魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ナンヨウキンメ

2018年04月12日 15時40分29秒 | 魚紹介

すみません、前回の更新から時間がたってしまいました。もう4月も半ばになります。その間に最近の魚や古書の話も少ししようかと思ったのですが、とりあえず明日は古書の話でもしようかな、と思っています。

最近とても面白い魚をいただいた。キンメダイ目・キンメダイ科のナンヨウキンメの幼魚である。魚類図鑑のナンヨウキンメとは大きく見た目が異なるため、驚いた人も多いだろう。しかしキンメダイの仲間は幼魚のうち、背鰭の鰭条がよく伸びているのだ。しかしこの個体は驚くべきことに、体長20cmを超えている。こんなものなんだろうか?

ナンヨウキンメの頭部には大きくて顕著な棘があるのが特徴的である。某長谷川さんは頭部の背面を見ただけで本種とわかった。さすがである。魚を極めるのであれば、たくさんの魚を触ってみなければならない。私も魚をもっとよく見て理解したい。

フウセンキンメ

キンメダイ属は世界でも3種がしられているのみ。ほかのキンメダイ属魚類とは背鰭の鰭条数や体高などにより区別することができる。この写真の個体はフウセンキンメという別種である。フウセンキンメの幼魚については情報をほとんど持っていないが、フウセンキンメでは背鰭の鰭条が伸びるなんてことはないのだろうか。それとももっと小さい個体にはあるのか。この個体は全長18cmほどであり、上のナンヨウキンメよりも小さい個体である。

残念ながら巷にあふれる魚図鑑のほとんどにおいてナンヨウキンメの食味はキンメダイに劣る、とされている。しかし今回食した刺身はこの評価を覆すべきだと思った。キンメダイの刺身とほとんど変わらず美味しくいただける。

皮の色彩もキンメダイとほとんど変わらず美しい。しかし、もしこの色彩を楽しみたいというのであれば、面倒であっても皮を残すように調理するようにしたいところである。

キンメダイ科といえば煮物であるが、これらも美味しかった。ただし小型個体ということで煮つけにしたのは一部のみである。上の魚はまた別の魚であり、これはまた近いうちに紹介したい。今回ナンヨウキンメを食したことで、キンメダイ属3種、そして日本産キンメダイ科魚類4種すべてを食することができた。長崎県 印束商店 石田拓治さん、いつもありがとうございます。


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