いつの間にかお盆も仕事の研修で終わってしまいました。魚ネタはほとんどなし。
以前に宮崎のWadaさんから頂いた魚。テンジクダイ科のテンジクダイという魚である。昔はテンジクダイ属というのがあったが、分類体系の大幅な変更により、現在はこの属の名前は使用されず、本種はツマグロイシモチ属という属の中に入れられている。テンジクダイ科の魚、といえばネンブツダイやクロホシイシモチなどがよく知られているが、本種は釣り人にはあまり知られていない魚である。
しかし決して珍しい魚というものではなく、底曳網で水深30~70mくらいの場所を曳くと大量に網に入ってくる。釣りではもっと浅い場所でも釣れることがあるし、今回の個体のように定置網で漁獲されることもある。食用魚としてしられ、この仲間では珍しく市場で値がつき、かなりうまい。本種については以前も紹介したことがあったはずである。
なお、ツマグロイシモチ属は本種のほかにもマトイシモチやツマグロイシモチなどがいる。マトイシモチは見たことがあり、このぶろぐでも紹介したことがあったと思うが、もう1種九州以北に生息するツマグロイシモチのほうはまだ見たことがない。ネンブツダイなどは雄が卵を口腔内で保育するが、本種もそのような習性がある。
今回のテンジクダイは宮崎県のWadaさんより。ありがとうございます。