
今回は我が家にやってきたすごいベラをご紹介。ベラ科のキスジアカボウである。
キスジアカボウはベラ科・タキベラ亜科・タキベラ属に含まれるベラの仲間...ではなく、キスジアカボウ属という別属のものとされている。日本における分布域は小笠原諸島と沖縄本島である。海外では中央太平洋、ハワイ諸島(タイプ産地)、などにすむが分布は島嶼域に限られ局所的なようだ。なお、キスジアカボウ属は2種からなり、もう一種イーストパシフィックホグフィッシュ、またはブリーディングラスPolylepion cruentumはその名の通り東太平洋産で、コスタリカなどに分布する。
やや深海性で水深100~300mにすむとされ、なかなかお目に罹れないベラなのだが、今回、ついに我が家にやってきたのであった。
写真ではわかりにくいのであるが頭部や体には黄色の蛍光線が入る。もしかしたら暗い深海でも何らかの光を受け仲間とのコミュニケーションに使っているのかもしれない。近縁種のズナガアカボウの場合は体をクッキングペーパーで包むと黄色がペーパーにうつるのだが、このキスジアカボウではそのようなことはなかった。
今回は残念ながら食したところは撮影できなかったのだが、煮つけで美味しくいただいた。今回のキスジアカボウは東京都父島の川辺勝俊さんより送っていただいた。ありがとうございました。
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