今日のフィリピン魚はテンジクダイ科のモンツキイシモチApogon melas Bleekerです。
モンツキイシモチはテンジクダイ属の種で、体長10cmになります。この仲間ではやや大きく、体高もあります。
モンツキイシモチは背鰭・臀鰭に大きな暗色斑があります。これが和名の由来でしょう。体色は一様に灰褐色から暗色です。英名のBlack cardinalfishの由来でしょうか。
幼魚の体も成魚とあまり変わらない黒一色ですが、生時には尾柄部が白っぽくなっています。ただ、死後には消えてしまっていました。成魚の特徴の黒色斑はまだ薄らと現れているだけです。
●観賞魚として
モンツキイシモチは一見地味な色彩ですが、観賞魚としての流通もあるようです。1996年にでた「トロピカル・マリン・アクアリウム」55号に本種の記述がのっていました。掲載された個体も、今回の個体同様にフィリピン産ということでした。大変丈夫で飼育しやすいとのこと。
また本種と思われるものの幼魚が荒俣宏氏らの、「磯採集ガイドブック」の中にも掲載されていました。奄美大島以南に分布しており、そのような場所では磯採集も可能なのでしょうが、日本では少ないと別の書籍にありました。私もフィールドではまだ見たことがない種です。内湾に多いとも聞きます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます