連発している。 異国での追っかけはかなり緊張する。 新人のA君が興奮しすぎで携帯を無くして大騒ぎだ。 午前中はこれで終了、昼の休憩地となっているアルンシュタットを目指した。 遠くに煙が見えるので目指していくと、01 180 が給水、給炭をしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/65/6c4282a9accb5fbffde97e54fac4d2f3.jpg)
松岡君が機関助手に訪ねると 01 066 は少し先の機関区にいるとのことだった。 先には結構大きな扇形庫があった。 01 066 はすでに庫の中に入って点検、保守作業中だ。 松岡君が話かけるが皆忙しそうだ。 マックス君が機関車の下に入っているのに気づき、さっそく写真を見せている。
静態だが蒸機がずらり並んでいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/46/fe44ac97b233adaa9fcf382c24985cee.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/30/58f1031c697cc82c3716f8c2853f0060.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/d0/a2f20ea69f79901af2ddd80a83a8dcfb.jpg)
Arnstadt駅に併設する博物館を少しだけ見学して乗務員さんたちに御挨拶
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/22/2e1c98eabd4d682031aaf290f59683d7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/97/80a7a2009a5b24ffd929ad5a7b29d031.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/e4/dcf1f35b1e54f1f7237b0cdfe98c567a.jpg)
旧東独地帯だけあってソ連製のディーゼル機関車231やルーマニア製の110がいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/02/0f16c4114976e6cb0471af98ef8a4440.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/6a/220d1026824268ae9c489f08cc1c06cb.jpg)
東ドイツ型の015は旧保存指定機だった 01 531 が扇形庫の端にいる。 煙室扉が尖った古いタイプだ。 この機関車はザールフェルドに末期までいて私の写真にも残っている。 長い間、静態だったが今年になって動態復活したらしい。 ドイツの蒸気機関車復活は日本より一枚上手だ。 突然、若い日本人から声をかけられた。「もしかして水沼先生ですか?」 彼は国立のがんセンターで私の部下だった先生のもとで研修中とのことだった。つまり孫弟子みたいなものだ。 井門さんのサイトも見てくれているそうだ。 ヨーロッパ内で何泊も夜行で過ごしていたというから筋金入りの鉄ちゃんだ。 松岡君らと早速情報交換している。 ここで昼食をと思ったが1時間程度しかなく、ロケハンしながら復路を先行することにした。
昼食は自然食品カフェのようなところで購入できたものの食べる時間なく最初の撮影地へ。
ついに雲がでてきた。 「01原型が走ると日が射さない」は今回も守られる。
松岡君得意の山登りでデルベルグ~ゲルベルグ間の峠の中腹で構える。 線路脇でかなり狭いがすでに4,5人の地元のファンがいる。 後からきたドイツ人がなんと線路標識を曲げてしまった。 ちょっとびっくりだ。 曇り空だが谷が深くどちらにしても光は当たらない。 復路は 01 066が先頭で今度もしっかり煙をあげてカーブを回り込んで2台が通過していった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/72/d2be7f14299acabd515031a055aa0229.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/65/d770eb0f1b938388801ac4273913bc44.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/4f/e72880e0848326739b1efe1be5773d4d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/e4/d969d344948699f6faccfedbe569b53c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/fd/9215b55ffc326f1320d31706dc55e591.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/8a/1e75cd1dcf318c0af50a524944223725.jpg)
Dörrberg ~ Gehlberg 松岡さん撮影
Oberhofまではかなりの勾配区間で、この日一番のサウンドでした。
乗務員さんたちにとっても Arnstadt~Oberhof 間が一番のハイライトだったようです。 ネルトリンゲンに帰区した両機のボイラー上には、ブラストによってトンネルから剥げ落ちた煤の塊が積もっていました。
Oberhofでの30分の給水停車を利用して先回りです。
追っかけはさらに続く。 秋の日の傾くのは早く、往路の2本目オーベルホフ〜ゼラーマーリス Oberhof~Zella-Mehlis 間はすでに斜光線だ。
うろこ雲からわずかに光の差す中を 01 066、01 180 が通過していく、後追いのショットではわずかに夕日が反射してくれた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/d5/68d013e2b4d33c3f3f8aa6744168adaa.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/d4/306e8855b60160c52e8c5e775825ebc6.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/24/579bec7a196fb9c1a59eae41e1cf6567.jpg)
Oberhof~Zella-Mehlis 松岡さん撮影
正面に薄く夕日が差してくれたおかげで先輪が光りました。118号機とは違う、2066号機のカサカサと煤けた感じも出て満足です。 あと1分遅れてくれれば夕日が完全に差してくれましたが・・・。
復路はArnstadt発車時点で30分ほど遅れていたのでスジが読めませんでしたが、定時なら40分停車のMellrichstadtで抜けると考え、さらに先のMünnerstadt駅で待ち構えることに。
ターミネーターなみにしつこい我々はさらに列車を追っかける。 線路脇の並走する一般道を走る。 風がなく線路には煙が残ってる。 しかし予想外に村が多い、村に入ると速度制限50km/h制限になる。 列車は100km/hは軽く超えているだろう。 前に見える01の煙は少しづつ薄く、遠くなり列車に引き離されて行く。
ついに日没になった。 諦めて高速で先回りし小さな駅へ先回りする。 ミンナーシュタットというホームも短い駅だ。 静かに01の列車がやってきて停止した。 ここで数分の整備だ、軸焼け防止にオイルが注入される。 火床整理もしている。 マックスさん達はすでに8時間を超えて運転しているはずだ。 かなり過酷な労働のはずだが粛々とこなしている。 線路の裏は森が広がっているようだが、暗くてはっきりしない。 ベンツのヘッドライトを向けるがほとんど役に立たない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/ac/80f51d333bbf36b366a03b135e590e11.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/33/648e4002c1fc93798b9972d2fa8f5dbd.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/92/4e609aefd1f02b68d70a461f85f456ed.jpg)
Münnerstadt 松岡さん撮影
単線路線の交換駅ということで遅れていたもののきちんと停車してくれました。
2面2線の小駅で雰囲気も最高でした。 停車時間を利用して足回りの点検をするため、ヤラセではなく両機とも点検灯が点いています。
信号が青になると、汽笛2声、列車は出発していった。
もうすっかり暗くなり、最後の停車駅、シュバインフルトへ先行した。
すぐに列車はやってきた。 ここで給水、列車はしばらく停車する。 乗客達は列車をおりて暗いホームを歩き回っている。 列車の中で飲み過ぎたのか合唱も聞こえる。 ここで松岡君は交渉に成功、ニュルンベルグまで01に添乗することになった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/73/7b89d6970e04098bcb02e316d1973732.jpg)
2台の罐は蒸気圧が上がりすぎたか、盛んにドレーンを切っている。
機関車前方に勢い良く蒸気が排出される。 しばらくすると車掌が大声のドイツ語で呼び回りだした。 多分「All aboard: 出発します、乗ってください」だろう。 皆が列車に上がりホームは人気が少なくなった。
この旅が終われば海外へ来ることが困難になる私にとっては多分、生涯最後の01の発車の場面だ。 カメラを置いて最後は見るてつで脳裏に焼き付けることとした。 夜空に蒸気と煙があがる。 短笛2声、いつもの腹に響くようなブラストで列車は加速して行く。 どこかで拍手と歓声があがる。 私は立ち尽くしたまま01が視界から消えるまで見続けた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d6/bd7d6a8cd0f39f0402485dcd1e929b41.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/e0/9ba9a1f41c2fa0de03b456d58d173438.jpg)
運転時刻
Bft Nurnberg Hbf 8.59 Gl.8
Abzw N-Jansenbr 9.03
Bft Furth Gbf 9.05
Bft Furth/By Hbf 9.06-08
Vach +14-21
Elstersdorf Ust 9.27
Bft Erlangen Gbf 9.30
Bft Erlangen Pbf 9.31-33
Baiersdorf 9.38
Abzw Trubbachbr 9.43
Forchheim 9.44-46
Eggolsheim 9.51
Bk Buttenheim Hp 9.51
Hirschaid 9.55
Strullendorf 9.58
Bamberg 10.04-07
Hallstadt 10.14
Breitengrusbach 10.19
Zapfendorf 10.26
Bad Stafelstein 10.35
Lichtenfels 10.40
Hochstadt-Marktz 10.47
Kups 10.55
Kronach 11.00
Pressig-Rothenk. 11.12
Fortschendorf 11.17
Steinbach am W 11.23-12.02
Ludwigsstadt 12.08
Probstzella 12.14-18
Saalfeld(Saale) 12.39-46
Bad Blankenburg 12.54
Rottenbach 13.00
Stadtilm 13.12
Arnstadt Hbf 13.32
Arnstadt Hbf 16.10
Plaue(Thur) 16.17
Grafenroda 16.23-26
Gehlberg 16.40
Oberhof(Thur) 16.45-17.17
Zella-Mehils 17.22
Suhl 17.27-38
Dietzhausen 17.45-51
Grimmenthal 18.01
Ritschenhausen 18.03
Rentwertshausen 18.09-16
Mellrichstadt 18.26-19.08
Neustadt(Saale) 19.18
Munnerstadt 19.26-44
Ebenhausen 19.55
Oberwerrn 20.00
Schweinfurt Hbf 20.07-33
SchweinfurtStadt 20.36
Gadheim 20.43
Hasfurt 20.51
Zeil 20.56
Ebelsbach-Eltm. 21.00
Staffelvach Bk 2 21.04
Staffelbach Bk 1 21.05
Oberhaid 21.09
Abzw Hoflein 21.12
Bamberg 21.14-20
Strullendorf 21.27
Hieschaid 21.30-32
Bk Buttenheim Hp 21.34
Eggolsheim 21.36
Forschheim 21.41-43
Abzw Augrabenbr 21.45
Baiersdorf 21.49
Bft Erlangen Pbf 21.55-22.05
Bft Erlangen Gbf 22.07
Bft Erl-Bruck 22.09
Eltersdorf Ust 22.10
Vach 22.13
Bft Furth/By Hbf 22.19-22
Bft Furth Gbf 22.24
Abzw N-Jansenbr 22.27
Bft Nurnberg Hbf 22.32 Gl.8 (wird DPE96, Nurnberg Hbf ab 22:48 -Munchen Hbf )
同行した松岡君のレポートも併せて書き込みます。 松岡君のレポートは緑■で書き込みます。
地図と01の走行したコースです。 by松岡君(大きく拡大できます)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9b/fec86e43bf49d6338270b0419f6ab539.jpg)
赤い↑矢印が「行き」です。
青い↓矢印は「帰り」です。
撮影日記
2015年10月3日、25回目の統一記念日を迎えたドイツ連邦共和国。 これを記念して旧西独ミュンヘンから旧東独アルンシュタットまで記念臨時列車が運転されました。
往路はバンベルクで客扱いを行ったのち、フラケンヴァルト峠を越えて旧国境駅プロープストツェラ、東独01の配置区ザールフェルトを経由してアルンシュタットへ向かうルート。 復路はチューリンガーヴァルト峠を越えてオーバーホフ、シュヴァインフルトを経由してバンベルク、ニュルンベルクへと帰ってくるルートでの運転でした。
主催者はEisenbahn Nostalgiefarten Bebra e.V.、一部客車を除き、車両の手配と運転はバエイエルン鉄道博物館が担当しました。
4 最後の追っかけ
朝、カーテンを開けると昨日までの好天が嘘のようにやっぱり空のほとんどに雲が広がる。
01曇りだ。
今回もジンクスは守られた。
ミュンヘンからの大学生A君も参加、ほとんど撮り鉄は初心者だ。 松岡君のナビで最初のお立ち台、バイエルスドルフ~ケルスバッハ間の田園地帯でカメラを構えた。 昔からの電化区間で架線柱が古いらしい。 空は7割がた雲に覆われている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/5f/5da5d20ee31a7c7bb20be6799af0c287.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/fe/199230a692de1b52af43bfab6d5e3caf.jpg)
IC、各停が次々と姿を現す。
しかし少しずつ空は明るくなってきて01が来る前から日が射してきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/21/d0c76849c26ddf517d0c26aecf889204.jpg)
朝日の中を01 180を先頭に煙突回りからドレーンを吹き上げ、猛烈なスピードでやってくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/a0/a9f0f53f3c1fa1a91a654e62003dfa29.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/5c/6c41d2a8a6ac96047ca9690cc20ac691.jpg)
次位の01 66の運転席のマックス君は我々に気がついたようで大きく指を立てて合図してくれた。
早朝6時頃にミュンヘンを発った列車はKombiverkerの新型電機BR185に牽引されてニュルンベルク中央駅へ。ニュルンベルク中央駅からは先頭に01 180+2066、最後尾にV100 1365が連結されました。
ニュルンベルクを発って約40分、最初の撮影地に01がやってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a8/74c453ec1e8f98482931c1b22c1f1589.jpg)
Baiersdorf ~ Kersbach 松岡さん撮影
ニュルンベルク~バンベルク間は1930年代の電化当時の架線柱が残っている珍しい区間ですが(画像の架線柱は恐らく戦後のものだと思います)、複々線化工事のため間もなく見納めです。 シャッターを切ったあとに両方の01の運転台に手を振ったところ、みなさんが僕らに気づいて手を振り返してくれたのは嬉しかったです。
ここから必死の追っかけでギリギリFrankenwaldbahnの勾配区間のハイライトに間に合いました。
直前に日が当たる幸運に驚喜しつつ、急いで撤収し次のポイントへ向かう。
01は速くこちらも相当跳ばさないと追いつかない。 次の撮影地は山の中、フランケンバルデンの勾配区間のハイライトだ。 峠の未舗装の道をかき分け、ベンツを飛ばす。 車を降りてカメラを持って走る。 回りではあの歯切れの良いブラストがもう聞こえている。 松岡さんは三脚を立てる余裕もなくカメラを構える。 タッチセーフ!黒煙を上げ01は通過していった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/38/57cee7ee48ea94a0cc3a6acb834def3e.jpg)
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松岡さん撮影
直後に反対方向から古い電機機関車が現れ、これも相当さびたタンク車を牽いていった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c7/1d90b09f0341394a304b72c72f9cf18e.jpg)
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Förtchendorf ~ Steinbach am Wald
列車はSteinbach駅での40分間の給水停車ののち、旧国境駅Probstzella、最後の東独時代の01配置区Saalfeldを越えて終点Arnstadt駅へ向かいます。
Steinbach、Saalfeld駅での停車を利用して最後にもう一発。
勢いづいた我々はまた追っかけを続けた。
標識にはザールフェルドの名前が現れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/82/96e1d28438b17afea91a27f2002cfb21.jpg)
国鉄時代編集長山下さん、モデルズ井門の鈴木さんそして私の聖地だ。
東ドイツ末期に石油危機があり、このザールフェルドに生き残ったSLが集結した。 原型01も東独型015も41,44,52といった貨物用機関車もいた。 ちょっと寄ってみたいが、次の撮影地まで時間がぎりぎりで断念させられた。
3回目パウリンゼラ~シンゲン間の牧草地の高台だ。 Sカーブがあり、教会のある小さな村がある。 もう地元のてつ達が高台にラインを作って並んでいる。 待つ事しばし、豪快なブラスト音と共にSカーブの端に列車が現れ目の前を通過した。 村の教会の前を過ぎ森の中へ消えていった。
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Paulinzella~Singen 松岡さん撮影
山間に響き渡った豪快なブラスト音に皆満足で“Gut!(いいね)”を連発している。 異国での追っかけはかなり緊張する。 新人のA君が興奮しすぎで携帯を無くして大騒ぎだ。 午前中はこれで終了、昼の休憩地となっているアルンシュタットを目指した。 遠くに煙が見えるので目指していくと、01 180 が給水、給炭をしていた。
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松岡君が機関助手に訪ねると 01 066 は少し先の機関区にいるとのことだった。 先には結構大きな扇形庫があった。 01 066 はすでに庫の中に入って点検、保守作業中だ。 松岡君が話かけるが皆忙しそうだ。 マックス君が機関車の下に入っているのに気づき、さっそく写真を見せている。
静態だが蒸機がずらり並んでいる。
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Arnstadt駅に併設する博物館を少しだけ見学して乗務員さんたちに御挨拶
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旧東独地帯だけあってソ連製のディーゼル機関車231やルーマニア製の110がいる。
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東ドイツ型の015は旧保存指定機だった 01 531 が扇形庫の端にいる。 煙室扉が尖った古いタイプだ。 この機関車はザールフェルドに末期までいて私の写真にも残っている。 長い間、静態だったが今年になって動態復活したらしい。 ドイツの蒸気機関車復活は日本より一枚上手だ。 突然、若い日本人から声をかけられた。「もしかして水沼先生ですか?」 彼は国立のがんセンターで私の部下だった先生のもとで研修中とのことだった。つまり孫弟子みたいなものだ。 井門さんのサイトも見てくれているそうだ。 ヨーロッパ内で何泊も夜行で過ごしていたというから筋金入りの鉄ちゃんだ。 松岡君らと早速情報交換している。 ここで昼食をと思ったが1時間程度しかなく、ロケハンしながら復路を先行することにした。
昼食は自然食品カフェのようなところで購入できたものの食べる時間なく最初の撮影地へ。
ついに雲がでてきた。 「01原型が走ると日が射さない」は今回も守られる。
松岡君得意の山登りでデルベルグ~ゲルベルグ間の峠の中腹で構える。 線路脇でかなり狭いがすでに4,5人の地元のファンがいる。 後からきたドイツ人がなんと線路標識を曲げてしまった。 ちょっとびっくりだ。 曇り空だが谷が深くどちらにしても光は当たらない。 復路は 01 066が先頭で今度もしっかり煙をあげてカーブを回り込んで2台が通過していった。
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Dörrberg ~ Gehlberg 松岡さん撮影
Oberhofまではかなりの勾配区間で、この日一番のサウンドでした。
乗務員さんたちにとっても Arnstadt~Oberhof 間が一番のハイライトだったようです。 ネルトリンゲンに帰区した両機のボイラー上には、ブラストによってトンネルから剥げ落ちた煤の塊が積もっていました。
Oberhofでの30分の給水停車を利用して先回りです。
追っかけはさらに続く。 秋の日の傾くのは早く、往路の2本目オーベルホフ〜ゼラーマーリス Oberhof~Zella-Mehlis 間はすでに斜光線だ。
うろこ雲からわずかに光の差す中を 01 066、01 180 が通過していく、後追いのショットではわずかに夕日が反射してくれた。
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Oberhof~Zella-Mehlis 松岡さん撮影
正面に薄く夕日が差してくれたおかげで先輪が光りました。118号機とは違う、2066号機のカサカサと煤けた感じも出て満足です。 あと1分遅れてくれれば夕日が完全に差してくれましたが・・・。
復路はArnstadt発車時点で30分ほど遅れていたのでスジが読めませんでしたが、定時なら40分停車のMellrichstadtで抜けると考え、さらに先のMünnerstadt駅で待ち構えることに。
ターミネーターなみにしつこい我々はさらに列車を追っかける。 線路脇の並走する一般道を走る。 風がなく線路には煙が残ってる。 しかし予想外に村が多い、村に入ると速度制限50km/h制限になる。 列車は100km/hは軽く超えているだろう。 前に見える01の煙は少しづつ薄く、遠くなり列車に引き離されて行く。
ついに日没になった。 諦めて高速で先回りし小さな駅へ先回りする。 ミンナーシュタットというホームも短い駅だ。 静かに01の列車がやってきて停止した。 ここで数分の整備だ、軸焼け防止にオイルが注入される。 火床整理もしている。 マックスさん達はすでに8時間を超えて運転しているはずだ。 かなり過酷な労働のはずだが粛々とこなしている。 線路の裏は森が広がっているようだが、暗くてはっきりしない。 ベンツのヘッドライトを向けるがほとんど役に立たない。
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Münnerstadt 松岡さん撮影
単線路線の交換駅ということで遅れていたもののきちんと停車してくれました。
2面2線の小駅で雰囲気も最高でした。 停車時間を利用して足回りの点検をするため、ヤラセではなく両機とも点検灯が点いています。
信号が青になると、汽笛2声、列車は出発していった。
もうすっかり暗くなり、最後の停車駅、シュバインフルトへ先行した。
すぐに列車はやってきた。 ここで給水、列車はしばらく停車する。 乗客達は列車をおりて暗いホームを歩き回っている。 列車の中で飲み過ぎたのか合唱も聞こえる。 ここで松岡君は交渉に成功、ニュルンベルグまで01に添乗することになった。
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2台の罐は蒸気圧が上がりすぎたか、盛んにドレーンを切っている。
機関車前方に勢い良く蒸気が排出される。 しばらくすると車掌が大声のドイツ語で呼び回りだした。 多分「All aboard: 出発します、乗ってください」だろう。 皆が列車に上がりホームは人気が少なくなった。
この旅が終われば海外へ来ることが困難になる私にとっては多分、生涯最後の01の発車の場面だ。 カメラを置いて最後は見るてつで脳裏に焼き付けることとした。 夜空に蒸気と煙があがる。 短笛2声、いつもの腹に響くようなブラストで列車は加速して行く。 どこかで拍手と歓声があがる。 私は立ち尽くしたまま01が視界から消えるまで見続けた。
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運転時刻
Bft Nurnberg Hbf 8.59 Gl.8
Abzw N-Jansenbr 9.03
Bft Furth Gbf 9.05
Bft Furth/By Hbf 9.06-08
Vach +14-21
Elstersdorf Ust 9.27
Bft Erlangen Gbf 9.30
Bft Erlangen Pbf 9.31-33
Baiersdorf 9.38
Abzw Trubbachbr 9.43
Forchheim 9.44-46
Eggolsheim 9.51
Bk Buttenheim Hp 9.51
Hirschaid 9.55
Strullendorf 9.58
Bamberg 10.04-07
Hallstadt 10.14
Breitengrusbach 10.19
Zapfendorf 10.26
Bad Stafelstein 10.35
Lichtenfels 10.40
Hochstadt-Marktz 10.47
Kups 10.55
Kronach 11.00
Pressig-Rothenk. 11.12
Fortschendorf 11.17
Steinbach am W 11.23-12.02
Ludwigsstadt 12.08
Probstzella 12.14-18
Saalfeld(Saale) 12.39-46
Bad Blankenburg 12.54
Rottenbach 13.00
Stadtilm 13.12
Arnstadt Hbf 13.32
Arnstadt Hbf 16.10
Plaue(Thur) 16.17
Grafenroda 16.23-26
Gehlberg 16.40
Oberhof(Thur) 16.45-17.17
Zella-Mehils 17.22
Suhl 17.27-38
Dietzhausen 17.45-51
Grimmenthal 18.01
Ritschenhausen 18.03
Rentwertshausen 18.09-16
Mellrichstadt 18.26-19.08
Neustadt(Saale) 19.18
Munnerstadt 19.26-44
Ebenhausen 19.55
Oberwerrn 20.00
Schweinfurt Hbf 20.07-33
SchweinfurtStadt 20.36
Gadheim 20.43
Hasfurt 20.51
Zeil 20.56
Ebelsbach-Eltm. 21.00
Staffelvach Bk 2 21.04
Staffelbach Bk 1 21.05
Oberhaid 21.09
Abzw Hoflein 21.12
Bamberg 21.14-20
Strullendorf 21.27
Hieschaid 21.30-32
Bk Buttenheim Hp 21.34
Eggolsheim 21.36
Forschheim 21.41-43
Abzw Augrabenbr 21.45
Baiersdorf 21.49
Bft Erlangen Pbf 21.55-22.05
Bft Erlangen Gbf 22.07
Bft Erl-Bruck 22.09
Eltersdorf Ust 22.10
Vach 22.13
Bft Furth/By Hbf 22.19-22
Bft Furth Gbf 22.24
Abzw N-Jansenbr 22.27
Bft Nurnberg Hbf 22.32 Gl.8 (wird DPE96, Nurnberg Hbf ab 22:48 -Munchen Hbf )