魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ハナアナゴ

2016年03月07日 17時29分07秒 | 魚紹介

ハナアナゴはウナギ目・アナゴ科・ゴテンアナゴ属の魚です(ただし、アナゴ科は単系統群ではないといわれていますが)。

ゴテンアナゴ属Ariosomaは昔「ニラミアナゴ属」となっていましたが、現在はゴテンアナゴ属とされているようです。日本には属の標準和名にもなっているゴテンアナゴとハナアナゴを含め3種が知られていましたが、オオシロアナゴが種に昇格し4種となっているようです。この属の魚は青森県以南の各地に生息し、ハナアナゴも千葉県~九州南岸にまで分布します。沖縄にはいないようですが台湾や澎湖諸島には生息し、オーストラリア北東部沿岸にまでいます。上の写真の個体は高知県の土佐清水市にある以布利大敷網で漁獲されたもので、2010年8月のことです。もう6年近く前のこと。

フィリピンのハナアナゴ

こちらはフィリピン産の個体。ハナアナゴと思われるのですが、本当にハナアナゴかどうかは不明。頭部は下あごにのみ、茶色の帯があるのが特徴。背鰭と臀鰭に黒い帯があるのですがそれは縁辺のみ。魚類検索では臀鰭が真っ黒いのが特徴とされますが、ハナアナゴも明瞭に黒いのばかりではないため、同定は難しい。さらにこの属のものは書籍などにより学名が異なったりするのでなかなかわかりにくいものです。Facebookによると40以上の魚種がおり、有効種も28種おりますが、分類は混乱の極み。

ゴテンアナゴ属の種類では、ゴテンアナゴは沖合底曳網漁業や釣りなどで漁獲されています。一方でハナアナゴは沖合底曳網では私はまだ見ておりません。この個体のように大敷網で漁獲されるほか、夜の防波堤からの投げ釣りでも採集することができます。ハナアナゴはまだ食べたことはありませんが、近縁のゴテンアナゴは白焼きにして美味。卵の煮つけも美味しいものでした。このゴテンアナゴ属のものでトロールで漁獲されるシロアナゴやオオシロアナゴ(オオシロアナゴはハナアナゴと同種なのかもしれませんが)もまだほとんど見ていません。ほかにも深海性アナゴはいろいろいますが、ぜひ見たい、というものが多いです。

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