9600キット組立⑫キャブ2

2017-04-27 | 鉄道模型
キャブの組立に戻ります。

IMONの蒸機完成品も最近はキャブ天井を表現するように成ってきていますので69620も天井表現をします。


静態保存機の写真は沢山有るので天井の板の枚数を数えてみると意外に多いです。

エコーの筋目板では1mmかなと思って居ましたが、1/87では0.8mmが妥当と判断して其れを選び、内側天井幅(当てずっぽう・・・ですが大体常にぴったり)に切ります。


長さをキャブ内側寸法にケガキして、


切ります。


目分量の位置に天窓切り抜きのケガキ


穴開けて


切り抜き


ます。


目分量天井板が出来ました。


キャブ後妻の後ろ側部分を切り出して同じ様に天窓穴開けします。


こんな感じに成りました。


キャブ天井板を曲げる時のR確認に偶然ぴったりだったのが日光のラッカー塗料の缶でした。


曲げ始めます。


曲げ終わったところで考えた末、先に天窓をハンダ付けして、その位置に合わせて天井を貼るという順番に決めました。


天窓ハンダ付け。 ハンダが流れるべき部分はヤスリで磨いてからがっちり付けました。


水平位置から見ても曲がりが無い事を確認してから、


コレは何故かハンドレールノブです。 何故割り込んで測ったのか・・・


ハンダ用マスキングテープで位置を固定して、


がっちり押さえ込みながら、


ハンダを流し込んで固定します。


反対サイド。

いや待てよ、強く押さえていても幾らでもハンダが流れそうです。 マッハの鉛板をキャブの屋根裏に貼るのは昔必ずやってきた事です。 其れを思い出しつつウェイトのためにできる限り流し込む事にします。


そうして流し込んだのがこの姿です。


反対サイド


そしてキサゲた状態。

表側には殆どハンダは残って居らず、全部「間」に流し込みました。

9600は前側にウェイトを積み易い為、重心がが前に行ってしまいます。
そこで比重が倍近いタングステンウェイトにして長さを抑えめにして極力後寄りに重心が来る様に考えました。

キャブ屋根にハンダを飲み込ませる作戦は物凄く効果的だと思います。

私は蒸機の場合、前進時に牽引力を発揮して貰いたいので中心よりやや前に重心を持って行きます。

昔、棒形モーターの後側が物凄く重く、ウェイトを負かせて後重心のカマが多かったです。 ブラス15両編成を牽かせようとすると後ろ向きには牽引できて前向きはダメで地団駄踏んだ思いが強烈です。

牽引が難しい局面はやはり上り勾配(単に部屋やテーブルが傾いているだけだったとしても)だと特に重心は後ろに偏ります。

(IMON製蒸機のシリンダーブロック鉛ウェイトとタングステンウェイト化は重心の「やや前」に拘った結果です)


キャブ屋根に天井を付けるだけで想像以上の重心後寄せ効果が有ると見ました。

IMONの9600の場合、もう少しウェイトを長くして、重量増と重心前寄化が必要だったかもしれません。






9600キット組立⑪ボイラー謎の出っ張り

2017-04-25 | 鉄道模型
9600キット組立続けます。


と、言いながら、しみじみ真鍮は簡単だなァと思います。

小田急1700形をペーパーで作ろうとしているのですが、車体隅にRが有ったりするので綺麗にペーパーで作るのはなかなか厄介です。

まあ実現する方法、アイデアをひねるところが作って遊ぶ楽しさに他ならないわけで楽しみですが、真鍮工作の易しさを痛感しています。


69620はこんな大きさに見えます。 下に敷いてある写真は高萩市の9667です。

安全便座よりは高さがあるモノが多い感じです。


ボイラーのRに合わせて曲げてみました。 周囲にフチ(台座)がありますので薄い板と二重にします。


イモ付けで台座部分から先に半田を流します。


ハンダ付け終了。


余分なハンダを削り落とします。


良い感じかな・・・チョット高いかもしれません。

さて、ボイラー上の謎の出っ張り、何か?というのが判ったような気がします。
たかぎひろしさん(高木宏之さん;高は「梯子」の高)から解説を頂きました。
以下極力そのまま綴ります。


あれは火室天井板のステイ(控)をオリヂナルのガーダー・ステイ(桁控)より頭の高いフレキシブル・ステイ(撓控)に改正したときの後付けカバーと思われます。


9600オリヂナルのガーダー・ステイ(桁控)


ガーター・ステイ↑と火室、ボイラー・ラッギング(缶覆)の位置関係

フレキシブル・ステイは国鉄制式機ではC54より新規採用されてます。
このため火室部分のボイラー・ラッギング(缶覆)が1段高く(大径)なってますが、これを「テーパーボイラー」などと誤解してる人が多いのは困ったものです。
(国鉄制式機にテーパーボイラーは存在しません)


こちらはD52に於ける↓フレキシブル・ステイ





なるほど!C54からボイラーケーシングにテーパーが付くのはC54からフレキシブル・ステイを最初から装備しているからなのですね。

C51の写真を見ても同様の出っ張りが確認出来るカマが有ります。

9600の場合出っ張りの具合は色々で、以前2/3程が出っ張っていると書いてしまいましたが、静態保存機を調べた写真で実際に数えてみると20両中の10両、丁度半々、そして若番や北海道、九州といった所属先に関係なく存在しているらしい姿が見えてきました。

以下はIMON五反田工房スタッフ4人(私が撮ったのも有ります)が模型化前の取材で撮ってきたボイラー上の出っ張り在非が確認出来る静態保存機写真です。

一脚をめいっぱい伸ばして、ポールを連結し、手を伸ばしてデジカメのセルフタイマーを使って地上から機関車上側を撮影する技を使って居ます。


9628=「有」 富山市・富山城址公園


9643=「無」 札幌市・サッポロビール園


9667=「有」 高萩市・高浜スポーツ広場


9687=「無」 川口市・青木町公園


29612=「無」 玖珠町・豊後森機関庫ミュージアム(直方汽車倶楽部修復途中)


29638=「無」 旭川市・神居古潭公園


39685=「有」 さいたま市・中央区役所(旧 与野市役所)前、現在は解体済み


49600=「無」 美瑛町・中町公園


49643=「無」 網走市・卯原内鉄道公園鉄道記念館(旧 卵原内駅跡)


49648=「有」 中頓別町・寿公園


49694=「有」 長沼町・長沼公園(旧夕張鉄道25号機)


59609=「有」 新潟市・新潟県立自然科学館(ナンバープレートだけ29622取付)


59634=「無」 北九州市・九州鉄道記念館


59647=「有」 直方市・直方汽車倶楽部


59672=「無」 新得町・旧新内駅跡


59684=「無」 田川市・石炭・歴史博物館


69644=「有」 紋別市・渚滑高齢者ふれあいセンター(旧渚滑駅跡)


79615=「有」 倶知安町・文化福祉センター


79616=「無」 日高町・ひだか高原荘(旧 日高山岳ビラパーク)


夕張鉄道21号機=「有」 栗山町・栗山公園

ポップアップしますので模型の工作資料にご自由にお使いください。

また。汽笛が無いものが散見されますが、汽笛の位置には穴が見える写真が全て確認出来ますので盗難防止に取り外されているのか、または盗難に遭ったもののようです。






近況

2017-04-24 | ラグビー
 
秘密の宴会も含めて宴会ウィークでした。          ↗おやびんポロ


鉄宴会としては前例の無い屋形船に乗せて貰いました。 【かもめ】凄い!


感謝感激。 かんれき


春の大会、年貢の納め時。 相手は東京都では1,2を争う強豪、花園の常連東京高校です。

http://www.highschool-rugby.com/team/school/game.php?node=MTMwNjI=

 
たまに攻めても相手は速い!強い! また、相手の強さが判っているだけに自分たちのプレーが出来ません。


しかし、一矢を報いる佐藤キャプテンのトライ!


結局80点ほど取られて敗れました。


我家の慧士朗君も使って貰えて何よりです。 今日は3番の位置(向こう側学習院の手前側最前列)です。


体格差も痛感しました。


普段のレポートと違ってこれは9600現在の姿。

エアホース、標識灯、泥ダメ周辺など・・・

小田急をバリバリ進行する必要があります。






9600キット組立⑩ キャブ組立開始

2017-04-21 | 鉄道模型
簡単な部分と言えばそうなのですが、北海道9600をやるからには旋回窓が必要になります。


まずは思い出したのは、IMONのC60キットに旋回窓が入っていたな!という事。

うわっ・・・面倒くさそう。

鈴木達也さんの写真で見ると旋回窓周辺にはいろいろ鉄板に継ぎ目があって扱い易そうです。


結局IMONのHPで検索したら何のことはない、IMONの旋回窓が有りました。

洋白の板、ロストワックスの旋回窓、塩ビ製の丸く抜いたガラス部分の3点、後は幅広の帯板か何かで塞げば何とかなりそうです。


旋回窓の外側直径はこんな寸法です。


旋回窓が付くキャブ前妻板のエッチングによる縁などの柄を削り落として周辺塞ぎ板を置いて適合する事を確認します。

逆転棒の為の穴がちょっとだけ大過ぎる感じがします。 一旦上から塞いでやや小さい穴を開ける事にします。


キャブとキャブ前妻を先にたっぷりのハンダで付けてしまいます。


木のブロックを使います。


真ん中から


がっちり流します。 今見るともう少し高温で流した方が楽だったかも。


旋回窓周辺塞ぎ板は妻板の外側、キャブ側板の面一に成るようにハンダ付けするのです。


この際後ろ側妻板もハンダ付けしてしまいました。


塞ぎ板「上下」ハンダ付けしちゃいました。


削り落とす部分を削ろうとします。


が、もっとうまい方法を考えて一旦ハンダ付けを外してしまいました。


ロストワックスによる旋回窓の外側長円形の外周がぴったり入る大きさに穴を広げて


嵌め込んでみました。 これで円い旋回窓が充分出っ張ります。


拡大鏡で見るとこんな感じ。

長円形の外周の出っ張っている方向が選べないので旋回窓のモーターを支える支柱の向きは選べませんが巧く行きそうです。


こんな風に仕上がりました。 塞ぎ板「下」には後で逆転棒穴を開けます。

その旋回窓周辺塞ぎ板=「上」はキャブ側板の前側と成り、「下」の外側にはランボードとの間の補強板が付く事に成ります。


ボイラー上サンドドームと安全弁の間にかなり大きな山脈が有ります。


厚さ3mmの帯板でそれらしき大きさの出っ張り部分を作って載せます。

先ずはその部分ボイラーのディティールを削り落とします。

この出っ張りは北海道の国鉄9600保存機全体の2/3に存在します。

おそらく日本に残った9600全機の2/3程度にはこの謎の出っ張りが有るのではないでしょうか。


彼方此方に課題を抱えて時間を掛けて悩みながら進行します。

このエアタンク上のランボード、どうしましょう。 長さ調整、リベットの位置。

謎の出っ張り、エアタンク上のランボード、其れの解決法を考えながらキャブの作業に戻ります。






9600キット組立⑨左エアタンク

2017-04-18 | 鉄道模型
特定ナンバーとして69620を選択した理由は幾つかあります。

(1)私が撮影したことがある機関車である事。

(2)HO1067でやるからにはテンダー車輪=短軸の機関車をやりたかった事。

(3)エアタンク左=前は実車に結構多いのに、J(16番)でも稀少、HO1067では出ていなかった事。

(4)エアタンク左=前の中ではキットCから仕上げるのに楽そうに見える事。

(5)遠軽のカマは馴染み深い事。

(6)資料が比較的揃っている事。

(7)副灯が付いていないので最後まで割合すっきりしている事。


ところが、よく観察すると左前エアタンクの位置が他機とは違う・・・普通は切詰デフでもエアタンクの前側にも僅かにデフが残るのですが、エアタンクの上に全て載ってしまうのです。

「もっと前」と言うことです。


1975-03 P;鈴木達也

其れが判った時点で 69620 以外へ変更を迷いましたが、煙室前面、ナンバープレートの高さを 69620 にしてしまった事や、所詮逃げても彼方此方違う所に追いかけ回されると思い観念して 69620 で進行します。

エアタンク取付穴を開け直した状態です。

エアタンクはロストワックスパーツ(寸法の信頼性が低い)なのでランボードは長穴になっていますが、現物がある以上新しい穴=丸穴で大丈夫です。


エアタンク上の上段ランボード、キットでは4本脚ですが、実物 69620 に合わせて前から2本目を切り落とします。


キットC=L側、R側ともエアタンクにフチ有り。

69620=L側だけはエアタンクに縁無し。


フチを磨いて丸い縁なしエアタンクに仕上げました。


そして、エアタンク固定バンドの位置も全然違うので先ずは中央の固定バンドを削り落としてしまいました。


エアタンク上ランボードの長さ自体が短い事が判明、道理で 69620 の場合は上段ランボードを支える脚の数が3本な訳です。


上段ランボードの「下板」の長さを実機同様の状態にしました。


調整加工前のキット内の上段ランボードを載せてみます。

ボルトかリベットが4つ4列に並んでいますが脚の位置にリベットが来るはずです。
どうやってやろうか・・・

ここまで進行してランボード、エアタンクは「考え中」になりました。 転線します。