最近はぶろぐ更新の頻度があがってきている。長い冬も終わって春が近いからだろうか。昨日はテッポウウオ水槽のろ材を交換した。1年もろ材を交換していなかったのでヘドロがたまっていた。
今回も定置網で漁獲された魚のご紹介。サヨリ科・トウザヨリ属のトウザヨリ。紅海・東アフリカからハワイ諸島を経て北米西海岸や南米エクアドルまで極めて広い分布域を持っているらしい。
トウザヨリはほかのサヨリ科魚類の大部分とは異なった特徴を有している。胸鰭が非常に長いのだ。この長い胸鰭でトビウオの仲間のように「滑空」をするらしい。実はこのトウザヨリは分子系統樹によればホシザヨリ属やサヨリトビウオ属などとともにトビウオ科に含められるべき種だという。なお、トウザヨリの含まれるトウザヨリ属は2種類が知られており、もう1種のEuleptorhamphus veloxは大西洋の熱帯域に分布しているが、その種の英語名はフライングハーフビーク、すなわち「空飛ぶサヨリ」である。なお、トウザヨリの英語名はリボンハーフビークという。体、あるいは胸鰭が長いのをリボンに見立てたのだろうか。
トウザヨリもサヨリ同様食用にできるようであるが、あまり漁獲されることがないため、市場に出まわることはほとんどないようだ。もちろんスーパーの鮮魚売場で出会える可能性はほとんど皆無である。こういう魚に出会えるのも定置網の漁師の方々とのお付き合いができたからである。ここで感謝申し上げたい。