魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ゴールドスペックスジョーフィッシュ

2011年01月13日 22時09分52秒 | 魚介類飼育(海水)

平穏な60cm水槽に、本当に久しぶりに新しい魚をいれました。

アゴアマダイ科のゴールドスペックスジョーフィッシュOpistognathus randalli Smith-Vanizです。

ゴールドスペックスジョーフィッシュは、西部太平洋にすむアゴアマダイの仲間です。アゴアマダイの中でもよく入荷する種ですが、分類学の上で問題を抱え(アゴアマダイ科全般にいえますが)、ようやくおととしに新種記載されました。

水槽に猛烈な勢いで孔をほったり、サンゴ岩の隙間に隠れたり、案外泳ぐ魚のようです。

アゴアマダイ科の魚は、口腔内で卵を孵化させる「マウスブリーダー」でもあります。いつか繁殖に挑戦してみたいものです。

 

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フグは怖い

2011年01月09日 21時44分10秒 | Fish news

Yahoo!ニュースより

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110108-00000101-jij-soci

フグ料理で店主死亡、客重体=調理免許なし―愛媛(時事通信)

どうやら、フグの「肉」「白子」だけでなく「肝臓」も食べたことに加え、「無免許」であったというのです。
(もっとも、ふぐ調理師免許をもっている方は内臓を客に食べさせるようなことはないでしょうが・・・)

フグの種類はわかりませんが、基本的にフグ科魚類はみな肝臓などの内臓に毒を持っているのです。ですからどのような種のフグといえど、内臓を食すべきではないのです(精巣、すなわち「白子」には無毒のものが多く、筋肉と皮とともに食用にされているものもいます。可食部位は、「筋肉」「皮」「精巣」としていたと思います)

しかしどうやら、「肝臓に毒のない個体もいる」ということが研究によってわかっているらしく、肝臓を食べても死なない(あたらない)ケースもあるそうですが、これがこのような危険な習慣を生んでいるのかもしれません。

フグには他にも、危険がたくさんあるのです。

1.個体によって毒の差がまちまち

上でも述べましたが、フグは同じ種類でも個体によって毒の量が違ってくることがあります。今では産地によっても毒の有無や毒性の強さが分かっているそうです。たとえば、東北のある地域ではヒガンフグやコモンフグの毒性が強く食することができません。

一方でナシフグというフグは、かつては食用可のフグとされましたが、90年代までに各地で食中毒が発生、食用禁止となっていました。しかし、有明海や橘湾産のものの活魚は無毒とされ、条件付きで解禁されました(ただし本種の場合、採集場所にかかわらず無毒ともいわれています。死後、皮に含まれる毒が筋肉に移行する可能性もあるのだそうです)。したがって、処理や保存方法が悪くても、毒を持つ可能性が出てくるということです。

2.同定が難しい

日本には筋肉に毒がないサバフグ属魚類として、シロサバフグと、クロサバフグ、カナフグの3種が知られています(他は有毒、もしくは毒性不明)。これらのフグは惣菜や干物、鍋など人気がありますが、これらのフグとよくにたドクサバフグというのがいて、これは内臓はもちろん筋肉にも強い毒があり、食用不可とされます。実際に1959年に4名の死者を出しています。

ドクサバフグは非常にシロサバフグやクロサバフグにそっくりで、体背面の棘の分布や尾鰭の形状などに差がありますが、見分けるのが非常に難しいのです。

3.交雑しやすい

フグの仲間は交雑種も多く報告されています。基本的にフグの卵は沈性粘着卵で、雌に対し多数の雄が追尾して産卵、その「多数の雄」のなかに異種のフグが混じることもあり、交雑も生じるようです。トラフグ、コモンフグ、クサフグ、ナシフグ、シマフグなど、多くの種で見られるようですが、雑種のフグの毒性は、現状ではよくわからないのだそうです。→毒性不明、食用不可。

したがって、フグの仲間は自分で釣って食べるべきではないのでしょう。今では船宿でもふぐ調理師の宿主(?)がつったフグを料理してくれるところがあります。そういう方々にお任せするのがベターでしょう。

 

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書籍を二冊購入

2011年01月08日 23時50分34秒 | 書籍

昨年の末に2冊の本を購入。

左が「グリーンランド海域の水族」 右が「ニュージーランド海域の水族」

発行元は海洋水産資源開発センター(JAMARC; Japan Marine Fishery Resources Research Center)です。これらの本が出版されたのは、其々1995年3月、1990年2月と決して新しくないのですが、これらの地域の魚を調べるのには最適な書籍といえます。

中身は、著作権法上、お見せすることはできないのですが、「深海丸」という大型漁船(総トン数3,395.12トン)のトロール網で漁獲された魚類、イカ・タコ類、甲殻類が掲載されています。

この中にはチョウチンアンコウなども含まれており、非常に羨ましいのです(笑)。もっとも主目的は、私の趣味で取り組んでいるいくつかのことで、海外産の魚の文献が必要になったことにあります。

ニュージーランド海域の水族は、以前、学校の図書館にもあって長らく借りていましたが、グリーンランド海域の水族のほうは、初見で、海外の研究者の方々の知見もあり、とくに興味深い内容でした。

私も行ってみたい。

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今日から仕事はじめ

2011年01月05日 23時02分45秒 | 魚紹介

本日から「仕事はじめ」の方々が多いと思われます。当方は昨日から文書作成など、いろいろやっています。耳石関係のリスト作成は、以前採集した魚を再び回想することができ、懐かしい思いにもふけることができます。

今年2回目のブログ登場魚は、ミドリフサアンコウChaunax abei Le Danoisです。

フサアンコウの仲間は、深い海に生息し、日本からは3種が報告されています。本種はその中でもとくに数が多い種で、底曳網では時にまとまった漁獲があります。

両眼の間にあるのは俗に言う「釣り竿」です。アンコウ科やカエルアンコウ科のそれと比べても小さいのが、よくわかります。肉食性で小魚もたべますが、甲殻類や貝類が胃の中から出てくることもよくあります。

皮膚はアンコウと違い、小さな突起におおわれ、手触りはまさしくビロードのようです。以前はこの仲間は投棄されていたのですが、近年(といっても30-40年くらい前)は干物や鍋もの用などとして販売もされています。味はアンコウとあまり変わらず、唐揚げは絶品とのことです。鍋にすると、肝臓がアンコウに比べてやや小さいのですが、肉質は確かにアンコウと似ています。

学名の種小名は、故・阿部宗明博士(理学博士、日本魚類学会の元会長)に献名されたものです。阿部博士は1979年に本種を新しい食用魚として報告されています。ちなみに今年、阿部博士が生誕されてから、ちょうど100年です。

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うい

2011年01月04日 23時36分49秒 | 未分類

正月モードもおしまい。

あしたから「月月火水目木金金」モードでがんばります。

お魚の紹介、料理の紹介など、ネタは少ないですが、今年はこちらの更新も、もっとマメにやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

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